プロローグ
初心者なので温かい目で見守ってやってください
8月9日
突然だが、俺 エリク・ラングナーはエリートである。
数十年前の悪魔と呼ばれる異形のモンスターの出現により、人類は飢餓や虐殺によって存亡の危機をむかえていた。
悪魔は知性を持たないが 、それを補ってあまりある身体能力を備えており、人間では複数で挑んでも太刀打ちできない。
しかし、学者たちや多くの人間犠牲によって人類はついに悪魔が銀に弱いということを発見した。そして、人類の期待をいっしんに受け、誕生したのが 掃討団 である。
俺はそこの第二期訓練生だ。いや、正確にはだった、過去形だ。
そう、俺は一週間前訓練生を卒業した、それも成績は2位で、だ。
故にエリート。俺は一般人よりも優遇されてるのだ。それは、俺が今住んでいる豪勢な部屋からうかがえるだろう。
俺は、掃討団のシンボルマーク 羽の彫刻が彫られたクローゼットから戦闘服取り出すと、それを身に付けていく。
今日は俺の初陣。初めての実戦だ。
しかし不思議と恐怖はなかった。
「エリク? 何やってるの?もう作戦会議の時間よ?」
部屋の扉越しに女性の聞こえてくる。
俺は悪い、と言って扉を開けた。
俺の部屋の前に立っている彼女はサラ・エリースト俺の婚約者だ。また、第二期訓練生卒業者でもある。
「考え事をしてたんだ、待たせて悪いな」
俺が言うと、サラは謝ることはないわと微笑んだ。
「遅れるとゴルドン教官が怖いし早く行きましょ」
そうして俺とサラは会議室に向けあるきだした。
☆
人間が5000人入ってもまだ余裕がある講堂が、いっぱいになっているのを見るのは初めてだ。
眼前には、巨大なスクリーンとゴルドン教官が見える。
「それでは、本日の作戦を説明する」
スクリーンに地図の拡大図が表示される。
「悪魔たちは、現在テラス第七地区に在中している。よって本日の目標はそこの奪還だ。それでは後衛と前衛にわかれてくれ」
基本的に悪魔たちは知性を持たない。
なので伏兵とか奇襲という作戦はいみを持たない。悪魔との戦闘は、常に総力戦だ。
そこで、効率あげるために後衛と前衛がある。前衛は訓練生のとき成績がよかったものが選ばれる。俗に言う突撃部隊だ。
後衛は主に前衛に物資を届ける、いわゆる補給部隊である。
ちなみに俺は前衛で、サラは後衛だ。
「それでは誇りある兵士の諸君。私からは最後にこれだけいっておく」
死ぬな、教官はそう言うと壇上を後にした。
ーーーーー勝てる、いや......勝つ。
絶対に悪魔をこの世界から消してやる。
俺は戦場へとあるきだした。