ギターとの出会い
私の名前は一ノ瀬優希。
優希が8歳の時父の海外転勤が決まった。
母と3っ上の姉は日本に残ることに。
優希は父についていくことにした。
「お父さんが1人で可哀想だから」
と母と姉には言ったけど本当は内気で人見知り友達も少なく学校に行っても楽しくなかったので何か変えたいと言う気持ちがあった。
そして父と2人でアメリカに行く事になった。
アメリカに行っても内気で人見知り、更に英語も喋れないので友達を作ることが出来ず学校でいつも1人で過ごしていた。
そんなある日父がギターケースを抱えて帰ってきた。
父「優希、今日はプレゼンがあるぞ!」
優希「なに?」
父「これだ」
そういってギターケースからギターを取り出した。
それはとても綺麗とは言えないが味のあるアコースティックギターだった。
父「会社の人がくれたんだ!いいか優希、言葉は通じなくても音楽は世界共通だぞ!」
そういって父はギターを抱えておぼつかない手つきで弾いた。とても綺麗な音だった。
父「この曲なんだかわかるか?」
優希「わからない」
父「ビートルズのレットイットビーだ!昔はもっと美味かったんだけどな」
そして父はギターを優希に渡した。優希はギターを抱えて父が弾いてたみたいに弾く真似をした。
その日から学校終わったらすぐに家に帰りギターを練習した。まずはコードを覚えて、楽譜を覚えた。小さな手はマメだらけになった。
ある日学校で音楽の授業で先生がギターを持ってきて弾いて生徒が歌うのであった。
ようやく日常会話程度は喋れるようになった優希は休み時間に先生にギターを借りた。
そして自分の席で弾いた。自分の持ってるギターとは少し違ったが覚えたレットイットビーを弾いた。
そしたらクラスのみんなが優希の周りに集まってきた。
弾き終わった時は沢山の拍手に包まれ今まで話したことない子達まで話しかけてきた。
そうして優希は友達を作ることができ、言葉も教えて貰いつつ友達と初めて遊ぶことができた。
そして2年後友達のお兄ちゃんがやってるバンドのライブを見に行くことになった。
そこで優希は衝撃をうけた。
かっこよかった。ギター、ベース、ドラム、そしてボーカル。すべての音が一つの曲になって優希の体に入ってくる。自然と体が動く。そしてこんな曲を作りたいと思った。そして帰って父の帰りを待った。
父「ただいまー」
私「おかえりー!風呂掃除しといたよ!あとトイレも!明日私が朝ごはん作るね!」
父「急にどうしたんだ?優希おいで。言いたいことあるならちゃんと言いなさい」
私「あのね、私エレキギターが欲しいの!」
父「エレキギター?」
私「もうこれからクリスマスも誕生日プレゼンもいらないからお願いします」
父「わかった、今度の休みに観に行こう」
私「ありがとー!お父さん!」
そして休日エレキギターを買いにいった。奮発してくれていいギターを買ってくれた。
父は優希はギターと触れ合った日から変わったなと言った。優希もギターを抱えてからの自分が好きになった。音楽が変えてくれた。
友達のお兄ちゃんにエレキギターを教えてもらったりオススメのバンドを教えてもらったりして更に音楽に夢中になった。