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神学ガール  作者:
10/15

時計じかけの噴水

まーちーじゅーに、あふれっそーなー!

とある休日。


ヴィジュアル系という新ジャンルを開拓して

大興奮していた郁子は、薬子に電話をかけた。


「薬子ー!今日ひま?よかったらどっかで例の宿題の話しない?」


「もー。私にだって予定はあるんだよ。でもいいよ。私もちょうど

その話がしたかったし、郁子と一緒にお出かけしたい気分だったから。」


「じゃあ決定だね!正午くらいに待ち合わせってことでいいかな。

待ち合わせ場所はどうしよっか。薬子はどっか行きたいとこある?」


「うん。今日は私の行きたいところに付き合ってほしいかな。

待ち合わせたい公園があるから、詳細はあとで送っておくね。

なるべくボーイッシュな格好で、マスクは必ず着けてきてね。」


ん?なるべく目立たないように行動したいってことなのかな?

まあクラスメイトにたまたま遭遇したりしてもめんどうだもんね。


郁子はオシャレに関心が薄く、スカートも制服しか持っていなかった。

特にそうしようと意識しなくても、ボーイッシュな服を着ることになる。


そういや休日に薬子とお出かけするのはじめてじゃん。

つまり、これが私たちの初デートになる…ってコト!?

なんだかうれしいな。聖騎士として初の遠征ってとこだね。


今年の冬は、とてもー。寒くて、長いからー。

おばあさんが、編んでくれたー。セーターを着なくっちゃー。


郁子は上機嫌で、上着を着ながら思わず好きな歌を口ずさむ。

隠密行動だし、おとんのベレー帽と丸メガネも借りちゃおっと。



待ち合わせ場所。


郁子は大きな公園の中にある、噴水を眺めていた。


なんかすげーなこれ。どういう原理で動いてんの?

よくわかんないけど、確かにここはいい場所だね。


あ、薬子きた。小走りしたくらいであんなにあちこち揺れる女は

俺の薬子くらいのもんだぜ!私の方にはまだ気づいてないみたい。

キョロキョロしてあたりを見回してる。かわいいなー。ぐへへへ。


なんかいたずらしたくなっちゃうよなー。

壁ドンしたいけど壁がないのが残念だよ。

欲望丸出しにして襲いかかっちゃおっと!


「薬子ー!お前を逮捕する!俺の心を奪った罪でな!」


郁子は薬子を、背後から可能な限り、優しく力強く抱きしめる。


「わー!ちょっとちょっと!あんまりびっくりさせないでよー。

私にだって心の準備があるんだよ。もっと優しくしてほしいな。」


「うん、ごめんね。どうしても我慢できなくなっちゃったんだ。

薬子は今日もかわいいね。頭のてっぺんからつま先まで全部かわいい。

そのストッキングもすっごいオシャレだね。ちょっとさわっていい?」


「やめてー!ここではまだやめて。うれしいけど最初から

アクセル全開すぎるよ郁子。とりあえずゆっくり散歩しよ?」


二人はゆっくり散歩をした。

話すことはいくらでもあった。


ラルクのこと。ルナシーのこと。黒夢のこと。

数学のこと。物理のこと。文学のこと。音楽のこと。

進路のこと。将来のこと。未来のこと。信仰のこと。

話しても話しても、まるで時間が足りなかった。



「そういえばお昼まだだよね。郁子はなにか食べたいものある?」


「私ね、あそこの店のギットギトのラーメンが大好物でさ。

薬子がいやじゃなかったらそれ食べたいんだけど。ダメ?」


「いいよ。そこにしよう。その代わり、

その後は私に付き合ってもらうからね。」


薬子もそうは言いたくなかっただけで、

こってり系のラーメンは大好きだった。

二人の気持ちはここでも一致していた。


次回に続きますわー!

噴水ですわー!

https://machida-guide.or.jp/post-812/


天一ですわー!

https://www.tenkaippin.co.jp/


イメソンですわー!

ラルク・アン・シエル「風にきえないで」

https://youtu.be/cO-_vJMlJl4?si=4_QJvgsXcGguTLBS

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― 新着の感想 ―
よくよく考えたら、 初デートもしないうちに、ああいう行為をする関係っていけないのでは? などという無粋な疑問がありましたが……(^^; とりあえず、進路や勉学などの考えを共有できる恋人は理想ですよね。
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