忙しい一日
神崎ちゃんを本格的に登場させましたよ〜!!
俺は今、台所に居る。
時間はAM6:00。いつもの起床時間より1時間ほど早い。
なぜこんな早起きなのかって?
それは昨日の出来事。
一花に謝罪していた時のことだ。
「一花!ごめん!本っっ当にごめん!!」
なんて土下座しながら叫んでいると。
「にぃ...。そのことはもう、許してあげるから...。その代わりっ...!明日朝ご飯作って...?」
なんて頼まれてしまったのだ。
「え?!いやいや無理無理!!俺料理出来ないし!絶対にやめておいたほうがいいと思うぞ?!」
なんて断ったのだが。
「にぃの、手料理。食べたいのっ!!」
なーんて言われてしまってはしょうがない。
そして今、スクランブルエッグと野菜炒めを作っている訳なのだが...。
「なぁ兄ちゃんまだか〜?早く飯食べたいんですけど〜??」
そう、花音が居るのだ。
花音はいつも6時半位にに起きるらしいのだが、今日に限ってとても早い。そして、一花が作る朝ご飯をちょくちょくつまみ食いしているらしい。それすら出来ないので少し不機嫌そうだ。
「もうすぐ出来るから待ってろって!そんなに急がせると食えない物が出来上がるぞ?」
料理は苦手という訳では無いのだが、作るのに時間がかかるのだ。
「そんじゃ、兄ちゃん。私が手伝ってあげようか?」
それは是非頼みたいのだが...。
「一花ちゃんは俺の作った料理を食べたがっているんだ!ズルなんか出来ない!」
「大丈夫大丈夫!あいつ、いつも飯作ってるから起きるの早いけど、パンの日はすごい遅いだろ?だから今日も起きるの遅いはずだから、ばれないって!!」
パンの日とは、毎週日曜日の朝食をパンにしているのだ。理由としては、一花の負担を減らすために、兄妹3人で決めたことだ。
「うむむ...。どうしようか...。なんて考えてる暇は無い!とりあえず俺は作るぞ!」
「私も手伝う!」
そんなこんなで二人で作ることになった。
「なぁ兄ちゃん、塩コショウとって」
「はい!そして花音ちゃん!卵が割れないんだ!助けてくれ!」
塩コショウを手渡し、卵を割ってくれと頼む。さっきは「料理が出来ないわけではない」といったのだが、卵を割る、塩を振るなんかの細かい作業が苦手なのだ。きっと、ただ単にやらないから出来ないだけなのだろうが...。
「それ位も自分で出来ないで、一人で作るとか言ってたの?」
すっごい呆れられた目でみられてるんですけど!
「俺が悪かったです、許してください。花音ちゃん、やってください」
「もぅ!しょうがないなぁ!」
こいつ、チョロいな!基本下手に出れば花音ちゃんはやってくれる!俺ほど花音ちゃんの扱いがうまいものは居ないだろう!
そして花音ちゃんとの朝食作りが無事終了し、一花を呼びに行くことにした。
階段を上がり、一花の部屋をノックする。中からの反応は無いのでまだ寝ているらしい。
「一花ちゃん?入るぞ〜?」
扉を開けると、すぅ...すぅ...と寝息が聞こえてくる。
一花の寝顔をみたのは久しぶりだ。
「しっかし、可愛すぎやしないか?」
寝ている姿の一花ちゃんは、天使そのものだった。起こすのが勿体無い...。もう1、2時間見てみたい位だ。
だが、現在時刻は7時半前、このままでは遅刻してしまう。
「一花ちゃん?起きて〜?」
体を揺すって起こそうとした瞬間、目覚ましがなった。
「ん....。にぃ?何してるの?」
変な誤解はされずに済んだらしい。
「あ、あぁ!一花ちゃんを起こしに来たんだよ!」
「ふぅん。そうなんだ...。でも、にぃ。今、一花の身体...触ろうとしてたよね...?」
気づいてたのかよ!
「それはだな一花ちゃん!一花ちゃんを起こしに来たって言っただろ?だから揺すって起こそうとしたんだよ!?」
必死に弁明する。でもこれって、ますます怪しくさせるような...。
「そう...。にぃのえっち...」
「え?!だから違うって!」
一花ちゃん、兄ちゃんにそんなこと言うのはやめてくれ...。兄ちゃんのライフはもう0だよ...。
一花ちゃんを起こし、朝食を食べる。
「これ、にぃが作ったの...?」
「あぁそうだ!よく出来てるかな?」
一花は俺特製(花音も手伝ったが)の朝食を食べる。
「ん...。及第点...」
「ありがとうございます!」
いつも飯を作ってる一花に言われるととても嬉しい。
みんなで朝食を食べたあと、重大な事に気づいた。
「なぁ兄ちゃん、弁当はどうするんだ?」
花音の一言だった。
「あ......」
「にぃ...朝食作りに夢中で、弁当のこと...考えてなかった...?」
さてどうしようか、もう学校が始まるまで時間がない。そうだ!
俺は妹達に1000円づつ渡す。
「これで何か買ってくれ!俺は急がないと!」
俺は学校へと走り出した。
「え〜、市川。市川は居るか?」
俺は後ろの扉からこっそり入った。
「はい!居ますよ!ちょっと消しゴム探していました!」
我ながらひどい言い訳だ...。ごまかせるかな...。
「そうか、市川は遅刻っと」
「えぇ?!」
ダメだったらしい。
「お前、少しは早く学校に行く努力とかしたらどうかね?」
「すみませんっ!以後気をつけます!」
そして俺は席に着く。
出欠もとり終わり、HRが進んでいく。
「え〜、学校が始まってまだ1週間もたっていないが、来週の水曜日に体力テストがある。帰りのHRにプリントを配るので目を通しておくように」
「まじか...」「体力テスト、憂鬱だな...」なんて周りの声をよそに担任はHRを続ける。
「体力テストに関する伝達も終わったし、HRは終わりだ。神崎、号令を頼む」
そしてHRは終わり、クラスの話題は体力テストで持ちきりだ。
隣の神崎が話しかけて来た。
「市川君もさ、ちょっとは早く来る努力をしたら?」
「それがな...。今日は俺が朝飯作ったんだが、そのせいで弁当を作り忘れててな、妹達にお金渡して走って来たけど間に合わなかったんだよ」
言い訳がましいかもしれないが、まぁ事実だよな。
「そうなのね。それで、市川君の弁当は?買ったの?」
神崎が訪ねてくる。
「いんや、そんな時間なかったから...。購買にかける!」
この学校には購買がある。あるのだが、生徒数が多いのですぐ売り切れてしまうのだ。運動部の方々が部活用に買っていってしまうのである。
「それは、少しきついんじゃないかな?」
「俺は絶対に買う!買わなきゃいけないんだ!」
1時間目のチャイムが鳴る。
「なぁ神崎。もし購買で飯が変えたら、一緒に食おうぜ」
「良いけどさ、それってフラg...」
「ノリが良いんですね委員長!」
がらがら、扉が開く。
「それじゃあ授業始めるぞ〜」
3時間終了5分前
俺は購買にいくための準備をする。
購買は2階、ここは3階だ。階段を降りて廊下をまっすぐいけば着く。
距離にして約30m。帰宅部の俺でも全力ダッシュすればなんとか行けるだろう。
チャイムがなる。
「それじゃあ、授業を終わりにします。神崎さん、号令お願いします」
俺の席は窓際の真ん中らへん。まず授業が終わり席を立つクラスメイトを掻き分け、出口まで辿りつかなければならない。
号令が終わり、みんなが立つ前に教室を切り抜け、階段を降りようとしたその時だった。
「君、走っちゃダメじゃないか。なんで走って居るのかね?」
きょ、教頭先生?!
「すみません!昼飯を買いに行かなければいけないので!」
「それにしても君、随分速度出てたね〜。自分で気づかなかったのかな?」
警察密着24時みたいなこと言わないでくれ!!
「すみません!早くしないと昼飯が買えないんです!」
このあと5分ほど教頭に足止めをくらい、購買に駆け込んだ時にはもう遅かった。
すでにたくさんの人が並び、購買のおばさんにこの調子では売り切れちゃうからと並ばせてすらもらえなかった...。
教室に帰り席に着くと、神崎が本を読んでいた。こちらに気づき、何かを察したらしく。
「どんまいだよ市川君」
なんて同情されてしまった。
「俺は...。俺は一体どうすれば...」
路頭に迷っていた俺を救う、天使が現れた。
「とりあえず、お昼ご飯。一緒に食べようか?」
「あぁ、神崎様!恵んで下さるのですか?!」
「うん。今日はたまたま多く作り過ぎちゃって...。自分一人じゃたべきれないから市川君あたりにあげようと持って来てたんだよね」
「ありがとうございます!ていうか神崎、弁当自分で作ってるのか?」
料理も作れて勉強も出来て、容姿も良いなんて完璧すぎる...。
「う、うん!今日はお母さんに自分で作ってって言われたから、今日は作ったの。そしたらどれ位の量作ればいいかわからなくて、たくさん作っちゃったんだよね」
「お前はなんでも出来るんだな!」
「なんでもは出来ないって、出来る事だけ!分量とかも間違えてるしね!」
神崎は笑いながら答える。
そんじゃ、4時間目頑張るか!
神崎の手料理を食べられるなんて考えてたら、やる気が出て来たぞ!
4時間目も終わり、昼食の時間になる。各自好きな所で食べられるので、教室で喋りながら食べるものもいれば、校庭の隅のベンチで食べるものもいる。
「それじゃあ市川君。屋上で食べよう!」
神崎は屋上で食べるらしい。
「おう!」
屋上につき、神崎が弁当を開く。
そこにはどれも美味しそうなものばかりだった。一口サイズのハンバーグ、卵焼き、野菜に、したの段のご飯には海苔で絵がかかれている。
「うわぁ...。めっちゃ凄いな!食べるのがもったいない位だよ!」
「そ、そう?市川君のためにせっかく作って来たんだから、どんどん食べていいよ!」
「今、俺の為にって言った?」
「いやいや?!多分市川君の聞き間違いだよ?!」
まぁいいか。神崎に勧められ、弁当を食べていく。
ウマイ。どれも美味すぎる。日頃からめっちゃ美味しい一花ちゃんの弁当を食べているが、結構良い勝負だ。
「お前...。完璧すぎじゃないか?料理も作れて勉強も出来て、容姿も良いなんて、チートだろ?!」
「か、可愛いなんて!お世辞でも嬉しいな!」
神崎はとても照れている。
「そう!照れてる顔めっちゃ可愛い!もう、妻にしたい位だぜ!」
「オヨメサン?!そんな市川君!いくらなんでも早すぎるって!」
耳まで真っ赤にしている。本当におちょくりがいがあるな!
「あっ、そろそろ戻らないと授業始まっちゃうな...。神崎、早く教室戻ろうぜ?」
「オヨメサン...。ん?!なに?!」
「あぁ、早く教室に戻ろうって言ったんだよ。」
「あぁ!教室に戻るのね!分かった分かった!」
5、6時間目、俺は幸せだった。神崎の手料理を食べられたって事もあるし、窓際の席だから陽に当たりながら昼寝も出来るからだ。隣の席の神崎はぼーとしているようだ。
6時間目も終わり、帰りのHRが始まる。
「今日の朝言っておいた通り、体力テストのプリントを配布するぞ〜」
担任がプリントを配る。
「プリント配ったし、もうやることないから終わりにするか。神崎〜」
帰りのHRも終わり、帰ろうとしていた所だった。
「市川君、ちょっと良いかな?」
「ん?なんだ?」
「あの、今度体力テストあるでしょ?その時、もし良かったらなんだけど、お弁当作って来ても良いかな?」
良い提案だ。あの料理が食べられるのなら俺は喜んで体力テストに行くだろう。
「あぁ、頼むよ。楽しみにしてる!」
「それで、何が食べたいかな?」
「肉!!」
俺は反射的にこう答えるようになっている。一花に食べたいものを聞かれた時もそうだ。
「わかった!お肉ね!いっぱい作ってくる!」
「それじゃあまた来週。学校でな!」
「うん!じゃあね〜!」
神崎と別れ、家に帰る。
「兄ちゃん!結局お昼どうしたんだ?」
花音ちゃんが訊ねてくる。
「購買で買おうと思ったんだけど売り切れちゃっててね、クラスの友達に分けて貰ったよ」
「ふぅん。それで、その人女の子?」
「あぁ!とびっきり可愛い女の子だぞ!」
素直に答える。だって神崎美少女だもんな!
「にぃ、その子と一花の...どっちが美味しい?」
「僅差で一花ちゃんだね」
「ん...。やった...!」
一花が喜んでいる。くぅ!可愛すぎる!神崎もかわいいけどやっぱり一花だな!
「さ〜て!風呂でも入ってこようかn」
ごすっ。花音に後頭部を叩かれた。
「兄ちゃんの浮気者!」
「は?意味わかんねぇよ!」
「あ、ごめん...。つい手が出ちゃった...」
「まぁいいよ。風呂入ってくるから」
ちゃぷん
「はぁ、ちょっと怒り過ぎちゃったかな...」
風呂に入りながら考えていた。
すると風呂の扉が開き、そこには花音が居た。全裸、ではなく学校の授業で使う水着、俗に言うスク水を着ていて。何を言い出すのかと思ったら...
「一緒に入っても良い?これなら一緒に入っても、プール入ってるようなものだから、ね?」
「いや!お前はそうでもこっちは穿いて無いから?!ダメだよ!」
こっちは普通に風呂に入っているわけだから、別に水着など着ていない。つまり息子が出っぱなしなのだ。
「そう言うと思って持って来たから、早く着替えて?」
どうやら俺に拒否権は無いらしい。
「分かったから!一回扉閉めろ!」
花音を一回外にだし、水着を穿く。
「入って来ても良いぞ」
花音が入ってくる。流石に中学生になるとスク水が色っぽくなってくる。
「入ったは良いものの、これ一緒に入れなくないか?」
我が家の風呂は狭くはなく、足が伸ばせるゆとりのある作りなのだが、横幅が狭く、複数人はいるようには設計されていない。
「私が兄ちゃんの上に座れば良いんだよ!」
つまり、こう言うことになる。
「それは色々まずいから!やめとけって!」
俺の愚息が...。愚息がご起立してしまう!
「それじゃあ兄ちゃん!まずは身体と頭、洗いっこしよう!」
「あぁ、それなら良いぞ!」
「まずは、私が洗ってあげるぞ!」
そういうと花音は、シャンプーを手で泡だて始め、俺の頭を洗っていく。
しゃかしゃかしゃか、頭を洗う音が響く。
「兄ちゃん!痒いところない?」
「あぁ、お前に叩かれた所が痒い」
「もう!皮肉か兄ちゃん!」
「いや、普通に痒いんだよ」
「そうなのか。ごめんね兄ちゃん!」
そう言って丁寧に頭を洗ってくれる。
「花音ちゃん、頭洗うの上手いんだな!凄い気持ち良いぞ!」
「そ、そうか!よろこんでもらえるなら良かった!」
頭を洗い終わり、次は身体だ。
「兄ちゃん、スポンジとって〜。」
スポンジを渡すと、ボディーソープを泡だて、背中を洗っていく。
「兄ちゃん、手上げて。じゃないと脇が洗えない」
「はいはい。わかったわかった!」
花音は俺の身体のすみまで洗っていく。
「それじゃあ、前...」
「いやいい前は自分でやるから!それよりも次は兄ちゃんの番だぜ?」
俺はシャンプーを手に出して洗っていく。
「なっ!まだ私が...。ひゃうぅ...」
「どうしたんだ花音ちゃん?ちょっとしただけなのにそんなに気持ち良いのか?」
「びっくりしただけだもん!兄ちゃんのいじわる...」
花音の反応に少しどきっとしてしまう。
「他に痒いところあるか?」
「無いよ。大丈夫」
次は身体なんだが...
「お前、身体はおろか背中すら洗えなくないか?」
「こうすれば大丈夫!」
そう言ってスク水を半分脱いで、へそのあたりまで下げた。
「い、いや!前はどうすんだよ?!出てるじゃないか!」
「良いの!早く背中洗って!」
「分かったよ!」
こうなったらヤケだ。背中を洗い、それから色々な場所を洗っていく。
脇を洗う。手をあげようとしないので指を突っ込んで洗っていく。
「ひゃっ!兄ちゃんそこはダメ!それ以上やったら!」
「それ以上やったらどうなるんだ?」
「別にっ!くすぐったいだけだから!」
「兄ちゃん!もう終わり!早くお風呂入ろう!」
もうちょっとくすぐりたかったな...。すこし残念だ。
「あぁ、良いけど。お前が下になってくれ」
「なんで?普通に考えて兄ちゃんが下でしょ?」
俺が下だとドラ息子がご起立してしまうんだよ!
「色々あるんだよ!」
「兄ちゃん重いから、ヤダ。早く風呂入ってよ」
仕方がない...。こうなったら最終手段だ。
「分かった花音ちゃん!その代わり腿に座ってくれ!それなら良いから!」
「分かった!」
そして風呂にはいる。約束通り、腿に座っていたのだが...。
「背中が壁についてないとくつろげない!」
なんて言って、背中を俺の身体にくっつける。そうすると必然的に俺の息子の上に花音のお尻がきてしまう。
「なんか座りごごちが悪い!」
なんて言ってぐりぐりとやるものだから、息子が少しづつ元気になっていく。
「なぁ!あまり動かないでくれ!お願いだから!」
俺は必死に懇願するが、その願いは届かない。
「そう言われるとやりたくなっちゃうよね〜!」
なんて言いながらまたぐりぐりしてくる。もう、ダメだ!
「花音!今すぐ風呂をでろ!今すぐにだ!」
「だ〜か〜らぁ〜!そう言われてその通りにするわけ無いじゃん?ってあれ?何かお尻に違和感が...。」
あ、こりゃまずい。
「兄ちゃん、これもしかして...」
「あぁ〜のぼせちゃったなぁ〜早く出たいなぁ〜(棒)」
我ながら白々しい演技だな...。
「もしかして勃⚪︎?!」
「女の子がそんなこと言うなぁ!だからいったのに...」
「そうか兄ちゃんは私のお尻で勃⚪︎したのか!」
いや、なんで嬉しそうなんだよ引かれると思ったのに!
「もう出るからな!お前まだ洗って無い所あるんだからちゃんと洗っておけよ!」
そうして俺は風呂を出た。
「もう少し一緒に入りたかったのにな...」
そんなことを呟く花音だった。
風呂から上がり、リビングに行く。一花ちゃんがリビングでテレビを見ている。ホラー物の洋画だ。
一花はこちらに気づき、質問してくる。
「あっ!にぃ!花音ねぇ、どこにいるか...しってる?」
「今お風呂に入っているよ。そういえば、帰りに缶サイダー買って来たから一緒に飲むか?」
冷蔵庫から缶サイダーを取り出し、一花に手渡す。
「ん...。ありがと。にぃ、冷たいから...開けて?」
「はいはい。開けたげるよ」
ぷしゅ、と小気味の良い音がする。
ごくっ、ごくっ。あぁ、良い喉越しだ!風呂の後に飲むサイダーは格別だな!
一花ちゃんはこくっ、こくっと飲み方まで可愛いですね!
「にぃ、残り...飲んで?」
「どうしたの?まずかったの?」
「いや...?寒いだけ...」
どうやら缶が冷たかったらしい。
そして、花音も風呂が終わったらしく、リビングに来た。
「はぁ〜!気持ちよかった!」
「花音ちゃんの分もあるけど、飲むか?」
冷蔵庫から取り出し、花音に放る。
「ちょっ!これ炭酸でしょ?!吹き出したらどうすんの!」
「大丈夫だよ!花音ちゃんのだから!」
「兄ちゃん?ひどくないそれ!」
風呂の仕返しだよ!
花音ちゃんの鉄拳が飛んで来る前に逃げなければ。
「それじゃあ、俺はもう寝るね!おやすみ!」
「にぃ...おやすみっ!」
「兄ちゃんおやすみ!」
次の話が思いついてはいるけど書けないっ!!もっと頑張らなきゃですね!