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超創機大戦  作者: 馗昭丹
序章
22/77

二つの蝶

今回はもう一つクラネオンⅢの続編になります。

-ヒュゥゥン-


-ピシュゥン-


-ギショォン-


-ズゥン-


クラネオンⅢの脚部が簡易変形を行い、地面に着地する。


「ハア…ハア……、此処は…?」


縁は周囲の景色を見て呟き、VNWSを接続して現在地を確認する。


「岐阜県北部…さっき通過した小川が木曽川だったの…?」


縁は木曽川跡を見て驚く。


先日…、賊徒とレジスタンス、治安警察のゴタゴタに巻き込まれ、成り行きでクラネオンⅢに乗り込む事になった松平縁(マツダイラ・ユカリ)は、必死の思いで賊徒達の執拗な追撃を振り切り…戦場を離脱。



その際、クラネオン?はパイロットの思念を読み取ってナビゲーションを開始し、戦場になった愛知県周辺を避け、静岡県、山梨県、長野県を経由して岐阜県に入るルートを進んでいたのである。


「…この辺りには汚染獣は現れないみたいね」


縁はほぼ無傷で残っている市街地を見て呟く。


-グゥゥゥ-


「…(うぅ…逃げるのに夢中でお腹が減ってるのも忘れてた…)」


-ゴソゴソ-


縁は忘れてた空腹感を思い出し、持ち合わせを確認する。


「…背に腹は代えられないか…」


縁は持ち合わせの銭を見て溜め息混じりに呟き、クラネオンⅢのコクピットハッチを開く。


-ビビッ-


-ウゥゥゥゥゥゥン-


「きゃ!?」



レーダー内に何かを捉えたクラネオンⅢは、緊急回避プログラムを作動させ、縁は再びコクピット内に戻される。


-ビシュゥン-


直後にレーザーがクラネオンⅢを掠め、クラネオンⅢの後方にあった建物を破壊する。


-ビビッ-

-カチカチ-


「アンノウン!?」


-ビシュゥン-


縁はクラネオンⅢのモニターに映し出された正体不明の機体を見て言い、アンノウンの攻撃を回避しつつ戦闘態勢を整える。


『VNWSリンク、裏日本及び表日本にて更新された交戦データの受信完了、戦闘に反映させます』


クラネオンⅢはVNWSを通じて送られてくるアンノウンのデータを受信し、そのデータを基に戦闘パターンを構築する。



「側頭部レーザーとハイブリッド・ライフルを使っての迎撃が有効…?なら…!」


-ギショォン-


-シュシュシュシュン-


縁は瞬時に流された情報に従い、クラネオンⅢの両側頭部にある23mm口径のレーザー砲を連射する。


-シュシュシュシュン-


レーザーの散弾はアンノウンのバリアシステムによって偏向するが…


「…動きを鈍らせた所にハイブリッド・ライフルを撃ち込むのね」


-ガシッ-


-ズガァン-


縁は頭に流れてくる情報に従い、ハイブリッド・ライフルの照準を合わせて引き金を弾く。


-バキィィン-

-ズゴォォォォォン-


-ドゴォォォォン-


アンノウンはバリアシステムを発動させたが、強力過ぎるバースト・リニア弾を防ぐには至らず、容易くバリアを突き破られた挙げ句に機体も撃ち抜かれて爆砕する。


-ビシュゥン-

-バチュゥン-


「このくらい!」


アンノウンはレーザー砲を放つが、縁はクラネオンⅢの超電磁蹴加速装置を発動させて回避し、同時に間合いを詰める。


-シャン-

-ゴォォォ-


「…其処ぉ!」


-バシュゥ-

-バシュゥゥ-


二本の両刃型プラズマ・シュナイダーを抜刀したクラネオンⅢがアンノウンに肉迫し、アンノウンをX字に切り裂いて離脱。


-ズゥン-


-ヴゥゥゥン-


-ドゴォォォォン-


クラネオンⅢが着地した直後、切り裂かれたアンノウンは空中で四散し、爆砕する。



-グゥゥゥン-


「SKが現れたと聞いて飛び出してきたが…、まさか噂の黒いZWと御対面とはなぁ」


三木良徳(ミツキ・ヨシノリ)は甲型菊池のコクピット内で呟く。


「三木さんよぉ、俺達は傭兵だ、出撃費用の元取る為に好きにやらせてもらうぜ」


小此木親鸞(オコノギ・シンラ)はそう言うや、クラネオンⅢに向かって突進する。


「やっぱりこうなりやがるか…仕方ねぇな」


-ゴブゴブゴブ-


良徳は頭を掻きながら呟き、コクピット内にぶら下げている水筒の緑茶をがぶ飲みする。



-ギュゥゥン-

-ガシッ-


「SKを撃退してもらってどうかと思うが、余所者が入るとコッチも色々面倒な事になるんだよな、早々に県外へ退避してくんな!」



-ドドドドドド-


良徳は甲型菊池を操縦し、クラネオンⅢに55.6mmアサルト・ライフルを放ちながら言う。


-ヴゥゥゥン-


-ゴォォォ-


「噂の黒い機体同士…!やり合ってみたかったんだよな!」


親鸞はTA・ハウンドのビーム・ブレイド・烈空六式を展開してクラネオンⅢに襲いかかる。


「く…!速い…!」


TA・ハウンドのビーム・ブレイドと隠し腕による波状攻撃がクラネオンⅢを襲う。


「おらっ!」


「くっ!」



-ビシュゥン-

-ヴゥゥゥン-


親鸞のTA・ハウンドが至近距離でビーム砲を放ち、縁のクラネオンⅢは間一髪で回避する。


「援護!」


-ビシュゥン-

-ビシュゥン-


「!」


-ドゴォン-

-ズゥン-


他のTA・ハウンドもクラネオンⅢに援護射撃を加え、縁のクラネオンⅢを追い詰めていく。


「どうしたよ!動きが甘ぇぜ!」


猛攻を加える親鸞はクラネオンⅢの回避行動を見て言う。


「大事な機体を失う前に立ち去んな」


-ウゥゥン-


残弾節約の為に良徳は射撃を止め、縁に通告する。


-ズゥン-


-ザッザァァ-


「ジャミング!?」




クラネオンⅢが回避の為に着地するや、レーダーが撹乱され、縁は驚く。


-シュゥゥン-


「!」


「何!?」


直後にクラネオンⅢが散布する粒子の影響を受けてか、白い小型ZWの姿が露わになり、親鸞は驚く。


「ちっ、先手必勝だ」


-ビシュゥン-

-ビシュゥン-


突然現れた白いZW…甲乙・白揚羽に対し、親鸞は先手必勝とばかりに攻撃を仕掛ける。


-シュシュン-


「…見つかった以上…静観は無理と判断、応戦します」


甲乙・白揚羽のパイロットである長い銀髪の少女…雲切揚羽(クモキリ・アゲハ)はそう呟き、親鸞のTA・ハウンドの攻撃を回避する。


「援護!」


「………」



-ガシッ-

-バキィィン-


「脱出!」


-ドゴォォォォン-


傭兵のTA・ハウンドが援護射撃を加えようとするが、直前に甲乙・白揚羽の放ったバースト・リニア弾が直撃して爆砕する。


「余所見すんじゃねえ!」


「………」


-ゴォォォ-


-ヴゥゥゥン-


-バチュゥゥ-


親鸞のTA・ハウンドは甲乙・白揚羽に猛然と襲いかかるが、甲乙・白揚羽は素早い動きでTA・ハウンドのビーム・ブレイドを回避する。


-ズゥン-


「おらっ!」


「………」


-ビシュゥン-

-ズガァン-


親鸞のTA・ハウンドと揚羽の甲乙・白揚羽は同時にライフルを放つが、互いに回避して間合いをとる。




二機が互角の戦いをしている最中…。


-ビビッ-

-カチカチ-


「空中にアンノウン!?」


-ビシュゥン-

-ビシュゥン-


「「「!?」」」


縁の言の直後に空中からレーザーが降り注ぎ、縁のクラネオンⅢと親鸞のTA・ハウンド、揚羽の甲乙・白揚羽は直ちに回避行動をとってレーザーを回避する。


-シュゥゥン-


「「!?」」


「なっ!?」


またもやクラネオンⅢのSDS粒子の影響を受けたのか、縁達の前に白い人型機動兵器が出現して縁達と白い機体のパイロットも驚く。


-ビシュゥン-

-ビシュゥン-

-ビシュゥン-


直後に白い機体へレーザーが降り注ぐが、白い機体は容易く回避する。



-ヒュゴォォ-


「ち、其処の白い奴!さり気なく俺の機体に傷をつけやがったな!?」


白い機体が回避したレーザーが親鸞のTA・ハウンドを掠め、親鸞は白い機体にビーム砲を放つ。


-シュシュン-


「同業者か…!」


白い機体…ガーデンホワイトのパイロットであるヴォイドは少々呆れながら呟く。


「SKも余所者も纏めて追い出してやる!」


-ドドドドドド-


レジスタンスのZWは縁達とSKの両方に攻撃を仕掛け、SKは無差別に攻撃を仕掛ける。


「五つ巴の乱戦なんて冗談じゃ…!」


縁はレジスタンスとSKの攻撃を回避しながら言う。


-ピーン-


「待って、私は貴女と戦うつもりはないわ」



クラネオンⅢの動きを見て、揚羽は縁のクラネオンⅢに直接回線を繋ぎ、不戦の旨を伝える。


「え…あ…私もです!」


「ありがとう」


縁は揚羽のコンタクトに戸惑うが、迷わずに不戦に応じる。


-ギショォン-

-シュン-


-ジッ-


「貴方はどうする?」


「…此方も其方と戦う意志はない」


「…(…合成音声に音声のみの対応…用心深そうな人だ…)」


揚羽は直接回線用のワイヤーを放ち、ガーデンホワイトにも直接回線を繋いで問い、縁はモニターに映る「sound-only」の文字と合成音声に顔をしかめる。


「…互いに訳あり同士、ここは相互不干渉の共同作戦といきたいが、どうする?」



ヴォイドは「sound-only」の表示のまま提案する。


「賛成します、此方も敵が減るに越したことはありませんから」


揚羽は言い、甲乙・白揚羽を方向転換させる。


「此方も賛成です」


縁も直感的に何かを感じ取り、クラネオンⅢを反転させる。


「決まりだ、さっさと片付けて脱出しよう」


-ドドドドドド-


-チュチュチュン-


-ドゴォォォォン-


ヴォイドはそう言うや、アサルト・ライフルをSK・ソルジャーに放って撃墜する。


三機は互いに共闘姿勢を整え、レジスタンスとSKの双方と戦う。



-ギショョォン-


「…落とします」



-ボォォォ-


-ドォォォン-


揚羽は呟き、甲乙・白揚羽は雲切90式ハイブリッド・ライフルを構えて加速する。


甲乙・白揚羽の後に白い粒子が散り、それが微かに舞う蝶の鱗粉を連想させる。


-ゴォォォ-


-ズガァン-

-ズガガァン-


「…終わり」


-ズガァン-


-ゴォォォ-


甲乙・白揚羽は雲切90式ハイブリッド・ライフルを放ちつつ、甲型紅花の近くを通過・旋回して離脱する。


-ズゥン-


「げ…限界!?クソッ!」


-ボォォン-


-ドゴォォォン-


動力部を撃ち抜かれた甲型紅花は、脱出ブロックを強制射出した後に爆砕する。


-コォォン-


-ゴォォォ-


「この!」



-バシュゥゥ-


縁のクラネオンⅢが大型レーザー・ソードを構えて甲型紅花に肉迫し、甲型紅花の55.6mmアサルト・ライフルを両断する。


「この野郎!」


-ギショォン-


甲型紅花を操縦するレジスタンスは、他の武器を取り出すが…


「抵抗するなら容赦しません」


-ズガァン-


-バキィィン-


「脱出!!」


-ドゴォォォォン-


揚羽はハイブリッド・ライフルを放ち、甲型紅花はリニア弾の直撃を受けて爆砕する。


-ゴォォォ-


-ヴゥゥゥン-


「ち、チョコマカと…!」


親鸞のTA・ハウンドはビーム・ブレイドでガーデンホワイトを切り裂こうとするが、ガーデンホワイトの素早い動きに翻弄され、親鸞は苛立ちを募らせる。



-ズキュゥン-

-ギショォン-


-ボォォォ-


-ドォォォン-


「…悪いが落ちてもらう」


-ドドドドドド-


TA・ハウンドの死角に回り込んでいたガーデンホワイトは、アサルトライフルのカートリッジを換装・装填した後、上方へと舞い、アサルト・ライフルを撃つ。


-チュチュチュチュチュチュン-


「何ぃ!?」


アサルト・ライフルの散弾がTA・ハウンドに命中し、親鸞は慌てて回避行動を取るが…


-カシャン-


「貰った!」


-ゴォォォ-


ヴォイドのガーデンホワイトは、ブレードを展開してハウンドの背中を目掛けて急降下する。



-バシュゥゥ-


-バチュン-


-ヒュゥゥゥン-

-ズゥゥン-


「な!?俺のTAがぁぁ!!!」


-ボォン-


-ヴゥゥゥン-


-ドゴォォォォン-


ガーデンホワイトのブレードで串刺しにされたTA・ハウンドは、機能停止して地に伏し、脱出装置を作動させて親鸞を強制射出した後に爆砕する。


-ズゥン-


「小此木さん、逃げますぜ!」


-ガシッ-


「クソッ!覚えていやがれ!!白いのと黒いの!」


部下のTA・ハウンドに回収された親鸞は、TA・ハウンドの背中に駆け上がり、中指を立てて捨て台詞を吐きながら去っていく。


「あ…あんな状態で捨て台詞が言えるなんて…」



縁は捨て台詞を吐く親鸞達を見て半ば感心した様な呆れた様な口調で言う。


「小此木の野郎…しゃあねぇな、ったく…」


良徳は逃げる親鸞達を後目に呟き、三機を見る。



「しかし、あの白い機体のパイロットは強ぇな…、小此木を軽くあしらうたぁ…かなりの腕だ」


良徳は肉眼でしか見えないガーデンホワイトを見て呟く。


「残るはSKとあのZWね」


-ギショォン-


揚羽は残存のSKと良徳の甲型菊池を見て言う。


「SKは私達が落とします」


「あのZWは任せる」


「わかりました」


短い遣り取りの後、縁のクラネオンⅢとヴォイドのガーデンホワイトは残存のSKに向かっていき、揚羽の甲乙・白揚羽は良徳の甲型菊池に向かっていく。



「やべぇな、あの白いZW…コッチとやる気か…!」


-ヒョンヒョン-


-カシッ-


良徳は甲型菊池のコクピットハッチを閉じ、月牙付きプラズマ・ランサーを構えて態勢を整える。



「………」


-ガキィィィィン-

-グググググググ-


「ちっ、パワー負けしてんのか!?」



甲型菊池の月牙付きプラズマ・ランサーと甲乙・白揚羽のトンファー型プラズマ・シュナイダーが激突し、甲乙・白揚羽は甲型菊池を圧迫する。


「おりゃ!」


-バチュン-

-ヴゥゥン-

-ヴゥン-


良徳は勢いを交わす為に甲型菊池の向きを傾かせて甲乙・白揚羽のトンファー型プラズマ・シュナイダーを受け流し、月牙付きプラズマ・ランサーで払うが回避される。


-ヒョヒョン-


-ギショォン-


「確実に落とします」


-ピシュゥゥン-

-ガォォォォン-


揚羽は甲乙・白揚羽のトンファー型プラズマ・シュナイダーのプラズマを展開し、再び甲型菊池に切りかかる。


-バシュゥ-

-ズゥゥン-

-ヴゥゥゥン-


「消えた!?」


甲乙・白揚羽は甲型菊池の月牙付きプラズマ・ランサーを両断した後、素早く甲型菊池の背後に回り込み、良徳は慌てて回避行動に移るが…。


-ギュゥゥン-

-ヴゥゥゥン-


「遅いわ」


-ゴォォォ-

-バシュゥゥ-


甲乙・白揚羽は一気に加速し、トンファー型プラズマ・シュナイダーで甲型菊池を上下真っ二つに両断する。


「ち!止めだ止めだ!あばよ!」


-ボォン-


-ヴゥゥゥン-


-ドゴォォォォン-


良徳は捨て台詞を吐きながら甲型菊池の脱出ブロックを作動させ、味方の甲型紅花に回収されて去っていく。


-ビビッ-


「…SKの殲滅と敵ZWの退却を確認、どうやら片付いたみたいだな、そう言うことで失礼する」


-ゴォォォ-


ヴォイドはそう言うや、さっさと離脱してしまう。


「…機会があれば…また会いましょう」



-ヴゥゥゥン-

-ゴォォォ-


揚羽もそう言い、甲乙・白揚羽のジャミング・フィールドを展開して去る。


-グゥゥゥ-


「…私もさっさと離脱しよう…お腹が減ってちゃ…」


-ウゥゥゥゥゥン-


-ヒュゥゥゥン-


縁は空腹に急かされ、クラネオンⅢのジャミング・フィールドを展開して去っていく。




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