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百七十一話 「アラート」

なんのアラート?

ピーー! ピーー! ピィーーー!!


空に浮かぶ星がどうして落ちてこないと信じていられるの?

散髪屋や美容室で襲われないとなぜ安心していられるのだろう。

鋭い剃刀を使われたり、動けない体勢で

頭を委ねているのに。

料理屋さんでは安全な料理が

でてくるものと全く疑わないよね。

調理なんて見えないところでされ毒を盛られても一切わからない。

今までの私たちの考えからは

予想もしない事件が最近よく起きる。

道徳や倫理という概念が、一瞬で失われた。

そんな中、自分を守るためには

考え方をアップデートしなければいけない。

むやみやたらに信じているだけじゃ自分を救えない。

常識とされていることを疑え。

わからないという余白を作るな。

人間なら考えるのをやめるな。

あぁ、心が痛いなあ。

空から大きなひらがなが雨のように降ってきた。

ひらがなたちはリズムをとるかのように

ぴょんぴょんと跳ねている。

こんな混沌とした世界でも、ひらがなたちは楽しそうにしている。

私は『い』、『き』、『る』の文字を探す。

もう少しこの世界を見ていたいから。

そうすれば世界が、もしくは自分が変わるかもしれない。

たとえ変わらなくても今感じた感情は

この胸から消えることはない。

アラートは、ずっと鳴り止まない。

でも、ほんの少しだけ音が小さくなった気がした。


お読み頂きありがとうございます。


少しでも心に響きますように

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