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企画書は内密に

6月に入ると中間テストがある。私の学校は2学期制だから他校とはかなり

カリキュラムが違うらしい。

それに…進学校って事になっているから、模擬試験だったり実力テストが

毎月入っていたりする。結構普通に学校生活していてもハードなのだ。


中間テスト前の部活停止期間になると、私達のクラスは教科を分けて

テスト対策のグループ勉強をしている。

最初のきっかけは1年の中間だったと思う。私が竜也達を勉強してて

そこから人数が増えたのだ。

遠くから通っている子もいるから不公平にならないようにノートの

コピーを用意したり、出そうな問題をまとめる子がいたり…

いくつかの場所に別れての勉強。

今日の私は竜也と一緒に物理。一番嫌いなんだ…物理。


「なぁ、竜也。文化祭の企画書の立案ってどうするんだ?」

「テスト終わった後の打ち上げで相談したいんだけどいいか?」

「本当に密室でまとめてく気か?」

「当然。漏れたらまずいから…ね。派手にリベンジしましょうよ」

私は皆に向かって言う。テストと期間と同時に私は生徒会室に

出入りをしていた。

過去の模擬店採用クラスの企画書を見る為に。

まだ…去年のことを引きずっている私がいる。自分がもっとしっかりと

企画書を書いていたら…その思いが強い。



「真美…ヒントは見つかったか?」

「やっぱり…去年は1年だからダメだったんだと思う」

「今年の企画はどうするんだ?」

「誰にも文句の言えない企画書を作りたい。模型を作って持ち込んだり、

イメージ写真取ったりして」

「お前…それ…どこの広告代理店?」

竜也がちょっと呆れて私を見ている。

「それだけ…悔しいのよ。だから…3年生にひと泡吹かせたいの」

「なぁ…元締めが言うんだから…やるだけやってみようぜ」

「模擬店がダメなら…写真館にリメイクすればいいだけだろう?」

去年も同じメンバーの男の子たちが前向きな言葉を言ってくれる。

「じゃあ、真美。お前はこの企画をどこで行うのが一番インパクトがあるか

考えて…草案を考えておいてくれよ」

「打ち上げは…俺がカラオケのパーティールームとっておくな」

「一斉メールで出欠取るよ」

「皆…ありがとう。それよりもテスト勉強しよ」

そう言って、テスト勉強を始める私達だった。



「中間テストお疲れ様」

「おつかれ~~」

テスト終了後のターミナル駅の側のカラオケ店。

39人のクラスで出席は40人。一人多いって?それは先生。

先生にも協力して貰わないといけないんだ。今回は。

「でも、先生が打ち上げにいてもいいの?」

「皆待たせたな。文化祭の決起集会だ」

先生がマイクを持って今日の目的をいきなり告げた。

先生の方も…根に持っていたんだ。企画変更の時は職員室で生徒会担当の

先生相手に涙目になって抗議していたものね。



「待ってたよ」

「今度こそ…やろうぜ」

やっぱり去年同じクラスで悔しい思いをした仲間が声をあげた。

「…で、企画草案はどうなってる?」

「えっと…とりあえず簡単に纏めたもので説明させてね」

私は簡単に企画をまとめた3枚6ページの企画草案を皆に配る。

「分からないところは教えてね」

「ここまで細かいと質問はねぇよ」

「エプロンが必須アイテムなんだ?」

「飲食の方は利益が出せるのか?」

一通り目を通したみたいで少しずつ質問が出て来る。

多分…私達の狙い通りになる。竜也と目が合ってついニヤリと笑ってしまった。



「今回の草案に異論がある人?」

「ありませ~ん」

皆に支持されて、一先ずホッとする。では先に進めよう。

「じゃあ、今度は実行委員会に提出用の企画書作成に進めたいの」

「実行委員、企画書提出はいつから?」

「きっと…今月末で、七夕に一斉発表じゃないかな?」

「ごめんね。まだ実行委員会発足してないんだ。来週なの」

「…で、今回の総責任者は委員長の俺でいいか?」

「よろしく~~」

原則企画書は1枚なんだけども、別紙で参照資料を添付することができるようだ。

ここ数年ではそんなクラスはないようだけども6年前まで遡ると添付していた

クラスの存在があった。申し訳ないけれども、そのクラスを参考にした。



「ごめんね。今度配るのは…6年前のクラス企画の企画書のコピーね」

私は今度は6枚11ページにわたる企画書を皆に配る。

「知ってる人の名前があるの知ってる?」

「あ~、先生がいる??」

「そうさ。俺が2年の時のクラス企画さ。手元に当時の企画書のコピーを

残しておいたからさ」

「今の学校の基礎を作ったと言われる伝説の生徒会長ですね」

私は学校で伝説となっている生徒会長が先生であることは去年の没企画の時に

偶然知った。…で、現在の姿は体育教師だ。

「先生が伝説の生徒会長?」

「見えないよぉ」

「でもね、今回絶対企画を通すには…先生たちのクラスが通した企画書を

参考にして隙のない完ぺきなものを作りたかったの」

歩美がにっこりと笑ってから言葉を続ける。



「場所なんだけども…食堂を先生達の時に使えたみたいで使いたいんだ」

「平気なの?」

「うん、冷蔵庫の使用は出来るけれども…調理と洗ったりは出来ないの」

「調理とかは?」

「家庭科室で使えるからそれでいいよ」

「メニューは?」

「基本は家庭科室なんだけども、ホットプレートで作れるものは時間を

決めて限定メニューで食堂で作るのはどう?」

「いいねぇ。それおもしろそう」

「大変だろうけどさ、二日あるから和食と洋食ってのはどう?」

「いいねぇ」

「食券販売で食事は販売しようよ。確実に利益が回収できるよ」

「それ…いいね。飲み物は閉店まで売れるものね」

どんどん、企画が形になっていく。皆の目がキラキラしている。

私はそんな光景が嬉しくて堪らない。



「じゃあ、企画書作成の班分けをしたいんだけども…」

「まずは、飲食部門。メニューを決めたり値段を決めてね」

「次に、衣装部門。エプロンのデザイン・製作がメインだけど

どういった服装に合わせるといった提案をして欲しいの」

「それから、掲示物部門。結婚の歴史や衣装とかを調べてまとめてね」

「最後に…装飾部門。今回は紙を主に使う方向でね。直前じゃないと

装飾できないから…前日は皆で進めると思ってね。企画書にはイラストで

構想を発表したいから…そこのところよろしく」

「…で、原則どのグループにも必ず男子も女子もいる状態でな?」

「どうして?別にいいだろ?」

不思議そうに聞くのは、今年同じクラスになった男の子。

「男女一緒の方が、目線の付けた方が違うから新鮮なんだよ」

「そ・れ・に・さ。俺のクラスは皆で仲良く…だからな」

各部門を発表してから、皆がバラバラに分かれていく。

気がついた時には、カラオケの利用時間をオーバーして企画書に向かっていた。






すみません、クラス数を32人から39人に、5年前から6年前に訂正しました。(過去に学年は320人と書いていたし、歩美が過去に大学を卒業して2年という表現もあったので調整しました)

訂正したからと言って、話が変わるわけではないです。

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