表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【白銀の黒帝:4】精霊と無能者  作者: 八木恵
2章:孤児院編
5/84

辺境の孤児院の院長

夜更けとなり、院長室のベットに眠る子供たちはまだ起きない。 

マリアも他子供たちも寝静まっている。 そんな静寂の中、ひとり起きている院長。 


「そろそろかと思いましたよ」と、独り言のようにいう院長。

ただ、院長がむいている方向には、黒の帽子に黒の戦闘服、そして黒のコート着た男がタバコをくわえて立っていた。


「久しぶりだな。 カール」という男。

カールと呼ばれた院長は、「ええ、あれからここの世界でいうと約400年振りですかね、シュンさん」と苦笑していう。


俺シュンは、タバコをふかしながら、苦笑するしかない。

「え! まじ。 あれから400年かよ! となるとよ、俺としては、おめぇーが生きているほうがびっくりしてんだけどな」

「寿命は、魔族の時間軸ですからね。 てか、定期的に手紙送ってましたよ。 それに、私はまだ約800歳で、折り返してませんよ」と口をとがらせながらいうカールだ。 


「ははは、そういや手紙はもらってたな。 寿命って、魔族は魔族時間軸になんだな。」と俺は、魔族の生態を初めて知ったのでついつい突っ込んでしまった。


「んで、まぁ、本題だ。 そこのガキ2人か?」って俺が、ベットで眠るガキ2人をみながらいう。

「ええ、そうです。 が、もの凄く精霊に嫌われてますね。」


俺はタバコをふかしつつ、ガキ2人を観察しながら、カールの話を聞いていた。

「何の因果なんだろうな。 こいつらには、魔術しこむか。 質は悪くねぇーしな。 やっぱり、あいつらの子孫ってことか?」

「ええ、たぶん。 シュンさんのいう通り、魔法か魔術を教えるしかないですね」


確かに、カールがいう通りだな。 ここの世界の状態を、聞いているかぎりでは。 

でも俺、ガキの面倒みたくねぇーし。 


俺は、タバコをふかしていう。

「カール、お前が基礎を仕込め。 体術、剣術、魔力コントロール、身体強化、部分強化だ。 あと、勉強もな。 できんだろ?」

「ええ、出来ますよ。 ただ、例の場所使わせてもらいますよ」


「ああ、もちろんだ。 教材も置いてあんしな。 お前らが入れるようにしとく」


俺は、一度タバコを消して、ちょっくらガキどもに魔術をかけた。 そして、俺はまたタバコに火をつけて一服する。


「ガキどもに封印をした。 ある程度、魔力量が増えば勝手に封印がとける。 封印が解ける頃、俺がくるわ。 3~4年だな。 甘ちゃんに育てんじゃねーぞ」といって、俺はカールの返事も聞かずに転移した。


返事を待たずに消えたシュンのいた場所を見て、「私に丸投げですか、シュンさん。 まぁ、いいですよ、いつもの事ですし。」と少し愚痴をこぼすカール。 

ただ、子供たちをみながらニヤリと笑い「面白くなりそうですね。」と独り言をいうのであった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ