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エンディング

あすか:「皆様、本当にありがとうございました。視聴者の皆様からの熱い問いに、真摯にお答えいただき、議論はさらに深まったように感じます。」(スタジオ全体を見渡し、感慨深げに)「さて…楽しい時間はあっという間に過ぎるものですが、残念ながら、そろそろ本日の『歴史バトルロワイヤル』、閉幕の時が近づいてまいりました。」


(対談者たちも、名残惜しそうな、しかし充実感のある表情を見せている。)


あすか:「『シュレーディンガーの猫』という、一つの思考実験から始まった本日の議論は、量子の世界の奇妙さ、不確定性、そして遠く離れた粒子を結びつける『もつれ』へと広がり、ついには、私たちが認識する『実在』とは何か、宇宙は決定論的なのか確率的なのか、といった、物理学の根幹を揺るがす、そして哲学的な問いにまで及ぶ、まさに知の冒険でした。」(少し声を落とし、真摯に)「量子の扉の向こうには、まだ私たちの知らない、解き明くされぬ広大な謎が広がっている…そのことを、改めて感じさせていただけたように思います。」


(あすかは、一人ひとりの顔を見ながら)


あすか:「アインシュタイン博士、ボーア博士、シュレーディンガー博士、ハイゼンベルク博士。本日は、時空を超えてこの場にお集まりいただき、そして、それぞれの信念に基づいた、真剣で、刺激的で、そして何よりも知的に誠実な議論を交わしていただき、誠に、誠にありがとうございました!」(深く一礼する)


あすか:「最後に、この歴史的な対談を終えるにあたり、皆様から一言ずつ、感想や未来へのメッセージをいただけますでしょうか?まずは、アインシュタイン博士、お願いします。」


アインシュタイン:(満足げに頷き、力強い眼差しで)「うむ。実に刺激的な議論だった。意見こそ違えど、ここにいる皆が、自然の真理を知りたいと渇望していることはよく分かった。それは素晴らしいことだ。(少し声を張り上げ)若人よ、決して常識や権威に惑わされるな。常に疑い、問い続けるのだ。その探求の先にこそ、真の理解があるのだからな。」


ボーア:(穏やかな笑みをたたえ、未来を見据えるように)「自然という書物は、我々がページをめくればめくるほど、その複雑さと深遠さを見せてくれる。今日の議論も、その一端に触れたに過ぎないのだろう。この驚きと興奮を、次の世代、また次の世代へと伝え、人類の知の地平を広げていってほしい。謙虚な心で自然に問いかけ、そして大胆に思考するのだ。」


シュレーディンガー:(少しユーモラスな表情で)「いやはや、正直に言って、量子の世界というのは、やはり奇妙で厄介な代物だよ。頭が痛くなることばかりだ。(肩をすくめ)だが、あるいは、この不可解さ、割り切れなさこそが、我々の凝り固まった思考を打ち破り、新たな発見へと導く原動力なのかもしれんな。(小さく笑い)…まあ、あの猫には、しばらくはゆっくりと箱の中で眠っていてほしいものだがね。」


ハイゼンベルク:(感激した面持ちで)「このような偉大な先生方と、時空を超えて言葉を交わし、議論を戦わせることができた…この経験は、私にとって生涯忘れ得ぬ宝物です。量子力学の探求は、我々の時代に始まったばかり。その可能性は無限に広がっています。未来の世代が、我々が見ることのできなかった、さらに驚くべき世界を発見してくれることを、心から楽しみにしています。」


あすか:(対談者たちの言葉を受け、感動した様子で)「皆様、示唆に富んだ、そして心に響くメッセージ、本当にありがとうございます。」(視聴者に向き直り、明るく)「時空を超えた天才たちの知性の衝突、『歴史バトルロワイヤル:量子の扉を開け!』、いかがでしたでしょうか?」


あすか:「量子の扉は、まだ完全に開かれたわけではありません。その向こうを探求する旅は、これからも続いていきます。皆様の知的好奇心が、その旅の道しるべとなることを願って…。」(優しい笑顔で)「物語の声は、時を超えて響き続けます。本日の歴史バトルロワイヤルは、これにて閉幕!」(再び深く一礼する)「この後、もう少しだけ、天才たちの素顔に迫る時間をご用意しています。そちらもお楽しみに!」


(スタジオの照明がゆっくりと落ちていく。背景のロゴが輝きを増し、番組のエンディングテーマが流れ始める。)

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 結局のところ量子力学とは可能性を探る学問であり、そのため確定された過去という現実よりも、未だ不確定である未来に対するアプローチという在り方が正しいのでしょう。  実際、過去に対してその方法でアプロー…
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