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第19話 結婚するんだ

「かんぱーい。」


 今日は高校の同窓会。久しぶりに会う旧友たち。その中には、先生のおかげで仲直りできた親友である田中たかな 風香ふうかの姿もあった。


「愛弓、久しぶりー!」


「ふーちゃん、ほんと久しぶり!最近忙しそうでなかなか会えなかったね。」


「ごめんごめん。直接会えたときに言おうと思ってたんだけど、実は私結婚するんだ。」


「えーー!おめでとう。ヤバいすっごいうれしい。

 今幸せ?マリッジブルーとかなってない?大丈夫?幸せ?」


「ちょっと愛弓興奮しすぎ(笑)幸せ2回目だし(笑)

 でも幸せだよ。マリッジブルーはちょっとある……けど、彼とっても優しいから全然平気。」


「そっかー。お相手はどんな人なの?会社の人?」


「そう、会社の先輩。やっぱ年上がいいわ。余裕があるし、精神的にも安定してるし。」


「のろけますなぁ新婦様。いくつ離れてるの?」


「7つ上。」


「思ってたより上だった。でも、ふーちゃんを包み込んでくれるのって、7つ差でもギリいけるかどうか……。」


「ちょっと!失礼!社会人になって大分落ち着いてきましたよーだ。でも、昔っから年上好きだったんよね、私。

 高校の頃、担任に告ったことあるし。あ、そういえば一緒にテレビ出てたよね?観たよー。すごい懐かしかった。」


「え……。今なんて?」

 突然のカミングアウトに、脳がフリーズした。


「ごめんごめん。愛弓が先生のこと尊敬してるって知らなくて。それにあの頃私たち微妙だったから言ってなかったんだけど、実は高2の冬くらいに告ったんだよね。見事にフラレたけど。」


「全然知らなかった……。というか、あの頃先生の話なんて全然しなかったよね。なんで好きになったの?」


「えー、先生って何かいけてなかった?同いなんて眼中に入んないくらい圧倒的に大人だったし顔もかっこよかったし、距離感もちょうど良かったし。

 先生って、職員室行っても基本二人きりでは話してくれなかったし用事終わったらじゃあね、みたいな感じで。誰かを呼び出してたのも見たことない。」


 たしかに。私も直接二人で話したことなんて一度もなかった。


「だから、告白もなかなかタイミングがなくて。あの日は教室で一人残ってたら偶然忘れ物した先生がやってきて、『今しかない!』と思って勢いでやっちゃった。完膚なきまでに振られちゃったけど、逆にすっきりはしたかも。

 でも告っといて身勝手だけど、下心も全く感じなくてちゃんと振ってくれたから今いい思い出になってるというか。先生を好きになって良かったって思うかな。」


 そうなんだ。

 大親友が先生に告白していたって聞いて、それをずっと知らなかったことが分かってショックではあったけど、もし付き合ってたなんて聞いてたらそれこそ寝込んでしまうくらいのショックを受けただろう。

 っていうか先輩にふーちゃんに、先生意外とモテるんだ。

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