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【白銀の黒帝:4】精霊と無能者  作者: 八木恵
3章:魔の森編
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魔の森に戻ってきた家主

翌朝、リオンとレイモンドが目覚めて、支度をしてからダイニングへ行く。

そこには、カール、それと知らない17歳前後の、美男美女が朝食を食べている。


男性は、黒のビーニー帽をかぶっており、髪色は銀髪なのかグレーのようにも見え、瞳の色は紺色で容姿はかなり整っている超イケメンだ。 女性のほうは、髪色は濃紺のストレート髪を二つに纏めていて、瞳の色は紺で、容姿は可愛いが綺麗である。 カールと並ぶと、美男、超イケメン、美女という感じだ。


男性が、リオンとレイモンドに気付くと、「ガキども、やっと起きたか。 ほれ座れ」と着席を促し、「リン、朝食もってきてやんな」というと、女性がキッチンへ行く。

リオンとレイモンドが座ると、女性が朝食とジュースを運んでくれるのであった。


そして、カールが、戸惑っているリオンとレイモンドに紹介する。

「帽子を被っている方がシュンさんで、隣が奥さんのリンさんです。 ある意味、この家の家主さんですよ。」と紹介し、「銀髪の子が、リオンで、茶髪の子がレイモンドです。 シュンさん」。


朝食も食べ終わっている俺が、タバコに火をつけ一服する。

「リン、あいつらのちっちゃい番だな」といい、「ああ、そっくりだ」と笑うのだった。


ただただ唖然としながら眺めていた、リオンとレイモンド。

「おめぇーら、ちゃっちゃと食え!」と食べさせると「「うまい!!」」といってカールのほうを見るリオンとレイモンド。

「シュンさんが作ったんですもん。 美味しいでしょ♪」というと、2人はコクコク頷くながらも、黙々と食べるのであった。


食後、リンが、俺とカールにはコーヒー、リオンとレイモンドにはホットミルクを用意する。


なにやら、リオンが悲しい顔をしている。

「あの、家主が帰ってきたって事は、俺とレイはこの家からやっぱり出ていかないといけないんでしょうか?」 そして、レイモンドも悲しい顔をしている。


「カール、てめぇーガキどもに何も説明してねーのか?」

「ちょっと驚かそうと思ってですねって、いや、叩かないで」と俺はハリセンでカールをしばいている。


「お前らガキ共の基礎が出来たみたいだからよ、今度は俺が鍛えにきてやったんだ。 俺、本業が魔術師で、まぁ、ちーったー戦闘もできるからよ」と俺が言うと、「いやいや、戦闘が少しできるのレベルが違うでしょ。 シュンさんで少しなら、私達赤子以下でしょ。 戦闘でほとんど魔術使わない、魔術師なんて、シュンさんだけなんですからね」と速攻で突っ込むカール。「シュン、カールの言う通りだ」とさらに突っ込むリンである。


3人の会話についてこれないリオンとレイモンドであった。 そんな事はスルーして、話しが続く。

「まぁいいや。 んで、このガキ共の得意属性は?」

「リオンは、風、雷で少し闇です。 レイは、火、水、無属性は次元です。」と答えるカール。

「へぇー、なかなかじゃねぇー」と、俺が何か企む笑みを浮かべるながらタバコに火を付けて一服する。


「お前らガキ共は、夢とか、なりたい職業とかあんのか?」

「俺は竜に乗りたい! 触りたい! 竜騎士になりたい!」と目を輝かせているリオン。

「僕は、冒険者になって、いろんな所に行ってみたい!」と同じく目を輝かせているレイモンド。 


「そうかぁー」といいつつ、俺はタバコの火を消す。

「んじゃぁよ、今の実力確認のために、軽く模擬戦すっか」って俺が立ち上がると、「あのう、シュンさんって本当に強いのですか?」って言われた。

その質問に俺は、ニヤリと悪い笑みを浮かべる。


「んじゃ、カールお前相手な。 それでわかるだろ」というと、カールは引きつった顔になってる。

「レイ、よけいな事を」とごちり、シュンの言った事には逆らえないカール。 諦めたとばかりに、「ええ、やりますよ。 ただし、武器無し、身体強化無しでお願いしますよ」というのであった。


シュン対カールの模擬戦。。。 

 _10分後、大の字でボロボロになっているカールの姿がある。


「はぁ、はぁ、こっちは武器に魔術に身体強化で本気だっていうのに。。。 てか、また強くなってるー」と嘆くカールであった。


その模擬戦を観戦していた、リオンとレイモンド。

「なぁ、俺 初めてカール先生が負けるのみた。 てか、見えなかった」「うん、2人とも動きが見えなかった。」「しかも、シュンさん無手だよな」「うんうん、身体強化も無しっていっていたよね」と小声で会話している。


そんな子供達に俺は、タバコをふかしながらいう。

「な、ちぃーった戦闘できるっていったろ」

リオンとレイモンドはお互いを見あって頷き、「「よろしくお願いします。 師匠!」」と頭を下げてきた。


ライの時もそうだったけど、なぜか師匠と呼ばれる俺だ。

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