サイコ・The・カオスフィールド
親を失った狸を保護する蒼空達は現在
公園跡地のベンチに座りながら今後の行動について考えていた
「狸を保護するにあたってやはり重要なのはエサ問題ですよね…狸は雑食ですがこの辺りに食料になりそうなものはありませんし、どうしましょうか」
「それは…まぁ、後で考えればいいよ
それより名前名前」
「いや絶対食料最優先じゃ…まぁいいか」
2人が狸の名前を考えている時
ザシュン!
突然そんな音がした
「?! 誰だ、どこにいる…」
蒼空は周りを見渡したが何もいなかった
「い、痛てて」
そんな声を聞いて蒼空が振り向くと
「冬華さん…その脚」
なんと冬華が脚切りつけられていた
「あ〜、やられたねぇ」
冬華はとても落ち着いていた
「冬華さんよくこんな時に落ち着けますね」
「ん？落ち着く？そんな事ないよ…」
(顔が怖いです…冬華さん……)
冬華は静かにキレていた
「まぁそんなことより誰私の事切りつけたの」
冬華はずっと無表情だったまさに凍ったかの様に…
(このままじゃなんか冬華さんがなんかやばいし精神的にも来る…何か出来ること…あぁ技だ)
そう考えると蒼空は
(ドローン!)
ブォンブォンブォン
「何これ…敵のドローン？」
「冬華さんこれは僕の技で召喚したドローンなので安心してください」
「……そう…」
相変わらず冬華は無表情だ
その時
ザシュン!
また斬撃のような音がした
(来た今だ！ドローン全方向を見渡せて更に感覚は人間の10倍今の音と風圧を辿れば…居た!)
蒼空はついに斬撃の犯人を見つけた
見た目は全身黒色タイツのような服を着ている
「冬華さん斬撃の犯人は西方面ここから約32m先、木の木陰に隠れています」
「へぇ」
そう言うと冬華は両手に大きな斧を2つ持ち出し、
ギュル…シャリン!
冬華は斧の先端から氷の粒を思いっきり飛ばした
すると
ザザザザザ…
何かが猛スピードでこちらに寄ってきた
ザシュシュシュ!ジャキン!!
大量の斬撃とともにひとつの大剣が落ちてきた
「なぁ君たち…俺はよ、近距離戦が好きじゃねぇんだ…早く終わっちまうだろ？そこでたお前たちも死にたくないだろ？ここで土下座しろ『死にたくないです』てよぉ」
男はずいぶんしゃがれた声だ
「…無理」
「は？」
(えぇ…)
冬華はその男の要望をはっきりと断った
「ふ、お嬢ちゃんよぉ…おじさんそこまで残酷な殺しはしたくないんだよだから謝ったら許して《あげる》って言ってんの分かる？」
「土下座も何も私たちまだ何もしてませんしそれにそっちから先に攻撃してきましたよね、あと名前も知らないおじさんに謝りたくも殺されたくもないです」
冬華の口からは普段聞かないような毒舌が放たれた
「お嬢ちゃん、ずいぶん強気だねぇ攻撃つったて当たっ…てる?!」
男はとても驚いていた
「まじか、当たったのかついに俺も成長したんだな」
「あのすいませんそこの《クソ》ジジイさん喜んでいる暇があったら早くこの方に謝ってください」
蒼空は相手に謝るように請求した
「謝る？何を今更…今の時代は殺しがOKなんだよ…弱肉強食ってことだお前らみたいな昔のルールに縛られている奴らは即獲物になるってことだよ」
「この世界は弱肉強食なんですね」
冬華はそう言うと……
シャギィン!
冬華は両手斧を思いっきり振りかざした
「おっとお嬢ちゃん危ないじゃないか」
ドン!!シャギィン!
相手の大剣の振り下ろしを冬華は軽々と避ける
「お嬢ちゃんなかなかやるねぇ…俺について来れた証に名前を教えてやろうとその前にこれに見覚えはあるかな」
そう言うと男は茂みからたぬきの頭を取り出しこちらに見せてきた
「それって、まさか…」
「そう！そこにいるたぬきの親と思われるやつの頭さ気に食わねぇから狩ってやった
そこのガキは察しがいいな」
「聞く気は毛頭ないです。
技ぐらい教えてください」
「せっかちだねぇ…
俺の名は津々留竜喜46歳、武器は大剣、技は……」
そう言うと竜喜は大剣を思いっきり十字に振り時空を歪めた
「異空間…俺の、俺だけの空間だ…ハッハッハ!今お前らの負けが確定した!!死にやがれ」
竜喜は言い終えるとさっきとは比にならないほど素早く大剣を振り斬撃を飛ばしてきた
ザシュン
(攻撃が早すぎる…守りに徹することしか出来ない)
蒼空はこの斬撃を鎖を使い受け流してはいる
ものの攻撃は出来そうにない、一方冬華は…
シャギン!シャギィン!!
「結構ギリギリだけど…案外隙を見れば…」
冬華は隙を見て間合いを詰めていた
「お嬢ちゃん、少し下がった方がいいんじゃないかい」
「何を言って…」
その時…
ピィ…ピ
「すずめ？」
蒼空は困惑していた上にいるすずめを見つめながら驚愕していた
すずめがだんだん遅くなっていき
フィールドの真ん中で止まった
「あれ？すずめが停まってる」
冬華が停まっているすずめの首を氷弾で弾き飛ばしながら言った
「お嬢ちゃん…分からないのであれば教えてやろう、俺だ」
「は?…何言ってんのこいつ」
冬華は竜喜のヒントの事なんて考えてなかった
「お嬢ちゃん……ヒント…聞いてたか？」
(なんだ…ほんとに分からない、
こいつ説明ヘタすぎだろ…
俺ってなんだよ……俺って)
蒼空は竜喜のヒントについてツッコミを入れていた
その刹那
ジャギィン!!シュ
「チッ…少しかすったな、危ねぇ」
竜喜の機嫌が少し悪くなった
「当たれよ」
「と、冬華…さん？」
突然冬華の様子が変わった
「1発ぐらい当たれよ…氷弾」
「?!」
冬華の顔はぐにゃりと歪み般若のようになった
(と、ととと冬華さん?!動けないんだけど?!某アニメの覇気みたいになってるよ?!)
(や、やばい動けない、これじゃ…)
「……死ね」
ジャシュン!ジャギィィン!!
「うぐ…がは!」
冬華の氷弾は竜喜の脇腹を貫通し、
斧で左腕を切り落とした
(今だ！この隙に僕も…あれ)
「動けない、なんで」
「ハッハ…はぁ…もういい教えてやるよ
この空間では俺に近ずけば近づくほど動きが遅くなる。
お嬢ちゃん達と俺との距離は約8m、お前達は今動けなくなっているのだよ!!だが…」
そこでこの場にいる全員は全てを察した
「俺ら、全員動けねぇ…」
「一回技を解除すればいいのではないでしょうか」
蒼空が1つ提案をしてみた
「ふふ…」
冬華が察したかのように笑った
「確かにそりゃ名案だな坊主少し見直したよ…それでは早速…解除!」
「ほんっとうに馬鹿なんですね
クソジジイ」
冬華がそういうと竜喜も事情を察したのか
「あっ。やべ…俺、終わった…死んだ」
「死にやがれド変態クソジジイ……」
「待って!待ってくれ!!カオス、カオスフィ…」
ジャギィィン!!
「あがぁ!う゛…」
竜喜の体は上半身と下半身で真っ二つに切断された
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「なるほど」
「……ふ…ふふ、こりゃ楽しそうだ……」
－続く－
