Phase.α『記念撮影 赤崎桜ver.』※挿絵あり
桜「吸血鬼の変奏曲より、赤崎桜。よろしくお願いします」
稲木「はいっ、よろしくお願いします」
桜「早く写真を撮って終わらせましょう」
稲木「えぇ!? ちょっとだけお話しませんか？」
桜「メイドの仕事は忙しいのです」
稲木「桜には、遥のお世話の仕事をちょっと抜けていただいて、この場所にお呼びしましたー」
桜「さあ、早く撮りましょう」
稲木「ぐっ、桜はそれだけだな。何かお話できるかと思ったが、あまり話せそうもないなぁ」
桜「そもそも、写真を載せるのに何故小説の一部を使わなければならないのでしょう」
稲木「ごもっともな意見だけど、遥にも了承をもらって呼んでいるわけだからね？」
桜「それでも早く帰りたい。眠い」
稲木「今、本音が出たよね！」
桜「はぁ、こんなに話をしたのは久しぶりです。疲れました。お休みなさい」
稲木「寝るな――――――――――――――!!」
桜「何なんですか、もう」
稲木「何なんですかじゃないよ！ 写真をとるって言ってんじゃん！」
桜「なら、作者さんが一人で撮ったらいいじゃないですか」
稲木「被写体がいないでどうやって写真撮るんだよ！」
桜「もう、私に何をしろって言うんですか！」
稲木「何で逆ギレされなきゃならないの!? 普通に写真を撮るだけじゃん！」
桜「写真を撮って私の魂をどうする気なんですか！」
稲木「あんたいつの時代の人だよ！」
桜「もう、何でもいいですから早く済ませてください！」
稲木「なんで、俺が悪いみたいな状況になってるんだよ！」
桜「そもそも、作者がPhase.χを書いたのがいけないんですよ！」
稲木「いいじゃん、書いたって！」
桜「この無駄な時間が不毛ですから早く撮ってください！」
稲木「なんだよ、その『仕方がないから撮られてやる』みたいな言いぐさは！」
桜「ほらほら、早く」
稲木「もういいよ！ ハイ、チーズ！」
パシャ
稲木「なんだ桜、ポーズまでとって。本当は早く終わらせたいんじゃなくて、どんなポーズにするか……ごふぅっ!!」
