市大会決勝 ③
辻野「さーて、もしかして・・・2年生だったりする?」
宍戸「だったらどうした?」
辻野「偶然♪俺も2年生なんだよねー・・・」
宍戸「だからどうしたってんだよ?」
辻野「同じ学年でもレベルの差という物があるってのを教えてやるよ・・・」
審判「プレイボール!」
辻野「さーて飛ばしてくぜっ!」
スパッ!!
宍戸「なかな・・・!?」
辻野「遅い、遅い!」
市山「速ぇぇ!もうネット前に詰めてる!」
スパッ!
15-0!
壇「忘れていた・・・去年、神速の1年生と呼ばれていた、辻野 優・・・」
辻野「俺の神速にかかっちゃ抜ける者はいねーよ!」
スパアアアッ
宍戸「ちっ!!くそっ!速さはともかく威力が・・・」
パッ
辻野「すぐネット前についちゃつまんねーから・・・遊んでやーんよ!」
スパアアアアッ!
スパアアアアッ!
スパアアアアッ!
スパアアアアッ!
・・・
嶋宮「なぁ・・・あのラリー10分は続いてるで・・・」
黒柳「辻野は、全然息を切らしていないが・・・・辻野はなんてスタミナだ・・・」
スパアアアアアッ!
宍戸「ぐっ・・・」
辻野「もう充分遊んだろ?もういいよね?」
旗本「ネット前についた!」
ボオオオオオッ!
30-0!
宍戸「くっそ・・・なんてスピードだ。」
辻野「あーあ、つまんねーの。ただの中学生じゃん。」
嶋宮「あっ!」
宍戸「ただの中学生・・・?」
壇「やっちまったな・・・辻野。」
宍戸「・・・!お前、潰すぞ・・・」
辻野「潰されんのは・・・お前の方だろうが!」
スパアアアアアアアアッ!!
宍戸「潰す・・・」
スパアアアアアアッ!!
辻野(威力が強くなってる・・・そして、ライン際。前に出れない!)
スパッ!
宍戸「潰す・・・!」
スパアアアアアアッ!!
市山「上手い!完全に辻野の裏をかいた!」
辻野「裏でも・・・俺の神速見たかよ?」
スパッ!!
壇「追いついた!けど・・・」
国母「もうネット前についてる・・・」
宍戸「潰す・・・・」
スパアアアアアアアッ!!
壇「スマッシュ・・・エース・・・。」
宍戸「どうだ、もう絶望のどん底だろ。」
辻野「ふう・・・まだ気づいてないようだね。」
宍戸「あぁ?」
辻野「まぁ、いいよ大体30分後くらいに気づくだろ・・・」
ゲーム!宍戸!
ゲーム!宍戸!
ゲーム!宍戸!
国母「3-0か、いいペースだ。そのまま押し切れ、宍戸!・・・宍戸?」
宍戸「部長・・・なんか・・・足が・・・」
国母「・・・痙攣している。まさか、これもあいつの秘策か。」
・・・
丘野「今頃、あいつベンチで、足が動かなくて困ってる頃だろうな。」
冬木「お前の必殺技、ローボール!」
丘野「ほとんどの人は意識しないが、低いボールを打ち続け、足をイカれさせる・・・。」
辻野「さーて、今度は俺が潰す番だね・・・。」
ゲーム!辻野!
ゲーム!辻野!
ゲーム!辻野!
ゲーム!辻野!
ゲーム!辻野!
5ゲームストゥ3!
宍戸「ぐ・・・・ぐはっ・・・足が・・・。」
壇「お前の足はもうボロボロだ・・痙攣しきってる。」
旗野「・・・ウチの父さんが、マッサージ屋なんだ。確か・・・このスポットを押せば・・・」
宍戸「あうぅっ・・!・・・!?」
旗野「立ち上がってみろ。」
宍戸「・・・・!動ける!痛くない!」
国母「さぁ、これでいいだろう。いってこい!宍戸!」
宍戸「へい!」
辻野「さーて、最後のゲーム、楽しもうや?」
宍戸「終わらせないけどね。」
スパアアアアアッ!
宍戸「うおおおっ!」
ドゴオオオオオオオオッ!!
辻野「威力増してる・・・!楽しんでr・・・」
カラン・・・・
辻野「なっ・・・」
冬木「・・・辻野のラケットが弾き飛ばされた・・・」
丘野「この市内で、冬木以外に使える者がいるとはな・・・ジャックナイフ!」
辻野「まだ手がジーンとしてるぜ・・。フフッ、アグレシッブ・ベースライナーって奴?」
スパッ!
宍戸「さーて、まだまだ行くぜ!」
ドゴオオオオオオオッ!!
辻野「取れない球じゃないんだよ!」
スパッ!
壇「返した!」
ドゴオオオオッ!!
宍戸「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
辻野「ぐっ・・・」
スパッ!
壇「チャンスボールだ!ネット前に低いロブ!スマッシュだぁぁぁぁぁっ!」
宍戸「うおおおおおおおおおお!!!」
ドガアアアアアアアアアアアッ!!!
壇「うおおおおおっ!辻野の横を抜いた!!」
ゲーム!宍戸!
ゲーム!宍戸!
5ゲームストゥ5!
国母「ついに追いついたな。」
宍戸「はい・・・」
国母「・・・また足を引きずりだしたな・・・」
ドゴオオオオオオオッ!
辻野「ジャックナイフの威力弱くなってんじゃないのー??」
スパアアアアアアッ!
ゲーム!辻野!
6ゲームストゥ5!
宍戸「くそっ・・・」
国母「足、また痛み出しただろ?」
宍戸「いや・・・」
国母「見せてみろ。」
宍戸「ぐっ・・・」
国母(お・・・折れてる!!)
宍戸「まだ行けます・・・まだ・・・」
国母「まて!」
宍戸「嫌です!あいつをどうしても・・・倒したいんです。」
国母「この冷却スプレーをつけろ。」
宍戸「え?」
国母「やるならやれ、だが・・・・お前の足はもってあと、27,8分が限界だ。」
宍戸「・・・」
国母「この時間内に決めれないのだったら、棄権する。」
宍戸「かまいませんよ・・・・」
国母「行って来い!宍戸!!」
宍戸「はい!」