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【白銀の黒帝:4】精霊と無能者  作者: 八木恵
4章:迷宮都市編
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迷宮都市 引越し先は、食堂

リオンとレイモンドが食堂に行くと、既にシュンが昼食を作り終わり、リンが配膳していた。


俺が「食うか!」といって、みんな食べ始める。 今日はチャーハンだ。

食事も終わると、俺とリンはエールをのみ、俺はタバコをふかしつつ一服だ。 

カールは、コーヒーで、リオンとレイモンドはジュースを飲んでいる。


俺が、リオンとレイモンドに耳につけるイヤーカフを渡す。 色は、綺麗な漆黒にした。


「お前らは精霊に嫌われてるから、認識阻害の道具だ。 寝るとき以外は、それを耳につけておけ。 そうすれば、理不尽に睨まる事も絡まれる事も少なくなる。 お前らの魔力が増えて、威圧出来るなうにられま、俺らみたいに精霊がらみで絡まれる事はなくなんだが、まだ、お前らは成長中だ。 これ、つけとけ!」


って俺が言ったら、リオンとレイモンドは、それぞれの右耳に着けるのだった。

「すると、師匠達も精霊に嫌われているんですか?」


確かにそう思うよな。


「俺の場合は、あのお花畑なきゃっきゃ、うふふが嫌いでな。 精霊って、本来性別無いはずが、メスよりなんだよな。 だもんで、あいつら見んと、近づくなって思うし殺したくなる。」

「われも嫌いな種族だ」

「ええ、あいつら見ると虫唾が走りますよ。 人間だけですよ、精霊と仲良くするのは」


俺達3人は、まじめに精霊が嫌いだから、いやぁーな顔をしている。


「お前らだって、頭ん中お花畑のやつなんて嫌だろ?」

「ああ、気持ち悪い」「僕も鳥肌がでる」というリオンとレイモンドだった。 


「そう、それが精霊なんだよ。 お前ら、契約できなくて良かったんじゃねー」って俺がいっておいた。


「嫌われてよかったー」「ほんとうだよー」とテーブルに伸びながらお互いに安堵した顔で笑いあう子供達。


ちなみに、人間は自分と契約し、宿している精霊を認識する事はできるが、実体として見る事はできないのである。


◇◇◇

テーブルに手を伸ばしていたリオンが、ハッとなる。

「なぁ、師匠、この前あまりの驚きで聞き忘れたけど、この腕輪の事なにか知ってるんすか?」

「うん、僕も指輪のほうも気になった。」


こいつら、今更なのか。


「そういや、言い忘れてたな。 それら、俺が作ったんだよ。 んで、適合者が出たら俺に合図が来るように仕込んでおいたんだ。 まさか、やつらの家系だとは思わねぇーし、代々受け継いだってのも驚いたわ。 一応、人間が扱うには強力な武器だからよ、変な奴に渡ったら回収しようと思ってたんだが、適合者がお前らで、しかも精霊に嫌われているって聞いてな、使い方教える事にしたわけだ。 マクレーン家は勘違いしてるみたいだが、その腕輪ライに俺が作ったんだ。」


そう言って、エールを飲みながら説明しておく俺。


「ちなみに、リオンにつけた名字な、あれ、ライの嫁イズミの名字だ。 俺、忘れてたけど、リンが覚えていてな。。 んで、レイのほうは、俺が指輪をやった奴の名前が、ニール・トラヴァースってな、俺が勝手に名付けたポーター君ってあだ名がが名字になってるとはこっちが驚いたぞ。」


それを思い出して、俺は笑った。 まさか、あだ名がねぇ。


「われ、初めて知ったぞポータ君の本名。 なんで、シュン覚えてる?」

「あー、ほらあん時俺、あいつのギルドカードみたから。 覚えてんだ」

「シュンが人間の名前を憶えていてびっくりした。 だけど、シュンが見ていたのなら納得。」


そういう言葉を聞いて、カールはクスクス笑いながら、シュンさんってそうですよねと心の中で納得しているのだった。


「俺、なんか歴史の裏話っていうか真実を聞いた気がする」

「うん、ポーターがあだ名だったって。。。 誰も信じないよな」


お互い見あって、自分達がつけている魔武器の開発者とその当時の裏話に驚く子供達だ。


「歴史の裏の真実は、時として冗談だろって思うことが多いですよ。 特に、シュンさんがらみはね。」

そうカールに言われて俺は首を傾げている。

「そうか? まぁ、俺の場合、任務だからやっていたって事が多いな。 それに、今も任務みてぇーなもんだよな。 なぁリン」

「うん、任務だ。 ただ、依頼主が変わっただけだな」 そういってクスっと笑うリンだ。


◇◇◇

それから迷宮都市での生活について話し合いをする。


商業ギルドの登録や仕入れ等食堂の開店準備があるため、食堂の開店は2週間後。

営業は、金~日曜日の3日間。 金は夜のみで、土日のみ昼食も営業する。 

カフェの営業は木曜のみで、状況次第で金曜とする。


今回は、カフェと食堂のテーブルと椅子は同じで木製にし、テーブルクロスのみ変更するようにした。


半年に1度3週間の休業。 休業中は、子供達は、カールと迷宮都市で過ごす事となる。


子供達は、ダンジョンにもぐったり、訓練場で訓練するか勉強するかで、食堂を手伝う必要はないとし、子供達が2人でダンジョンに潜れるまで付き添いは、シュン、リン、カールが日中交代する事となった。


大まかな事が決まると、俺がタバコに火をつけて一服する。

「明日、さっそくギルドに行って、お前らは試験を受けてダンジョンに潜る許可を得る必要があんだ。 俺とリンが付き添いな。 んで、カールは商会のほうだ」


全員頷いて承諾する。


「んでだ、リオンとレイは、15歳になるまでに1人金貨30枚かせげ。 16歳に何ん時には学園にいかなきゃいけねぇーらしいから。 んで、リオンが竜騎士になるんなら、学園都市の学園を目指さなきゃいけねぇーらしい。 まぁ、とりあえずは今は金稼いで、実践の経験を積むってことだ。」


子供達2人は頷いて承諾し、まずは、明日の試験に合格する必要があると理解し、気合いをいれるのであった。


ちなみに、俺とリンは、魔界のダンジョン課にとりあえず迷宮都市にいる間だけ間引きを請け負うことにした。 この1年間、魔界にいる時のみしか血を浴びていないため、俺のストレスが溜まっていた。

さっそく、その日の夜にダンジョンの間引きに行き血を浴び、部屋にもどってからはリンを抱いて満足する俺だ。


こうして今回は俺たち5人、俺達3人にとっては400年ぶりの迷宮都市での生活が再び始まるのであった。

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