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僕より父さん

 今日は待ちに待った父さんとバイクを見に行く日。


 ヘルメットは和也と見に行った日に買って、その日ついでにグローブまで買ったから後は予算内で僕が一目惚れしてるバイク、レブルを見つけるだけ。


 前の日からワクワクしてあまり寝れなくて、起きるのが遅くなっちゃった。


 寝ぼけた顔を寒くなり始めた秋の冷たく感じ始めた水道水で顔を洗ってシャキッとさせて、濡れた顔の毛をタオルドライをしてからドライヤーでしっかりと乾かす。


 冷えた顔にドライヤーの温かい風が心地いい、また眠くならないうちに早く準備を終わらせないと。


 待って、眠気は全然なさそう。


 洗面所の去り際に鏡を見て気づいたんだけど、ワクワクしすぎて僕は尻尾をずっと振ってたみたい。


 玄関で靴を履きながら、母さんから聞いた話し朝早くから準備を終わらせているらしい父さんに声をかける。


「父さーん準備終わったよ!早く行こ!」


 呼ぶと父さんは直ぐにリビングの扉を開いて来てくれた。


「はーい。じゃあ行こうか」


 僕は靴を履き終えて玄関の外で扉を開けながら父さんが靴を履き終わるのを待ってるとふと気づいた。


 父さんはお気に入りの靴を履いてたんだ。


 それを見て僕は一緒にバイクを見に行くのをそんなに楽しみに待っててくれたんだなって改めて嬉しく感じる。


「なんだ空。そんなにバイクを見に行くのが楽しみなのか?」


 そう言われて気づいた、僕また尻尾を振ってる。


「そ、そりゃ楽しみだよ!ずっと待ち侘びてたんだから!」


 僕たちコボルトや狼人系の種族の恥ずかしいところだよまったく。


 嬉しかったり、悲しかったりの喜怒哀楽の感情が尻尾に直ぐに出ちゃう。


 恥ずかしいたらありゃしないから嫌なんだよね。


 その証拠に僕は今ワクワクしてるんじゃなくて父さんがお気に入りの靴を履くぐらい僕と一緒バイクを見に行くのを楽しみにしてくれてたのが嬉しくて尻尾が動くんだ。


「ハッハッハッ!空は兄妹の中で1番素直だな!」


「ちょっと玄関開けてるんだからそんな大声で言ったらご近所さんに聞こえるでしょ!恥ずかしい!」


 僕は3兄妹で、上にお姉ちゃん、下に妹がいるんだけど。


 お姉ちゃんは気が強くて妹は末っ子で我儘、そしてその間に挟まれる僕はのんびり屋で1番おっとりしてて、たまに空が女の子に生まれてくるべきだったなんて言われるしまつだよ。


 僕はこれでも立派なゴールデン・レトリバーの男だって言うのに。


「ハッハッすまんすまん。それでどこのバイクショップに見に行くんだ?」


 嬉しい気持ちが一気に台無しだよもお。


「ベストバイクショップかな」


「中古車店でいいのか?」


 ベストバイクショップは中古車店でも一二いを争うお店で色んな種族やモデル・会社のバイクが揃ってる。


 見るだけでも楽しいって有名なお店なんだ。


「うん、初めてのバイクだから転けて外装ならしで気分が落ち込みすぎないのと。流石に新車を買う程の貯金はできてないから」


 一応250ccで目星はつけているけど、それでも大学生に新車を買う程のお金は中々貯められないからね。


 それに中古車でも走ってる距離が5万キロとか超えてなかったら全然アリだと思うしね。


「よしそうとなれば善は急げ。良いバイクを先に選ばれない様に急ぐぞ!」


「僕のを見に行くのに父さんがそんなにはしゃぎ急いでどうするんだよ…」


 僕よりもはしゃぎ倒してる父さんの運転する車の助手席に乗って、ベストバイクショップに着くまで話が尽きる事なく楽しく向かって行くことになった。


                continue…

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