4 本当の始まり
今回はいつもより100字程度多くなっています。たぶん気付かないけど……。
いざ、私達は館へ入っていく事にした。ツナが早速、扉に手を掛けて押し開けようとする。しかし……
「んっ……重いな……」
古いからか、扉がとても重いらしい、このメンバーの中で一番力が強いツナが開けられないなら中に入れなさそうだ。エリカも困った顔をしている。
「あの……扉って引いて開けるものでは……」
「「あっ……」」
「…………」
ジュンの言う通りである入り口の扉は普通、引いて開けるものである。なぜ押したら開くと思ったのだろう?
ツナは何事も無かった様な顔で扉を引いて開けた。普通に開いた。
扉のきしむ音と一緒に館の中に入った。しかし、やけにきしむ音が響いたので何か違和感を覚えたが、気に留める事では無いので気にしないことにする。館の噂を聞いて、神経が過敏に反応しているだけだろう。
中の様子は、靴箱があったり、花瓶があったりしていて、木造の様だがやけにきれいだった。
「ここ、本当に廃館なのか?」
「噂では確かに廃館だって言ってたよ」
エリカやツナ達も館の中の様子に違和感を感じているようだ。
その時、ジュンが段差に躓き、盛大に顔からこけてしまう。
「うわっ」
ゴォォォン
ジュンが頭をうった時の音がやけに大きく響いて、私は違和感をまた覚えた。
私は一度、自分の立っている床を触ってみた。
「エリカ、急に床なんか触ってどうしたの」
「…………」
「?」
エリカは頭に疑問符を浮かべながらも床を触ってみているようだった。それにつられてツナも触ってみているようだ。
「やけに冷たいわね」
「あと、とても堅いな」
そう、やけに冷たくて堅いのである。木造ならもう少し温かみがあるはずだ。
「あのー、僕の事はどうなったの……」
「「あっ」」
「……」
何か、本日二度目である反応をとりながらエリカとツナとユミはジュンの事を思い出した。
「だ……大丈夫、ジュン」
「お……おう、大丈夫か……?」
ジュンが泣き顔で、どうせ、僕は存在感が薄い人間なんだ……と、独り言を言っているが、みんなは無視することにした。反応したらめんどくさそうだ。
「ここの床はたぶん鉄で出来てるよ……」
ジュンが泣き顔で重要な事を言ってきた。
「木造なら顔を打ってもこんなに痛くはないし響かない……うぅ」
ジュンが痛む顔を押さえながらそんなことを言ってきた。が、顔を打った痛みは本人しか分からないのでみんなは苦笑いしていた。
「一度、外に出る?」
「ジュンもけがしちゃったし、そうするか」
「(こくっ)」
ジュンは顔の痛みで頷くことしかしなかったが、私も同じなので何も言わない。
つなは早速、引いて扉を開けようとしたが開かない。
「んっ……? 開かないぞ」
ここまでくると苦笑いしか出ない。
「ツナ、出るときは押して出るのよ……」
「あっ……そうか」
そう言ってツナは、扉を押して開けようとした。しかし、
「……んっ? 開かない……」
「ツナ、冗談はいいのよ」
「違うっ、本当に開かないんだ!」
エリカはツナの冗談だと、とらえているが、どうも様子がおかしい。
「もうっ、私が開けるからツナはどいて!」
そう言ってエリカはツナを強引に押しのけて扉に手を掛ける。
「んっ……! 開かない……?」
私も一応、扉に手を掛けて確認してみるが全く開く気配が無かった。
「もしかして……閉じ込められた?」
「いや、俺達以外に一緒に来たやつは居ないはずだ」
「……」
一応、放置していたジュンのほうを見てみると扉が開かないことより放置された事の方がショックだったらしい。扉が開かないことを知ってもあまりあわてた様子はない。
「これからどうする……?」
「こういうときは、まず中を探索するのが定番だな……って本に書いてあった……」
こんなときの対処法を書いてる本なんてあるんだ……。本の著者が知りたい。
「それならこの館の中を探索しよう!」
「面白いことがありそうだな、なっ、ジュン」
さりげなく放置中のジュンをツナが気を利かして話しかけてくれた。
「そうだね……」
すこし放置しすぎたようで拗ねかけている。
「さっ、行こっ! ユミ!」
「(こくっ!)」
私は元気よく頷いてエリカ達と館の中の探索を始めるのだった。
長々しく書いている様ですが筆者の技量不足です。日々精進します。