第63話 クレナズム
テレビや映画舞台などのお仕事に加え、私はラジオのレギュラーを1本やらせてもらっている。
レギュラーといってもコンビ芸人さんのアシスタントだけど、毎週2時間の生放送を楽しくさせてもらっている。
ラジオ局は、テレビ局の雰囲気とはまた全然違ってなんというかちょっと落ち着く。スタッフさんの感じも、よりアットホームだ。
それでいてプロデューサーさんからディレクターさん音声さん、アルバイトの子に至るまでみんなが少数精鋭って感じで働いていてかっこいい。
だから私は、毎週この時間をとても楽しみにしている。
私が入り時間の少し前にブース入りし、続いてパーソナリティーのお二人が時間ぴったりに来られて簡単な打ち合わせが始まる。というのがいつもの流れだ。
この日も、入り時間よりちょっとだけ早くラジオ局に入って渡された原稿に目を通す。
2時間の番組だが、真ん中にゲストコーナーがあって毎回色んな方をお招きしてトークをする。大体がアーティストさんだ。
この日のゲストは、クレナズムさん。福岡出身の四人組ロックバンドで、ボーカルの方だけが女性なのかな?
映画の主題歌にもなった有名曲を聴いていたら、パーソナリティがブースに入ってこられる。序盤しか聴けなかったけど、ポップスのような疾走感にボーカルの美しい歌声がぴたっと寄り添っていて素敵なバンドだ。
「徳山さんおはよう。」「おはようございます。」
軽い雑談と打ち合わせを済ませ、本番が始まる。
いつも、特に台本も無い中で色んなパターンのオープニングトークをこなすお二人をすごいなぁと思う。
お二人が出すパスをただ打ち返しているだけで、面白い感じになるというか……おいしくしてもらっている。
いよいよゲストコーナー。ブースはそんなに広くないため、グループさんが来られるときはだいたい代表の二人ぐらいが来られる。この日は、ボーカルさんとベースの方が来られていた。
一旦CMに入り、その間にブースに座られる。毎回ここのブース入りはバタバタで、挨拶も早々にCMが明ける。
「それでは、本日のゲストをご紹介します。
四人組ロックバンド、クレナズムからボーカルの萌映さんと、ベースのまことさんです。よろしくお願いしまーす。」
「よろしくお願いします。」「よろしくお願いします。」
トーク前半は、結成にいたるまでのエピソードや最近の活動状況などをお聞きする。クレナズムさんは大学の同級生で結成されたバンドで、全員が作詞・作曲をされるらしい。それってめちゃくちゃすごいと思う。




