NO.8
今回は短めです。
森林を歩くこと二時間、森林をやっと抜けることが出来た。しかしジメジメしている森林だった。
途中身体からキノコを生やしながら歩いていたイノシシがいた。改めて植物の恐ろしさを知った。ステータスを見れる魔法があったので見てみると『ニョキニョキダケ』であった。そのままだな おい。
相変わらずスカーレットは無口だった。少しは喋る事をしたらどうかな?
森林を抜けた後は、特になかった。
本当に何もなかった。ハプニングの一つぐらいは来い!
そして現在俺たちはアーガス内に入るために並んでいる。最初は飛ぶなり透明になるなりして入りたかったのだが、あとあと何かあったら不味いので、大人しく並んでいる。
そういや幻人一号の存在を忘れていた。
用事を頼もうと思ったのだが、人前で呼ぶわけにはいかないのでこっそり影に言う。
「幻人一号、先にアーガスに入って情報収集しておいてくれ。」
影が揺らめいたと思うと、影から小さいモヤモヤが出てきて、アーガスの方に飛んで行った。幻人 便利だな。後で増やしておくか。
フ○ンネ○みたいに飛ばすのもアリだな。
などと考えていると、順番が回ってきた。
「次のもの、身分を証明するものを出せ。」
「これでいいか。」
「ふむ......冒険者か。そっちは奴隷か、
よし入ってよし。」
『幻惑』 便利だな。
街に入って思う事。 .........やかましい。
前の所もやかましかったのだが、ここはさらにやかましい。道のあちらこちらで井戸端会議や、商談 さらには喧嘩まで、入り混じっている。五感が鋭い俺にとっては耳元でホイッスルを鳴らされている感じである。
後で魔法で何とかしなければ。
冒険者ギルドに行くために、歩いているのだが、妙に視線を感じる。観察をするような視線ではなく、敵意,殺意,憎悪などがひしひしと感じる視線である。 何故こんな視線を向けられているのか疑問に思っていたが、どうやら視線がスカーレットの方にいっている。
そういやここに来る前 説明を聞いた時に、種族対立が激しいとか言っていたな.......それか。 めんどくさいことに巻き込まれるのはごめんだが、巻き込まれそうな予感がするな。
負の感情のこもった視線を向けられながらもやっと冒険者ギルドについた。
そういや 他で発行したら違う冒険者ギルドでも使えるのか? 後で聞いておかねば。