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大蛇伝説連続幼児殺人事件  作者: 立花 優
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序章 プロローグ

冒頭、いきなり、ある精神科医と絶世の美人との衝撃的な場面から、この物語は始まる。


 さて、北陸の富山県と石川県との県境にO市がある。


 この市には、かって、千年ほど前に、10メートルを超えると言われる大蛇が出現したと言う伝説があり、当時、村の若者3人が白装束を着て、大蛇退治の決死隊に出かけたと言う話なのである。その伝説は、現在でも「蛇舞盆」と言われる奇祭で今でも残っている。

 その村は、現在も蛇谷村と呼ばれているのだが、約千年ぶりに、その大蛇が再来したような幼児虐殺事件が起きたのだ。202X年の5月のゴールデンウィーク中の事だった。

 体には、まるで大蛇が噛んだかのような後も残っており、無残に喰い殺されていたのだ。しかし、その幼児の体の食い荒らされた後から、何と、人間の唾液が発見されたのである。

 この「蛇人間」の出現に、富山県・石川県の合同捜査本部は混迷の度合いを深める。

 しかし、これは、この北陸連続幼児虐殺事件の、ほんの、始まりに過ぎなかった。


 ここに、都会で倒産したオカルト雑誌者からUターンした主人公が、探偵役で現れるのだ。彼は、地元の精神科医が、今から20年程前に出版した『蛇谷村大蛇伝説考』に感銘を受け、O市役所の職員となっていたのだった。


 主人公は、その謎の本の出版した、精神科医に会いに行く。多分、その精神科医が、若い時の過ちで、生ませたであろう絶世の若い美女の情報を携えて……。これは上手く行き、やがてこの主人公と、その絶世の美女とが、タッグを組んで、真犯人の探求に挑むのだが。


 しかし、その間にも、幼児を殺された実の母親の葬儀中の自殺とその全国生中継。止まらない幼児殺害。ついには、「カニバリズム」の研究で有名な精神科医にまで、探りを入れるのだが……。


 そうこうしている内に、6月初旬に例の『蛇舞盆』の実況中継が行われたのだが、「蛇谷神社」の祠を開けたところ、何とどう言う訳か、主人公の実の妹の生首があったではないか……。主人公の妹まで殺されるとは!……どうしてなんだ、何なんだ、この怪事件は!



 一体、この狂気の犯人は、果たして、誰なのか?


序章 プロローグ


「軽く深呼吸をして、私の言葉を、心に刻み込みなさい」



「あなたは、今、急激に深い眠りに入っていっています」



「あなたは、今、自分を苦しめている、大蛇の幻影と戦っています」



 と、ここは、K大学医学部付属病院精神神経科の一般病棟とは別棟にある、研究室の一室である。まだ若い精神科医が、フロイト博士の発案の「精神分析」を行うべくその導入のための催眠療法を施していた。



 その療法とは、第二次世界大戦後、アメリカで開発された戦争神経症への有効な治療法とされる「催眠分析法」と言われる技法である。



 その時である。

 二十歳前後のうら若い女性、しかも、薄暗い診察台の中に浮かび上がった彼女の表情は、正に、この世のものとは言えない程の美しさをたたえていたが、その女性の状態が明らかに、急変し始めたのだ。



 しかも、その女性は、全身に熱を持ち始めたのか、真っ白い顔色が、みるみるピンク色に紅潮し始めたのである。それとともに、先ほどの美しい表情は、苦悶の表情に変わり、それのみならず、「ああ、熱い、熱い」と叫びながら、TシャツとGパンを脱ぎ始めたではないか。



 医学書にある「憑依性精神病」の典型的な症状ではないか?



「催眠分析法」の失敗だったか?若い医者は、先ほどの落ち着きを無くして、明らかに動揺していた。



 そうこうしている間にも、彼女の苦悶の表情は激しさを増すとおともに、全身をくねらせて、更に下半身の下着をも全て脱いだ。全て丸見えだ!



 全くの全裸状態である。



 その時である。苦悶の表情にあえぐ女性の口から、突如、思いがけない言葉が発せられた。



「先生、先生の体自身で、私の体内に入っている蛇紙様を追い払って下さい!」


 

 それは、別の言葉で言えば明らかな性的な誘惑だった。



 その若い医師は躊躇した。一体どうすれば良いのか?



 しかし、彼女のこの蛇神様の憑依現象は、リピドー(性衝動)の変換による一種のヒステリー症状の一種では無いのか?

 そう考えれば、ここで、彼女の希望に添ってやれれば、彼女の憑依性精神病は、一発で、完治するかもしれない……。



 そんな考えが、若い医師の頭の中に宿ったのかどうかは分からない。



 しかし、その女性クライアントが最後の下着まで総てを脱いで、もだえ苦しんでいる様子を見ているうちに、若い医師も無意識の内に、ベルトをはずし、ズボンを脱ぎ、下着を脱いでいた。



 そして多分、それからの行動は、彼自身でも多分理解しないままに、本能の赴くままに行動していったのである。



 次の瞬間、診察室には、若い女性のあえぎ声が聞こえたのである。



 体の下半身の中で燃えたぎる体液の最後の一滴を、放出した後、その若き医師は一人呟いた。



「ああ、私は、医師として超えてはならない一線を超えてしまった。



 私は、単なる性的異常者なのだろうか?いや、そもそも異常と正常とは、一体、誰が決めるのだ。



 これでも、医者なのか?単なる変態か?それとも?

 だが、ああそれにしても、一体私は何をしてしまったんだ?」



かって、書きかけの作品が、まだ、パソコンの中に残っていました。


本格ミステリ好きの読者には、物足りない作品でしょう。


しかし、時間が無い私の、実力は、こんなものですね(苦笑)。

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― 新着の感想 ―
[一言]  いきなり、刺激的な導入。  あらすじを見ると、さらにすごい内容なようなので、期待して読ませていただきます。
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