表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/28

告白タイムは密室で

「先生…次の時間空きでしょ?どこか部屋を取ってくれません?」

「そろそろ…言うと思ったよ。生徒指導室使うか?いいのかお前は?」

「別にいいですよ。家庭科だけども…。竜也はどうします?」

「上手く抜けるように言っておけるか」

「分かりました。竜也…」

先生が真実を調べて貰ってから2日。そろそろ次の行動に出てもいい頃。

一人で勝手に動くわけには行かないから…二人に確認をしたかった。

どう動けば…最大のダメージを与えられるか?プライドをズタズタに

できるのか?それしか私の頭にはなかった。

そんな自分の行動を…浮気をした彼氏に対して酷い事を平気な顔を

してしまいそうだなと想像がつく。

私の想い人は…そんなタイプとはかけ離れているから平気だけど。



「先生はどうしたらいいと思います?誰が動くべきか?」

「相手が男だからなぁ…竜也の方がいいが」

「竜也はダメ。インハイ前なんだから」

竜也はインハイに体操の個人総合と床で出る事が決まってる。

私が諦めた夢を今は竜也が続けてくれている。

竜也の夢を潰す可能性はあってはならない。

「真美…俺はいいよ」

「だって…竜也は私をインハイに応援に連れて行く約束の為に

競技を続けているんでしょ?」

私が競技を止めた時、竜也が私に言ってくれた事を忘れてはいない。

「あの時はな。今は自分の為だ。お前の為じゃない」

竜也はポンポンと私の頭を撫でた。

「竜也は真美の兄貴みたいだなぁ。幼馴染か…いいもんだな」

「それよりも…歩美をどうするかなの」

「あいつに任せるわけには行かないなぁ」

先生はそう言うと溜め息をついた。実行委員長が歩美の元カレなのを

今は知っているから。

「委員会でも絶対に目を合わせないからね。合わせたとしても…

必殺氷の微笑でかわしてるしね」

私もあの光景を思い出して深い溜め息をつく。初回の実行委員会が

真冬の南極並みに寒い空気を放っていたのだ。



「先生が公表するのも…問題よねぇ」

「まぁ、それでもいいが。密室処分になりかねないな」

「あれだけのことをやったんだ…公開処刑の方が良くないか?」

竜也がニヤリと笑う。黒い微笑だ。何か企んでる…この目は。

「私…竜也に任せようかな。実行委員が委員長を引きずり下ろすのは

ちょっと問題でしょう」

「だから…まずは元1年1組を全員集めよう。先生から説明して貰えます?」

「私は歩美の暴走を止めればいいのね?」

「まっ、そういうことで」

竜也が私の肩を叩いた。とっても重責な気がするのは気のせい?

「金曜日の放課後にカラオケのパーティールーム取っておくか」

「この資料を印刷室で印刷は危険ですか?」

「俺が夜残ってやっておくさ。当人たちはまだ気がついてない」

先生の方も…私達の行動を気にしてくれてるんだ。

「ごめんね…。先生は…部活平気なの?」

先生は一応剣道部の顧問の一人にはなっていたはず…。

「俺…体育の授業程度なんだ。だから指導できないから事務作業専門だ。

むしろ安江先生からはお前は来るなって言われてるからな」

授業レベルだったら…生徒の前に出ないのは正解かもしれない。

「一斉メールは竜也お願いできるか?この招集は内密にするようしとけよ」

既に一斉メールの準備をしていた竜也に先生は釘を刺した。

「分かってます。昼休みにメールします」

「念の為、お前らも気をつけろよ」

「分かりました」



先生が生徒指導室を出て行って、竜也と二人で授業が終わるまで残っている。

「どうやって追及する?」

「皆でやろうよ…メーンは物怖じしない人がいいね」

「歩美と私は外してやるよ」

「ありがとうね。これは皆で決めようよ」

「そうだな。それが…一番いいかもな」

「皆…来てくれるかな?」

「それは…賭けだな」

「分かってる。大丈夫」

授業が終わるチャイムが聞こえ、私達は部屋を出ることにした。



「皆…まずはプリント取ってくれな。で、読んでくれ」

「今日は…野球部の3人以外は皆いるのね。じゃあ、この密会は成立ね」

とりあえず今日の仕切りは私と竜也。先生は少しだけ険しい表情だ。

「…んだよ。これ」

「そんな理由で…」

「去年を蒸し返して何がある?」

「確かに去年を蒸し返してもってのは分かるが、今年の一年が同じようになったら?」

「もしかして…」

「そのまさかよ。ここ数年、そういう事が起こっているの」

「去年が一番杜撰だっただけなんだけど」

「気がついていても、何もしないのも…罪だからな。お前達」

皆の話をジッと聞いていた先生が口を開いた。そう何もしないのも罪。

気がついて何もしない私も…同罪。私は唇を噛んだ。



「ごめん…。私が勝手に調べたら、とんでもないものが見つかって。

本当は私がどうにかしたい。けど、実行委員だから背任を告発していいのか…」

私は皆に謝罪する。去年行動していたら…弱かった自分を責める。

「そうなると、私も方が罪深いかも。あの男が何かをしようとしているのは

知っていた。こんなことだとは知らなかったけど」

歩美が今度は自分を責め始めた。でも…私はそれを望んでない。

「お前らしか出来ないことがある。お前らしかこの動きを止めれない」

先生はゆっくりと話す。確かにこの情報を元に今の動きを止める事が可能なのは

私達しかいない。

「先生は、この事をどこまで話してますか?」

私は気になった事を聞いてみる。

「校長までは報告してあるぞ。生徒に任せようってことになってる。

うちの学校は生徒主導だろ?お前らの決断が今後に繋がる」

一瞬にしてシーンとなる。先生が生徒会のことには基本的に口を出すことはない。

だから、不正に気が付いている今は…私達が動くしかない。



「私…その話にのった」

立山さんが手をあげた。

「私…普段目立たないから…ね」

「たっちぃがやるんだったら、俺も行く」

「田中…告白しとく?」

「…じゃねぇよ。女の子を矢面に立たせるのは男としてどうだよ?」

「そうだな。俺もやる」

そうして、どうやって告発するか今度は皆で考えた。

結果、実行委員会の執行部の更迭と生徒会会計の更迭と企画は新執行部が

審査するという内容で行動することを決めた。

もう…誰かを犠牲にさせない。私達はそう決めたのだった。


学園ほのぼのからちょっと遠のいております。

文化祭の企画審査って不透明なことが多いですよね。

そこをちょこっとだけ悪質にしてみました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ