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最近妹の様子がおかしい  作者: 武城なお
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花音ちゃんの異変

実質1話ですね。今回は花音ちゃんがいろいろやります!楽しんで貰えたら嬉しいです。

学校での出来事だ。

「それで、妹ちゃんとはどうなったの?」

「あぁ、本当のことを言っただけなのに殴られたり罵倒されたり散々だったよ。」

「女の子にそんなこと言っちゃだめだよ?女の子って繊細なんだから!」

俺の愚痴をいつも聞いてくれるクラスメイトの神崎栞は俺らのクラスの委員長、綺麗な黒髪ロングにおしゃれな眼鏡をかけている、ザ・委員長みたいな娘だ。

「あぁ、たしかにそうかもしれないけどな...。あいつ男女だし。」

「そういう所だよ市川くん。そういう所を直さないと、妹に嫌われちゃうよ?」

「俺は兄妹間のコミュニケーションだとおもっているから大丈夫だと思うぞ。」

HRが始まるチャイムがなる。

「それじゃ、始業式。寝ないようにね!」

「おう。そっちこそ始業式のスピーチ、頑張れよ。」

「うん、ありがとう。頑張るね!」

始業式が始まる。

講堂に集まった全校生徒は、舞台に先生が立つと話すのをやめて静まり返った。

「それでは、始業式を始めます...」

校長先生の長い話も終わり、始業式は無事終了した。

「神崎、スピーチよかったぞ。」

「ありがと!それじゃ、また明日!」

神崎と別れ、帰路に着く。

家のドアを開けた時、あり得ない光景を目にした。

「ただいま〜」

「おぉ兄ちゃん!おかえり!昼ご飯にするか?お風呂にするか?それとも私か?!」

「やけにテンション高いなお前!なんか知ってるか一花ちゃん?」

「一花...なんにも知らない」

「そうか...。んじゃ飯にしようかな。一花ちゃん、もう飯作った?」

「今日は、花音ねぇが作るって...」

「は?」

花音が目をキラキラさせながらこちらを見ている。

「お前、料理作れないじゃん。一花ちゃん、早く作って。」

「ちょっと待ったぁ!!私が作るって言ってるじゃないか兄ちゃん!なんで一花に作らせようとするんだよぅ!」

「じゃあ、なんで料理作るのが一花ちゃんになったのかわかってるのか?」

「えと...。兄ちゃんが作れないから?」

自分のことを棚に上げてよく言えるな。

「俺もだけど!お前も作れないだろ?だから一花ちゃんがやってるんじゃないか!」

一花はこくこくと首を上下にふっている。

「でもな兄ちゃん、私が作るって言ったら作るんだ!女に二言は無いって言うだろ?てか、もう作っちゃったし...。だから!食べてくれるよな?」

「一花ちゃんが作らないって言うなら、まぁそれしか無いのか...」

俺は仕方なく食べることにした。

目の前に出されたのは少し見た目の悪い炒飯。

「さぁ、兄ちゃん!食べてくれ!見た目はあれだけど...。味は行けると思うぞ!」

一口食べてみる。

美味い。フツーに美味い。

「花音、やるじゃん!見直したぜ?」

「そうか!そうだろう!兄ちゃんが美味しいっていってくれた♪」

おもちゃを買ってもらった子供のように喜んでいる花音。

なんかいつもと様子、違くないか?

「なぁ兄ちゃん!なでなでしてくれ!がんばったから、な?」

「お、おう。」

俺は花音の頭を撫でてやる。いつもだったらこんな事やってくれなんて言わないのに...。今日はやっぱり変だ。


それからことあるごとに花音は俺に関わろうとするようになった。

自室でくつろいでいると、勉強を教えてくれとせがんで来たり。

リビングでゲームをしていると、一緒にやりたいと言ってくるし。

お風呂に入っていると、入ってこようとするし。(流石に止めた)

とにかく今日のあいつは、とてもおかしい。


なにかあるのかとベッドの中で考えてた時の出来事だった。

がちゃ、とドアノブをひねる音がした。入って来たのは花音だった。

「なぁ、兄ちゃん。よかったらだけど...。一緒に寝てくれない?」

女の子らしい顔だった。照れてるような、嬉しいような。そんな顔だったのだ。花音のはずなのに、まるで別人のようだった。

「え...。」

俺は困惑した。こんなかわいい顔をされて断る男はこの世に居ないだろう。しかし、俺はそれよりも「なぜこうなったか」の理由が知りたかった。

「一つだけ聞かせてくれ。花音ちゃん、今日様子おかしくないか?何があったのか教えてくれ。」

俺は思い切って聞いてみる。

「それは...。実はね...。実は...。」

「実はどうしたんだ?早く言ってくれ」

少し急かしてみた。

「実はっ!好きな人ができたの!!実際は、もっと前から好きだったみたいなんだけど、今日友達と話してたら...。それって好きなんじゃない?って言われて初めて気づいたの!」

イミガワカラナイ。なんで好きな人が出来るのと俺に関わろうとするのが関係してくるんだ...。それより、

「お前が恋なんてするんだな(笑)」

あ、声に出てた。

「〜〜〜〜〜〜!!!」

ほのかな赤色だった花音のほっぺたが、沸騰したように赤くなった。

「もうっ!!知らない!兄ちゃんのバカ!!アホ!!もう死んじゃえ!!」

そう言い残して花音は部屋から出て行った。

「一体何が、どうしたんだ...。」

わからずにいる俺だった。

お楽しみ頂けたでしょうか?楽しんで貰えた方、次話投稿たのしみにしていてください!

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