完全に時間軸のズレかたで今後の見直しを定めるアトリエラクト
しかしここまでキーストーンを2つ集めて思った事がある。
完全に俺が介入してしまったという事で時間軸でのアンバランスが生じてしまっている。
あの神殿であそこまでモンスターでの比率が統合しないのと…俺が知っている一部の攻略の仕方が変わっていた。
となれば本当にコレ以上コイツらの冒険の邪魔をするわけにはいかない。
そもそも巻き込まれる前提なのがおかしいんだ。
「……それでは御二方今日の所はひとまずこのまま帰っていただいて問題ありません。僕の仲間に関する話しをされていましたがそれも本当に大丈夫なので自分自身の進む道を全うしてください。」
「ん?ああ、大丈夫よ。ラクト君にはコレからも私がちゃんとここに通うつもりで誘っていくから。何も気にしなくていいからね。」
そう言ってウインクをするルミナ。
普通にこう言った場面であれば可愛いと思うのだが…普通に腹が立つ。
俺の話しガン無視やんけ。
「いやそう言った事では無くてですね。」
「あ、因みになんだが…ここでのいる面子…お前の中では別に外面を被って話す必要性はないんじゃないか?」
「え?どう言う意味?」
「既に内面が割れてるんだよ。俺もコイツの本当の姿を知っちまったんだ。」
「えーー!じゃあラクト君はガイウスの前で素性を明かしちゃってるて事なの!」
「そう言う事になるな。」
「いやいやそんなわけないじゃないですか…そもそも僕の本当のというより素性明かしているという意味合いが謎ですよ。そういった根拠は何処にあるって言うんですか?」
「ははは!わからいでか!」
殿様風情かよ。
「俺に本当のお前の面が割れているって事は勿論ルミナの前でも割れているって事だろう。上手くルミナは隠し通してるみたいだが…さすがに前の神殿で綺麗なお前自身を装うのは無理だと思うんだけどな。」
「………」
クソ。全うすぎて反論ができない。
コイツらの前ではもう装った自分は不可能って事か…セピリアは両方の俺に関しては特に気にしてないから隠そうが隠さまいが関係ないけど……正直ミスったなと改めて後悔してしまう。
「はぁ〜〜そうだな。お前ら2人に自分を装って話すというのも今更だな。」
「おお!やっぱりそっちの方がお前らしいな。」
「俺の何を知ってるってんだ。分かったような言い方をするな。」
「ははは!アリシア並に毒舌だな。そのままでアリシアと話せばアイツ自身お前の事を少しは態度を改めてくれるんじゃねぇか?」
「そうかもしれないな。……俺がよりアイツにとってヤバイ認定になるって事だけどな。」
「ははは!違いねぇな。」
「ちょっとちょっと!勝手に2人で和んで話さないでくれるかしら。私も混ぜなさいよ。」
「混ざらんでいい混ざらんで……てか2人ともマジでいい加減にしてくれよ。俺には俺の生活があるんだ。お前らはお前らでやる事があるんだからそれをちゃんと遂行してから改めてきてくれないか。それなら少しは考える余地だってできるかもしれないだろう。」
「やだ。」
「は?なんでだよ。」
「それってさいつになるか分からない話よね。なのに私達の目的が果たした後にここに来たらラクト君がいなくなってる可能性がある。それを考慮したら今しかないと私は思うわね。」
ぐっ…す、鋭い。
そこに関しては主人公としての勘みたいなものなのだろうか?
相手を逃がさないという束縛精神がヤバイ。
「いやそれならガイウスはどうなんだよ?それで納得する事なんて…」
「別に構わないさ。俺もルミナの言ってる事には賛成だ。」
「……マジかよ。」
「やったやった!さすがは私の幼馴染ね。」
「ただし!一年以内だ。一年以内でコイツを仲間にできなかったら諦めろ。いいな?」
「おお…一年以内という規制ができてしまったわね。まぁそう言われてしまったら…さすがの私も同意せざるを得ないわね。」
い、一年以内だと?
それはまずい。
色々な意味でまずい。
コイツらは1年毎に色々と成長して強くなっていく。その上で他の街やモンスターとも渡り合うっていうのに…こんな所で燻ってしまって意味がない。
かと言って俺が色々とと口出しするのもどうかって話になるわけなんだが……いったいどうしたらいいんだ。
「はぁ〜色々と本人を目の前にして勝手に話を進めないでくれるかな。俺は断固としてお前達の仲間にはならない。どんな事をされてもな。」
「それならあの子達をここに預けても問題はなさそうね。色々とあなた達の問題にはなるみたいだけれど…私がここにいなくてもちゃんと守ってくれてそうで安心したわ。」
「!?エルゼ何でここに!」
「やっほガイウス君。ラク君。さっきぶりだね。」
「お前…生きていたんだな。」
ラクト達が話している最中ひょっこりと顔を出してきたエルゼ。
「あら?普通に生きているって思っててくれていたんじゃないの?」
「いやそれはラクトの奴がそう思っていただけで…俺は半信半疑というか…」
「まぁそうよね。あんなド派手な爆発で生きているというのがおかしいと思われても仕方がないのよね〜」
「いや他人事のように言ってるが実際の所当事者だからなお前…」
「あはははそうだったそうだった。でもでも私がこうして生きているのは正直嬉しいんでしょう。」
「心配してるんだって話をしてるんだよ。嬉しいか嬉しくないかって話はしてないんだよ。」
「まぁまぁ落ち着いてガイウス。エルゼさんが生きているって事が分かったんだからもういいじゃないのよ。」
「そうかもしれないが…」
「それよりもラク君。君にお願いがあるんだけど…」
「嫌だね。」
「えーー!!まだ何も話してないじゃないのよ。」
「話さなくても大体わかる。さっき言っていたあの2人をここに預らせる気なんだろう?」
ラクトは自分の店の周りの物を片付けながらエルゼの話を聞いて答える。
「そうだけど……でもでもあなたにお願いしなかったらいったい誰にお願いするというのよ。」
ここに・2人・いる・だろうが!
何で何もかもを俺にお願いしようとしてくるんだ。
トチ狂ってるんじゃないのかこの世界の人達は…
「はぁ〜うちはお店を開く為のアトリエ工房だ。誰かを預けてでの養護施設なんかじゃない。」
「そんなのしったこっちゃないわ。」
「な、何て奴だ。我儘の化身かよ。」
「最高の褒め言葉をありがとう〜…後で覚えておきなさいねガイウス君〜」
「うっ…」
蛇の様に睨まれるガイウス。
若干膠着しつつありはしたがそのまま視線を逸らす。
「けれど、ガイウスの言う通りそんな我儘が通るわけないでしょう。そこにいる2人が1番面倒見がいいんだから2人に頼んだらどうなんだ?」
「う〜ん。それも1つの案だったんだけどね。私あの2人はあなたに懐くと思うのよね。」
「何でそう思う。」
「女の勘ってやつかしらね。」
「はっ!」
「ちょっと何で今鼻で笑ったのよ!」
「根拠での根も葉もない事をいうからだよ。普通に鼻で笑ってしまったわ。それじゃあ俺からも言わせてもらうがルミナ達2人に預けていたらもしかしたら懐くかもしれないんじゃないのか?」
「そうは思わないと言えなくはないんだけど……あまりにも時間がかかりすぎちゃいそうなのよね〜あっコレも女の勘って奴ね。」
「だから話にならないんだってば!そもそもあの2人をお前が連れていってやればいいじゃないか。」
「それができない話しなのよね。私自身諸事情でここを離れなきゃならないのよ。」
「は?何でだよ。」
「……さっきの神殿で爆発を起こしたあの子の事覚えてるかしら?」
「ああ…ラクトがまだお前の事が生きていると言って爆発しきれなくて残念がってたみたいな顔をしていたけどな。」
「まぁそうでしょうね。私が生きていたらあの子にとっては不都合。……でも相手を殺しきれなかったあの子のせいでもある。」
「………諸事情ってもしかして故郷にでも帰るつもりなのか?」
「あら、何で分かったのかしら?」
「あの子が定かした何かを解決するためにいくんだろう。それで俺にあの2人を預けるといったんだろうなって…単なるちょっした憶測だよ。」
「本当聡すぎるわね。…けどまぁその通りだから反論できないのよね。」
「それならあの2人も連れていけばいいんじゃないのか?魔女関係からそれこそアイツらは必須なんだろ?」
「残念だけどそう言うわけにはいかないのよ。…解決する手段を今の私には何もかもが足りないのよ。というよりも爆発したあの子は村の悪い奴に指示されてここにきたんだと思う。だから私はあの子の為に行動を起こさなきゃならないのよ。」
「行動を起こすね。」
「何か不満があるかもしれないけれど…それが今私がすべき事とあなたにお願いする事なのよ。」
「………はぁ」
次から次へと…何でコッチに厄介事を押し付けてくるんだ。
この世界は俺に何か恨みでもあるのか。
しかしここで断ろうにも断りにくいし素直にはいと言うか…
「お願いします。この通り…」
そう言ってエルゼは俺に深々と頭を下げる。
エルゼからこんな事されるとは思いもしなかった。
ここまでされたら当然こう答えるしかない。
「………分かった。引き受けるよそのお願い。」
「本当!」
「さすがはラクト君だね。やっぱり優しいんだ。」
「猫を被っていたとしても根はいい奴って事だな。」
何故か知らないが2人が俺の事を分かった様な口ぶりではなす。
そこまで2人と和解した経緯はないはずなんだがな。
「こほん!但し条件がある。」
「条件?」
「ああ、少なくとも悪くない条件だ。」
「というと?」
「その2人にはルミナ達に任す。」




