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第二の神殿攻略探索開始……第1エリア ダイヤモンドヒート

やはり辺り一帯は俺がゲーム通りで知ってる知識だ。

何かしら変化とかあったりするのかとも思ったが…どうやらそこまで変化したわけじゃないらしい。


「………」


「何だか不気味な神殿だよな。やたらと肌寒いというか…何と言うか…」


「そうかな?マナに慣れてない人からしたらそう思うだけじゃないの?」


「いやそんな事はないはずなんだがな……」


マナの流れか…

確かに錬金する上で人によっては違うかもしれないが…でもそこまで感知なんてできない気がするんだが…


「いいえ。そんな事はありますよ。マナで感知できるできないにはそれぞれ個体差があります。例えば生まれ持った才能な人がいればそれはもうあらゆるマナを探知する事ができるでしょう。しかしそうでない人であれば。」


「?何で私を見たの?」


「個体差があります。言うなれば馬鹿は紙一重みたいな話しですね。」


「マーシャちゃ〜ん。それ遠回しに私の事をディスってる事でいいのかな?」


エルザの顔がやたらと怒り気味になっているのが目に分かる。

マーシャが余計な事を言ったんだなというのは最早明白だな。


「ひとまずエルザの事に関してはおいておいて…」


「おいおい。ひとまずおいておいてってどう言う意味なのよ。」


投げやりにされてムカツイたんだなきっと。


「因みになんだが、俺特異体質だからとかそう言った理由みたいなのがあるって話しでいいんだよな?」


「はい。ガイウスさんは確か鍛治錬金術師でしたよね?ならばここら辺一帯の熱感知には相当敏感なはずですよ。」


「敏感か……?待てよ。ならこの神殿は熱を持った神殿って事か?」


そう。この第二神殿は熱関係のある場所。

マグマ関係とかやたら危険な場所での神殿だ。

本来ならアリシアがいると進行度的に楽になるんだが……何故かマルティーナ・マーシャがいるときた。

今の彼女がどういった魔法が使えるかは分からないが、可能性としてはこの神殿を楽々とクリアしてくれる可能性だってあり得る。

そう信じたいんだが…


「そうです。この神殿は主に地熱源とされている場所の上に建てられているんです。なのでこの下は地熱源のマナが発生しておりこの神殿一帯を熱で帯びているという事になりますね。」


「どうりで違和感があるわけだ。」


「違和感って…あなたさっき肌寒いとか言ってたわよ。それをただの違和感だけで済まされるという話しになるのかしら?」


「クルミトルさんの場合いた場所が熱を帯びていなかったのでは?それで肌寒かったのではないですか?日頃鍛治での錬金術をしていたのなら日常感的には肌寒かったんじゃないんでしょうか?」


「おお!それだそれ!いやよく分かってるじゃないかラクト。」


バンバン!


俺の背中にやたらと強い平手での叩き込みが俺を苛立たせる。


「ふぅ〜少し痛いですよ。クルミトルさん。」


「ガイウスでいいって!そんな他人じゃねぇだろ俺達。まぁそれでもルミナの事で色目を使ってんなら容赦はしねぇけどな。」


ルミナのアトリエ仲間ってこんな無茶苦茶な性格な奴ばかりだったけか?

あまりにも酷いな。


「そんな事しませんよ。それよりもここでの熱源帯で僕がどう攻略するかどうかなんてまず無理な気がしますよ。」


「まだ入ったばかりなのに?そんな簡単に決めちゃっていいの?」


「どう言う意味ですか?」


「もうすぐ分かると思うよ。」


そう言ってマーシャが我先へと進む。

いったいこの先に何があるっていうんだ。

てかこの先って、確かダイヤモンドが輝いてる洞窟だったよな。

でも確かダイヤモンドが取れる場所じゃなくて、ダイヤモンドを見せつけたモンスターの巣窟だった気がするんだが……ひとまず話に乗っかって進むしかない。


………第1エリア・ダイヤモンドヒート


「………」


あ、熱い!

いやこんな熱い場所だったのか。

ゲームではそんな熱くなさそうに見えていたけれど…ここまで熱いとは思いもしなかったぞ。


「ひぇ〜あつすぎるわね〜いくら何でもあつすぎるわ。」


「……うへ〜熱いよ。早くここから出たいよ〜」


あのマーシャが項垂れている。

そう言えば外面に関しては猫を被ってたんだっけか。

うちの妹と同類だな。


チョンチョン!


「おっと!私とした事が…こほん!」


エルザが隙を見てマーシャの横腹を肘当てをしながら今の状況を再認識させる。


「………」


俺はそれを遠目でみながら静観する。


「な、な何?私に何か変な物でもついてる?」


「いやいやそういうわけではないんですけど、ただ本当に熱いな〜と思いまして。」


変に指摘するよりかはこうやって誤魔化した方がいいいだろう。

こんなくそ熱い中でいったい誰が熱くないというんだろうか。


「そうか?俺はよく鍛治をしているから、そんなに熱いという印象はないんだがな。」


鍛治馬鹿で感覚馬鹿がここにいた!


「そ、そうだね。あんまし熱くないかもしれないね。」


「いやいや単にガイウスさんの感覚が麻痺ってるだけですから。僕らはちゃんとした正常ですよ。」


「おいそれは俺がマトモな人間じゃないとでもいいたいのか?」


お前は黙っててくれ!

話がややこしくなってくるだろうが!


「……まぁ別にいいんだけど…さてここから最終深くまでいくには7つのエリアを抜けなくちゃならない。」


7つのエリアか。

そういえばそうだったな。

7つのエリアを抜けてそこにはキーストーンがある。

正直めんどくさい謎解きだったな。

何度失敗して死に戻りをした事か……

いやそもそも謎解きを失敗したら強力なモンスターと戦う仕様…マジでどうにかしてほしい。


「なるほどな。初手はダイヤモンドが光る場所でありつつ熱を帯びた場所を突破しないといけないわけか……」


「そう。ここを突破する人がいた話はほとんど聞かない。寧ろどうやって突破できるのかも謎。」


「そうよね〜かと言って、ここでずっと考えてる余裕もないわけでしょう。熱くない場所をどうにかして進む他ないって話になるのかしら?」


「いや多分無理だろう。見た限りダイヤモンドが熱を帯びてしまっている場所に地面に熱源帯を発生させている。つまり…」


「ううん〜いたる所にダイヤモンドが複数。……コレは詰んだってやつだね。」


「いやいや終わらせちゃダメでしょう。何の為にここにきたのか分からないじゃないのよ。」


「だよね〜」


「……」


はぁ〜やっぱりやるしかないか。

後で何かしらの軸がズレないように祈るしかないか。


「ねぇラク君。あなたならこの状況どうやってか切り抜けられないかしら?」


「……できない事はないですが。恐らくここはマルティーナさんが1番手っ取り早いやり方でここを突破できると思いますよ。」


「???私が?どう言うことお兄ちゃん?」


マジか。

この子ここですっとボケてるというのなら達が悪いぞ。


「マルティーナさんお得意な魔法はなんですか?」


「?私が得意のは……魔力の圧縮ぐらいかな?」


嘘だな。

得意な錬金術…基錬金魔法は水と氷。

マーシャはそれを得意とする。

だから敢えてその例といった形でこう言ったんだろう。


「そうですか。……分かりました。」


まぁ敢えてここで自分の魔法の特技を言わないと言うのは正解だな。

さっきは俺を信じるとか言ってはいたが本人曰くそこまで信じてるわけじゃないというのは明白だな。


「???それで何で私がここを突っ切る事ができるの?」


「それは言いません。ただ本人がそうやって誤魔化すつもりなら別にそれで構いません。……1人でここを突っ切て先へ進むだけなんで。」


そう言って、ラクトは辺りを確認して一歩前へ幅跳びをするかのようにし飛び。

またその先へと飛ぶ。

そしてまた同じような形で飛んで飛んで飛んで…


「よっと!……さて僕がどうしてここまで来られたかわかりますか!」


「分かるか!」

「分からない…」


ガイウスとマーシャは坦々と熱くなっている熱源帯の場所と思われるべき地面を何の躊躇いもなく飛んで行っていくラクトが何でこんな事ができるのでしょうというような謎掛けをし2人は分からないと答える。


「まぁそうでしょうね。……因みにここまで来るのにそこまでの距離はありません。僕が手伝うにあたって、ここで条件をだします。この神殿を攻略するにあたるに至って…皆さん自身でどうにかして僕の所へ辿り着いてください。」


「いや何でそんな事をするんだよ!普通に答えをいってくれりゃあいいじゃねぇか。」


「勿論それだと1番手っ取り早い話にはなります。……ですが…自分の実力があるのにわざわざ曝け出さずに隠す。それをどうやって信頼してここから6つのエリアを攻略するというんですか?」


「うぐ…」


「それはまぁ確かにそうね。」


「おい!俺は特にそう言ったのは隠してねぇぞ。というより俺達がいなきゃお前はここから先のモンスターに対応できないだろう。」


「いったい誰がモンスターと鉢合わせる形での話をしましたか……僕はここでの攻略はモンスターと鉢合わせずに攻略するつもりです。因みにこのエリアでもモンスターはいますよ。ただそれは僕がこのエリアのブービートラップに引っかからなかっただけの事…そうただそれだけにすぎません。」


「な!?……いやそんな事が…」


「いえあり得るわね。でもまぁ面白いじゃないの……」


ラク君が何の変哲もなく渡っていた場所。

そこは熱源帯がなく。熱くもない場所……そして何かしらの付与を行なっている。

けどそれはただの二番煎じにすぎない。

ちゃんとした利点はある。

そこを見抜いて突破すればいいだけの話し…


「ふふ、成る程ね。私分かっちゃったかも。」


「……マジかよ俺にはさっぱりだぜ。」


「………」


「マーシャ。」


「…何?」


「多分あなたの頭でここを突破するには難しいとまでは行かないけれど…身体的には無理だと私は思っているわ。」


「馬鹿にしてる?」


「真面目な話をしているだけよ。まぁどうするかはラク君の言う通りここでは素直になるべきよ。」


「………」

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