環境変化とミニアニマル
1週間前この世界にいる、その一言に蒼空は心から驚いた
「冬華さん1週間前からここにいるんですか?」
「そうだけど…蒼空はいつから?」
そう冬華は蒼空より1週間も早くここにいたのである
「僕はちょうどさっき目覚めて…」
「そうなんだ!じゃあこの世界について説明するね」
冬華は蒼空にこの世界について説明した
《内容は省略する》
まずこの世界は今まで住んでいた地球と変わらないこと
今がちょうど神が現れた2025年から1000年後である3025年であること
そして、
新たな国がつくられて『殺し合いが禁止されたこと』
蒼空は真実を知り見る見るうちに青ざめていった
(殺しが……ダメ、あぁ…あぁぁぁぁあぁぁあぁ……終わったんだ、僕)
「…空君?!蒼空君!!
だ、大丈夫?すっごい顔が真っ青だけど…」
蒼空の顔は周りから見ても青く変わっていたらしい
「じ、実はね…私も目覚めてから2、3人殺しちゃって……何となくだけど蒼空君の気持ち分かるよ」
冬華は必死に蒼空をフォローした
「気を使わせてしまってすいません
もう大丈夫です」
蒼空は暗くなった話題を変えるため、冬華に質問をする
「冬華さんはこれからどうするんですか?」
「どうするって?」
「このまま1人で過ごすか2人で行動するかどちらかがあるんですけど…冬華さんはどっちがいいですか?」
冬華は少し考えた後即答した
「一緒に行動しようよ蒼空君!」
蒼空はその応えが聞けてホッとした。
このまま1人で戦闘をすると最悪死ぬケースがあるため強力な助っ人が欲しかったのだ
「そうですか…良かったです……あ、そういえば」
蒼空は思いついたように
「冬華さんの武器と技ってなんですか?」
「私の武器と技…あぁギターの人に教えてもらったやつね」
なんと冬華はさっき蒼空が逃した敵である夜柄志 伶斗と既に接触していたのだ
「えぇとねぇ武器がぁ…」
そう言うと冬華は両手から大きめの斧を出した
「なんかねぇ、両手斧って言うらしい」
蒼空はこの時点で少し驚いた
(あんな大きな斧を軽々と持つなんて)
「あと技がねぇ…」
そう言うと冬華は斧の先端から氷を飛ばした
「なるほど氷結系の技なんですね」
「まぁまだこれしか出来ないけど…」
「まぁ、まだこれからですよ」
そんな会話を繰り広げていると……
ギェェァ!!
突然小屋の中から謎の鳴き声がした
(?!なんだ??!)
「?!」
2人が一斉に振り返るがそこには……
「た…ぬき?」
「あ、あた、あたたた、頭が8つも…」
手乗りサイズで頭が8つの狸が小屋の中から出てきた
「お化けだぁ!!たす、助けてぇ蒼空君…」
「1回落ち着いてください冬華さん」
ギェァ…
「待って待って待って来ないでぇぇ!!」
「とりあえず肩を掴まないでください」
蒼空が冬華を落ち着かせること数分…
「ふぅ…慣れたら可愛いねこの狸」
「顔が8つ……これも神の与えた技なのか?
だとするとこの世界にいる全生物に技を与えることになる
待てよ…武器はどうなるんだ動物は………」
「蒼空君!!そんな事は置いといてさ見て見て!」
冬華は蒼空の独り言を遮るかのように言う
「頭に狸乗ってきた!」
「可愛いですね」
「どうする?飼う?」
「飼うって…エサはどうするんですか?」
「それはーそこら辺の動物とか探してあげたり…ほら頭は8つでも胃袋は1つなんだから」
「そんな簡単に動物がいるとは限りませんし
たとえ見つけたとしてもこの狸のように変わった容姿をしている可能性もありますそんな動物の肉を食べさせるというのは少し抵抗がありますし……〈以下略〉」
冬華は蒼空の長々とした話を3割も聞かずに狸と触れ合っていた
「蒼空君の言いたいことはなんとなくわかったよ…でもこのままここに置いていくのも可哀想だと思うよ」
「まぁ…それもそうかもしれませんが…
狸の体格的にまだ子供なのでどこかに親がいる可能性も……」
蒼空がそう言うと突然狸が動き出し小屋の外へ飛び出した
「あ、ちょっ!!」
「冬華さん…」
冬華が必死になって狸を追いかける
その更に後ろを蒼空が着いていく
_______________
狸に着いていくこと数分
「ここは…」
蒼空達の着いた場所は木が5、6本生えており
錆び付いてもう使えそうもない遊具が数個設置してある…
「公園跡地ですかね?」
公園に着いた狸は近くのベンチへ歩いきベンチの下からあるモノを取り出した
「狸…なの?」
「おそらく……この狸の母親でしょう」
狸がベンチの下から出てきたモノは
頭のない狸の死体
キャィ…
狸の元気は見る見るうちに無くなっていく
「殺されたのでしょう
動物か人に」
「この子、助けを求めてるんじゃ…」
蒼空少し悩んだ後
「こうなると話は別ですね、こちら側で保護しましょうか」
「ほんとに?やったぁ…」
キャァイ!!
(狸の顔が心做しか少し晴れた気がする)