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【白銀の黒帝:4】精霊と無能者  作者: 八木恵
5章:学園都市編
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シュン、拠点にて 中編

シュンが深層の谷へ向かって戻って来たのは、4日経過していた。

戻ってきたシュンは、かなり珍しく疲弊し、ボロボロの状態だった。


「アーク、やばい。 魔力枯渇する!」と怒鳴り、リンを抱き上げ、「リン、魔力」といって一番近くの部屋へ連れ込み脱がしセックスを始める。 数十分後、グッタリしているリンをどかし、「アーク、飯!」と叫ぶと、既に外には大量の食糧が用意されているのを見てもくもくと食べ始めた。 


ほんの少し落ち着いてから、「アーク、いそいで大魔王と元竜王呼んでくれ! 俺の今の魔力じゃ、結界はるのに足りねぇー!」って叫ぶ。

「「もう、いるぞ(のじゃ)」」といって大魔王と元竜王の姿があった。 まじ、こいつらいい奴らだ。


「もう数分しかねぇー。 適当に深層の森に転移する」といって、俺、アーク、大魔王、元竜王と共にその場から消える。


その後、もの凄い光が天へ登るかと思うと徐々に元の発信源にもどる。 しかし、深層の森が半径5KMにわたり消失した。 その後、眠るシュンを抱えたアークと、大魔王、元竜王がもどってくるが、みな疲れはてたのかその場で倒れてしまった。


なんとか起き上がったリンがみなを各自の寝室に運ぶのだった。


◇◇◇

翌日には、アークは目覚め、シュンの様子をみにくるのだった。


アークがリンに「シュンは寝てるか?」ときくと、リンが「ああ、寝てる」といい、アークがシュンの眠る寝室に入る。 


「リン、よく耐えたな。 今、シュンの魔力を抑えるから」

「われは大丈夫だ。 シュンが、もしもの時のためにこの部屋だけ辛くないように結界はってあるから」

「そうみたいだな。 また増えたな。」といって、シュンの腕に数本の腕輪をはめるのであった。 そして、幼少期に絶対に外すなという親指の指輪が外れていない事を確認して、アークはシュンとリンの部屋からでていった。


その翌日、シュンは目覚め、隣にいるリンを抱き寄せ「壊してないか?」と聞くと「ああ、大丈夫だ」というリンの返事を聞き、俺はリンを抱き、俺が自分の部屋からでてきたのは、更に2日後だった。


外の指定席でアークからエールをもらい、タバコに火をつける。 そこには、大魔王、元竜王、アーク、そして側にリンが座るのだった。 みな、真面目な硬い表情だ。


「シュン、谷で何があった?」

そう言ったのはアークで、その声と表情からだいだいの予想はついているが、きちんとした説明を求めるように言っている。


俺は、タバコをふかし、エールを飲んで一息いれた。

「人界の闇と邪を、こっちに駄女神が流してやがった。」といい、俺はエールを飲みほす。 さらに、アークからエールをもらい「しかもよ、巧妙に隠れてて邪竜のいる更に下の層で、ものすごい事になってやがった。 邪竜だけじゃ処理できねぇーから、ほぼ半分の魔力使ってよ、白炎で浄化して、とりあえず安定させた。 んで、循環させるために残りの半分の魔力と神力使ってユグドラシルに流してきたもんでよぉ、ああなった」と俺はまたエールを飲み干す。


「最悪だ。 ぜってーゆるせねぇ、あの駄女神!」と怒鳴り激怒する。

「「「「許せねぇー(のだ)(のじゃ)!!」」」と切れたアーク、リン、大魔王、元竜王だった。 



「ああ、他世界に手をだしたんだ。 ぶっ殺す!」と俺はタバコの火を消して宣言し、「文句はいえないよな! 創造神!」と俺は、現れた白髪の金色の瞳の青年に叫んだ。 


「ああ、儂も今回ばかりは擁護する気もない。 秩序を乱しすぎだ。 今から行くか?」

「あったりめーだ」といって、俺は、0番隊隊長コート、戦闘服、白銀の大剣を背に立ち上がる。


すると、リンを残して、創造神とともに消えていくのだった。


30分後、シュン、アーク、大魔王、元竜王がも戻ってきる。 「任務完了だ!」と俺はちゃっちゃと私服に着替えて、「あーすっきりしたー。 飲みなおそうぜ」と言って、駄女神討伐祝賀会が始まる。


「シュン、翼の先の色かわったのか?」と聞かれ、俺は不機嫌になる。

俺の翼の先は、黒から徐々にグラデーションのように濃い灰色になっっているである。 真っ黒だったのに。。


「駄女神殺す時に、神力使ったらな、あいつが補充しやがって、神力が増えた分翼の色がかわった。 ほんと、黒が良かったんのによー。 腹立ったからよ、あいつもぶん殴っておいた。

 アーク達が止めるまで、八つ当たりで、あの駄女神のお花畑の島やら、他の所も破壊してきた」


そう答えた俺はタバコに火を付けて一服して、エールを一気飲みした。 

すっきりしたけど、話すとやっぱりイラっとする。

「そういや、アーク達、なんで俺とめたんだ?」と聞くと、アーク、大魔王、元竜王がお互いをみて大爆笑する。


「もうさ、お前にもみせたかったぞ、あいつが必至にシュンを止めてくれって、お前に殴られボコボコのはれた顔のまま土下座してよ。」

「ああ、我らも腹が立っていたから、好きなだけシュンを暴れさせようと思っていたんだが、あ あいつの土下座みて、仕方なくだ」とお腹を抱えてわらう。

「そうじゃ、あいつが儂らを連れて行ったのを『お前の八つ当たりを押えるためだ』って言っておったんじゃ。 まぁ、仕方なくだ」と爆笑している。


「そうだったのか。 まぁ、ちょうどすっきりし始めた時だったから、いいけどな」と言って、俺はタバコの火を消して、エールを飲む。



大魔王が笑いながから「駄女神をあっけなかったな。」というと、アークも「ああ、だな」と言っている。 「シュン見て抱き着こうとした所、シュンが顔の原型とどめぬほど剣で殴って、その後惨殺して、消滅ってだ」

そう言った、のは今も笑っている大魔王だ。

俺はタバコの火を付けて一服する。

「腹立ってたっていうのもあんけど、声も顔も見るのが嫌だったしな、ちゃっちゃと片付けだけだ。」


「精霊はどうすんだ?」とアークから聞かれ、「とりあえず放置だな。 共存するかどうかだ。 こっちの繋がりはたったから、闇と邪は人界にとどまる。 あっちの問題だ。 そうだろ?」と俺が周りをみていうと、「「「「ああ、だな」」」」とみんな賛成だ。


「それに、人界に今も残っている神獣達は、いざって時の策はあるかしな」といって俺がニヒルな笑みを浮かべエールを飲むと、「「「「だな。」」」」というみんなだ。


こうして、祝賀会は続く。 

この日、駄女神が死に、精霊は女神の加護を失う。 

気がつくのがいつなのかは、今の時点では、誰にもわからない。

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