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幽霊姉ちゃんの妹観察記  作者: 朱華さくら
1/1

4月0X日 天気☀︎

今日は妹の新学期を見にいった。クラス替えもあったみたい。親友と同じクラスになれて嬉しそうだった。



私、シオン。享年17歳。

私には干支を同じくする妹がいる。12歳も離れていたからケンカをすることもなくほんっとうに仲が良かった。

妹に触れることができたのはたったの5年間だったけど、小さくて柔らかくて暖かい体をいっぱい抱きしめた記憶は私の宝物。

妹を見守り始めてもうすぐ5年になる。だから私の年齢はまもなく22歳。精神年齢も22歳らしくなっているといいな。

私の妹は天真爛漫な性格で運動が好き。こののどかな田舎町で毎日楽しそうに過ごしている。

妹は今日から小学5年生。ほんとあっという間に大きくなっちゃって。

妹が住んでいるのは小さな田舎町。父は単身赴任中で、母はしょっちゅう長期出張をするため、普段は母方の祖母と共に暮らしている。おばちゃんは昔はいいとこの娘だったとかで、たいそう礼儀に厳しいんだよね。凛と背筋が伸ばして着物を着こなしている姿に憧れていたなぁ。しかし、あいっかわらずすごい勢いで過疎化と少子高齢化が進んでいるが、大丈夫なのかねぇこの町は。

小さい頃からあまり体が強くなかった私と違い、いつも元気に外遊びしている妹を見ると我が事のように嬉しくなる。私の習い事はお箏と日本舞踊、それに習字だったけど、妹は習字と、少し遠くの街でテニスをしている。あまりうまくはないようだが。あぁ、ほらまたポイントを取られた!頑張れ!まぁ、楽しくやってはいるようだから、これからも怪我せずに続けてくれればいいな。今日は白のジャージにポニーテール。髪を下ろしているのも可愛いけれど、ポニーテールに桜色のシュシュが似合っている。


無事妹が家に入ったのを見届けてから私も帰る。私は町外れの山中にある小さな神社に居候(?)している。生きている人間には見えないから居候って言っていいのか少し悩むところだけれど、まあ間違ってはいないよね。だってこの神社にはちゃんと主がいる。

「ただいま戻りました。」

「おかえり、シオン。妹ちゃんは今日も元気だったかな。」

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