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魔法使い2人と精霊エスカ

マルティーナ・マーシャ

いずれルミナ達と仲間になる魔法使い。

しかしまだ序盤では出てこないキャラな為第二の神殿に現れる彼女。

その理由にラクトは思い悩む。

2人の様子に全く持って驚かない事にエスカは不思議に思い…いや不自然と思いながら魔法使いである2人を怪しむ。

そしてまた神殿の中へはいる前の意味があるかわからない探り合いが始まる。


「私達が怪しい?……あなたみたいなぬいぐるみみたいな精霊ならここへくる前に何回かみたわ。だからおどろかなったのよ。」


「そう。それはおかしなことを聞いたわね。私以外にもいるという精霊は確かにいるでしょう。因みに私みたいなのがいたとされるところを聞いてもいいかしら?」


「こことは違う地方の方ね。やたらと自然や湖があったかしら。いやでも街の方とかでもみたわね。ごめんなさい何回かぼやけてみただけにすぎないから明確とした答えはだせないわ。」


「ふ〜ん…私みたいな精霊を違う地方で何回かみたか……」


何やら思う節でもあったのだろうか…暫くだんまりとしながら会話がなく沈黙の間が続く。

それに対して俺達は口を開いたほうがいいのだろうかと目線で送って合図を出しはするが、その前にエスカが口を割る。


「それを見たとしたらまずあり得ないわね。その地辺に私みたいな精霊は存在しない。というよりもたんなる陽炎(かげろう)かもしれない者にそんな風に安直な言い方をするかしら?魔法使いならその辺真実の魔法みたいなとか使って見極めてでもしたらいいじゃないのよ。」


なんかやたらと喧嘩腰だな。

自分と瓜二つかもしれないものがいただけでそんなにご立腹になるものなのか?

てかお前ゲームでは悪役なんだぞ。

周りの連中を引っ掻きます癖にその言い方はあまりにも矛盾だ。


「そうね。確かにそう…私はかもしれないという例えでしか言ってない。でもこの場に何もまだ言ってない魔法使いが存在する。その子の言葉で信じられる可能性があるかもしれないわよ。」


「ないわね。100いいきることだけれど、私達みたいな精霊は安易に姿を晒さない。かくゆう露骨に出現したかもしれない場所に2人に見られたとなれば話は別よ。もし見られているのならばぬいぐるみのフリなどをするなど普通その辺考えて行動するわ。」


自分を曝け出さないというのがエスカ達のルールといのはわかる。

でももう何人かに見られてるんだけど!

その辺はどうなんだいったい…


「だとするならその精霊はアホなんじゃないって話になるわね。おほほほほ、コレは馬鹿な精霊がいるせいであなたも大変だというのがよーく分かったわ。」


「………」

「………」


え?何この一触即発しそうな展開は…まだ何も始まってないっていうのに何か勃発しそうなんだけど。


「上等じゃないのよ。表に出なさいこの小娘が。」


「あら?既にここは外なんだけど…もしかして、中身はおばちゃんだったりして…」


「は?もういっぺん言ってみろよ。この小娘が…」


「だ・か・ら、中身がおばちゃんじゃないのかなって言ってんのよ。」


「あわあわあわあわ。オロオロオロオロ。」


「お、おい。慌てふためくのは分かるが、だからって俺の後ろに隠れるな。」


「あ、あんな風に怒るエルゼ初めてみた。というよりも何だか話の方向性がおかしくなってる。」


うむ。一理ある。

というよりもこんな所で辺に拗れてしまっては元の他ない。

とりあえずここにいる面子(俺を除く)全員で神殿攻略をしてもらう必要性がある。

正直宥めるのもめんどくさいがやるしかない。


「こ、コホン!お二人とも落ち着いてください。」


「ら、ラクトお前。」


「ゆ、勇者だ。ここに勇者がいる。」


「何かしらラクト君。今大事な大人の話をしているの…子どもはあっちに行っててくれるかしら。」


「そうよ小僧。お前の出る幕はないわよ。こんな小娘如きにお前の手を煩わせるまでもない。……というよりそこの小娘が大人だって?ぷふふ、ならお前自身は大人=おばさんという事になるわよね。自分が言ったことがそのまま返ってくる言葉なんてあるかしら…もしかして私におばさんという認識ができないから意地を張っておばさんって言ってるだけじゃないの?」


「ブチ!」


や、やば完全にヤバい方向性になってる。

エスカの言ってるおばさんに対する定義ももうよくわからない返しで煽ってるし…とりあえずおばさんという名の何かのレッテルさえ貼っとけば心を抉れるとでも思ったのだろうか……ここでの大人の特に女での歳に対する執念が恐ろしい。


キュイーーン!

バン!


エルゼは杖を取り出して、エスカに向けて光の玉みたいなのを放つ。

そして放った光の玉はエスカに当たり破裂して小さな眩い光が輝き目をくらます。


「うっ!ま、前が!」


ガシ!


「つかまえ〜た〜♩」


とても嫌な捕まえたという発言。

相手を食い殺すかのうよにも思える発言に誰しもが背筋を凍らせる。


「ぐっ!こ、この卑怯な!目眩しなんてして…は、恥ずかしいと思わないのかしら!」


「ぬいぐるみ如きに言われたかないわよ。どうせ中身は別にいるんでしょうに!」


「な!?なんでそんな事まで…」


「魔法使いを舐めんじゃないわよこの!」


思いっきりエスカの体…擬似体の体を握りつぶすかのようにしてギューと圧縮させ圧縮させながら首の上が青ざめせながらまるでとどめを刺すかのようにして締め殺そうとする。


「ストップストップ!エスカが完全に死にそうなんですけど!それ以上はストップ!」


「は!ぬいぐるみ如きが顔を青ざめてるですって?あなた目大丈夫なの?コイツは今ここで死なすのが1番なのよ。それに私はおばさんじゃないわよ。まだ21歳なんだから。」


「………へ」


「ムカ」


ギューー!!

パン!!


「えーーー!!」


は、破裂させた。

妙な笑みを浮かべて破裂したんだけど。

というかそんな展開初めてみた。

ストーリーですらそんな組み込ませ要素なかったんだけど!


「………ど、どうしよう。は、破裂させちゃった。せ、精霊さんは無事なのかな?」


「ふん!私に舐めた口を聞くからよ。コレに懲りたら無駄なリソースを省かないよう口に気をつける事ね。」


デュィーーン

グワーーン


「な〜にがコレに懲りたらよ。コレ如きに私のリソースが減るわけないじゃない。」


「チッ…生きてたのね。」


「当たり前よ。」


亜空間からまた同じ…その姿を現しながらピンピンとしながら減らず口をエスカは放つ。

まぁぬいぐるみっぽい姿だからピンピンしてるかどうかはわからない。

まぁ中身が別の場所にいるからピンピンなのは間違いないだろうけどな。


「ふ、不思議な精霊なんだね。まるで何かに取り憑いて動いてるみたい。」


実際にそうなんだよな。

中身は別にいて操ってんだよな。

きっとエルゼの事を嘲笑うかのようにしてほくそ笑んでるんだろうな。


「精霊様云々かんぬんはひとまずおいて置いて、中へ入ろうぜ。魔法使い様はラクトの力が必要なんだろう。その辺色々と話し合って先へ進んでいこうぜ。」


「ごもっともなセリフね。こんな馬鹿みたいな精霊の相手をするなんて時間の無駄だし。」


「それはコッチのセリフよ。あなたみたいな三流魔法使いこっちから願い下げだっての…」


「またかよ。…いい加減勘弁してくれよ。」


お互い喧嘩をするほど仲が良いというのは見た感じで何かそんな雰囲気なのはわかる人がいるみたいだけれど……相性最悪すぎだろうこの2人。


クイクイ


「ん?」


そんな事を思っていた矢先俺の服の裾を誰かに引っ張られるのを感じ下を見る。


「ねぇお兄ちゃん。お兄ちゃんがあの幽霊船の仕組みを解いたの?」


「え?あ、ああ…その、そうだな。」


どうしようか…ここで正直にそうじゃないと答えてしまえばここでの神殿探索は恐らく帳消しになるだろう。

かと言って嘘にそうだと答えてしまっても…それはそれでいいものか……


「………えーとだな。」


「待って…私人の心を読み取れる魔法が使えるの。一部部分ではあるんだけど、相手のパターンを魔法で解読が可能。」


ああそういえばそうだったな。

でもそれって確か魔法じゃなくて、スキル?みたいな力じゃなかったけか?

魔法で相手の心を読み取れる力があったら全ての力を無効化にできるみたいなチート能力だろうなって…ゲームをやってて思ったから…当然そういうのは不可能なんだよなって思っていたわけだが…


え?もしかして本当に相手の心が?


「………うん。お兄ちゃんは嘘をついてない。だから私はお兄ちゃんを信じる。」


「いや俺はいもいいえも言ってないんだが…」


「言わなくても分かるよ。あの幽霊船はお兄ちゃんの考察で攻略したんだって…私には分かってるから。」


駄目だ。この子も相手の行動や考えを深読みして変な誤解で俺を危険な道へと歩ませようとしている。

ルミナの仲間ってどうしてこうも俺を過剰過信にさせるんだ。


「いや待ってください。僕にそういったのはありません。単に皆さんが僕の事を無理矢理株をあげてあーだこうだと言ってるだけなんです。僕にそう言った知識なんかありません。」


「ふふん!大丈夫だよ。私ならお兄ちゃんの力をもっと引き伸ばせる事ができるんだよ。だから私の事を信じてほしいんだよ。」


あーーもう!こうも人の話を聞かないって、どうなってんだよ。しかも誰がそんな力を持っているって言った。そしてそんな力なんて伸ばしたくないし俺に無理矢理神殿探索攻略を押すな。


「おーい。話が進まないからさっさっと開けてくれ。そこのぬいぐるみ精霊しか開けられないんだから頼むぞ。」


「ふん!言われなくてたってそうするわよ。で〜もさすがにここまで私の事をコケにされちゃうと開けたくても開けてあげられないっていうか…」


ピカーン!


ガガガガガ!

ゴゴゴゴ!


「へ?」


「別にぬいぐるみの力がなくても開けられるわよ。こんな出来損ないの仕掛けぐらい私達魔法使いにはなんてことないわよ。」


そう言われて暫く放心状態になるエスカ。

わりかし内心傷ついたんだろうな。

自分の役目である意味とはいったいなんだろうかと思いつつ自分自身の存在意義とはと…

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