この神殿から出られる方法
「すみません。キーストーンがセイクリッドという力を要ている話し…それに関して本には書いてありませんよね?」
「うん。お兄ちゃんの言う通りキーストーンにある力はそもそも一般的に記されてはいない。寧ろキーストーンを必要として、錬金術に関わる話を聞いて、私はこう思った。……たかが無銘の冒険者がどうしてキーストーンを求めているのかって…」
「ああ?それはさっき言っただろう。エスカというマスコット精霊に聞かされただからって…」
「うん。だから私はその話を聞いて納得した。でもね?エスカさんは君達に内緒にしていた話もあったはずだよ。君達は何も疑問に思わなかったかもしれないけれど…普通は疑問に思うはすだ。キーストーンは一般的にまだ知れ渡っていない。一部の本にもキーストーンという名前は伏せてある。」
「!?」
しまった。
コレはマーシャの…
「ねぇお兄ちゃん。私お兄ちゃんの事は信頼しているつもりだよ。キーストーンの事について本には記されていないし…この人がキーストーンの事について知らないのは道理……何処でキーストーンの情報を聞いたの?」
そう。
マーシャは最初からキーストーンの事について疑問に思っていたんだ。
だからエルゼにお願いしてやたらと勘繰り深い人間と馬鹿な奴を連れて来させた。
まんまと騙されてしまったというわけか……いずれ仲間になるかもしれない相手にこうも打ち騙されるなんてな。
「……それは。」
[そこからは私が説明するわ。]
俺がマーシャにキーストーンの情報を話そうとした矢先。
何もない場所からエスカの声とその何もない場所から亜空間が発生しぬいぐるみが飛んで飛び出てくる。
「やれやれ。キーストーンの事に関してはそこまで話す内容ではなかったのだけれど…妙な名探偵がいたものね。」
「………」
「この坊やを疑っているのならやめておきなさい。この坊やはただ巻き込まれただけに過ぎないわ。キーストーンの事に関しては私がこの坊やに教えた。お前がキーストーンの事に関して色々と探っているのならここにいる2人は関係ないわよ。ああ因みにルミナの方にも他意はないわよ。私があの子にそう仕向けてるだけだもの…」
ここで自ら自分が悪役だって事を自白するのか。
それってどうなんだ?
ゲームの進行性に問題とかあったりするのか?
「そうなんだ。じゃあやっぱり悪魔の精霊だって思っていいんだね。」
「それはそちらのご想像にお任せするわ。私がどうルミナに誑かしているのかなんてあなた達に分かるわけないもの。」
俺は知ってるんだけどな。
「そうだね。キーストーンという名前に関して本当にただの噂でしか耳にしてなかったから分からないけれど……私達の敵かどうかはまだ見定めとしてみていいかもね。」
そういえばマーシャはやたらと疑り深い性格だった。そのせいで妙な分岐別れでどう説得するか…ルミナが何度も説得に失敗して何度もセーブ画面に移しだされた事があったな。
「そう。なら勝手にしてちょうだい。」
ひょわわ。
「あ!」
ガイウスが手に持っていたキーストーンが宙に浮かびあがりそれをエスカの口の中へと移る。
「二つ目のキーストーンご苦労様。コレからもキーストーン集め精進なさい。」
「な!それはルミナに渡す奴だぞ!勝手に取っていくな!」
「は!ルミナの物は私の物…私の物は私の物よ。」
何処かできいたセリフだ。
最早あらゆる物全てが自分の所有物だって言い聞かせてるみたいだ。
「ぐぬぬ。ルミナは俺の幼馴染だってのに…何の権利で言ってやがんだ。」
「勿論主従関係の間からだけれど?」
「……いやそれならお前が従う側じゃないのかよ。」
「あら意外に聡い所があるわね。案外ちゃんと理解している部分があったのね。…でも残念私が上の地位だからあの子が従う側ね。お互い契約というものがあるからね。」
まぁそうなんだけどな〜あまり突っ込まれると色々と関わる対象者になるから何も言わないでおこう。
「それよりもこんな所でグズグズしてないでさっさと出なさいよ。じゃないとあなた……いやまだそれは話さない方がいいわね。」
「ん?どう言う事かしら?私達がこの神殿に居続けたら何か問題でもあるのかしら?」
「さ〜てね。わたしはとりあえず回収すべき事をしたわけだし…ここにいる理由は皆無ね。」
そう言ってエスカは颯爽と自身が作り出した暗黒空間を生み出しその中に入り消える。
「ああ!あの野郎!そのまま言いたい事だけ言って消えやがった!」
「まぁまぁ私達の要はちゃんと達成したわけなんだしこのまま帰ろうよ。」
さっきやたらと疑り深かったマーシャが最早怠そうにしながらここから離れる事を推薦してくる。
「……私達がこの神殿に居続けると何かよくない事が起こるのかしら?」
「あまりエスカさんの言葉に振り回されない方がいいですよ。単純に相手を惑わすといった達の悪い事を言いますからね。」
「あなたは気になったりしはしないわけ?」
「エスカさんが言ったこの神殿についてですか?気にした所で特に関係はないと思いますよ。」
でも確かに前のゲームではそんな妙な事は言ってなかった。
まぁ何が妙な事と言ったら分からないんだが…少なくとも他の神殿よりかはここの神殿がヤバいという事だけは知っている。
何せ隠し部屋にとんでもない裏ボスがいるからな。何でこの神殿に裏ボスがいるんだよって、特に気にするわけではなかったけれど……よくよく考えてみたら謎だよな。
「………しかしあれですね。敵との遭遇率を回避してここまで来たというのにあまり神殿のセキュリティが薄いと何というか拍子抜けになっちゃいますね。」
とりあえずここは何となくという話をつつ穏便にここから出よう。
そう言ってラクトは元来た場所へと歩んでいく。
……だが。
「そうね。ここでの探索を色々としたいわけだけど…今の所変わった部分は無さそうなわけだし帰るとしましょうか。」
「おいおい。俺のダチのラクトにさっきは疑ったような発言俺は許しちゃいねぇからな。」
「はぁ〜別に疑ったというより疑問に思っただけなんだけど…というか友達発言とかやめてあげてくれるかな。お兄ちゃん多分あなたの事友達だと思ってないよ。…後さっきそんな会話っぽい話しじゃなかったし…そういう都合の悪い時だけ友達装うのマジでムカつく。コレだから陽キャは…」
マーシャ自分が陰キャだから、彼みたいな自尊心たっぷりの人間がムカつくんだろうねきっと。
「ああ?俺が陽キャだってか?はは!それはありがたい言葉だね。寧ろ褒め言葉だってやつだ!俺と言う存在あるわけで周りからも慕われるというのもある。まぁ自覚があるわけじゃねぇんだがな。」
「は?何が言いたいわけ?」
「単純に陽キャで居られるのは努力したって事だよ。お前みたいなチンチクリンな陰キャのガキにはわかんねぇよ。」
「な!?そんな事…」
「2人ともそこまでよ。その話は後にして…ラク君の様子がおかしいわ。」
そう言われてハッとなる2人。
全員ラクトの方へと視線を向ける。
「おいどうしたんだラクト。何か浮かない顔みてぇだが…何かあったのか?」
「皆さん。すみません。」
「いやどうしたんだよ急に謝って、何かとちったのか?」
「いやお兄ちゃんに限ってそれはないと思うよ。ここまでのルートは完璧だったし。」
「お前には聞いちゃいねぇよ。」
そう反論されて膨れっ面になるマーシャ。
マーシャはガイウスに拳を作ってぶんぶんと前へ回しながら振りかざすが…ガイウスはそれをマーシャの頭を抑えつけながら近寄らせずにいた。
「何があったの?」
「………完全に予想だに出来ませんでした。」
「だから何が?」
「ここをでてしまえば今まで襲って来なかったモンスター達が動き出してしまいます。」
「何でそうなるの?」
モンスターが大量発生しなかった原因はなんだ。
単純に俺がモンスターと出会さない様に移動していたのはある。
けどそれが一気にモンスターが活発に動く事なんてあるか?
「おいラクトもしかして俺達詰んだ形か。ここまで来て出られないのか?」
「…出られないわけじゃないのですが…少々厄介な事になってしまってますね。」
「でもお兄ちゃんどうして私達がこのまま出たらモンスターが一斉に襲ってくるのがわかるの?」
「気配が違うんです。…いやここでそんな嘘はやくありませんね。このペンダントを見てもらっていいですか?」
「それは?」
「生態系で感知する装飾品です。この中に自分の錬金術で作った効果が入ってます。それにより一部のモンスターが僕達に敵視してくるかどうか分かる様にできてます。」
「ああ〜だからここにくるまでモンスターを避けつつ通れる事ができたのね。」
「ただ残念ながら場所の特定はできません。近くにいるという事がわかるぐらいです。」
「けどそのペンダント一緒にいる時あまり光った反応はしてなかった気がするんだが…」
「そうですね。今みたいに神々しく青く光ってはいませんでした。それは単純にモンスターの活動が薄かったというだけの話になるんです。」
「成る程成る程。だから目視してもお前の服の中に光ってる事までは分からなかったんだな。」
「その通りです。」
「モンスターが活発に動いたという原因なんだけど、もしかしてそのペンダントが原因?」
「いえそれはないです。あくまでもコレは探知機能をもたらす物。モンスターが過剰反応になった事とは関係ありません。」
だと思いたいんだけどな。
「ん?なら何が原因でモンスター達は目覚めたんだ?」
「………憶測にはなりますが恐らく。」
「キーストーンかしらね。」




