新たな神殿へ趣趣くのにラクトの力が必要というのに対しての話し合いが始まる件について
何だか無理矢理店番をルミナ達がやると言い出し俺はガイウスに連れられてとある場所へと移動する事になった。
「てかアリシアの方は何で乗り気になってんだよ。普通そこは責任問題とか何とかあるって言って店番なんてできないってのが普通なのに……気でも狂ったのか。」
「いや〜すまねぇな。ルミナの我儘は持っての他だけどあんな風に誰かの為にするというのは性根から変わってねぇんだ。」
知ってるよ。それもゲームで学んだし…ルミナが困ってる人がいたら助けないといけない性分は最早病気と言っていいほどどうしようもないんだ。
ストーリーでは相当面倒くさい部類なんだろうなって思っていたけれど…この世界に転生してようやく分かったよ。
「あの〜僕を何処に連れていく気なんですか?まだ時間かかるんでしょうか?」
「すまねぇなお前を目的地にまで連れていくまで話さないでくれって言われてんだ。悪いがもう少し辛抱してれ。」
「目的地にまでね。」
というか既にこの道…もうある程度予想はしているんだけど……いやまさかな。そんなまさかな事あるわけが…
ガイウスが言う目的地。
そこがラクトが思っていた目的地と統合しない事を祈りながらそんなわけがあるはずじゃないと言い聞かせてずんずんと前へ進む。
………しかし
「な!?」
「おうついたぞ。」
着いた場所…そこには以前に自分が必要素材としてとある神殿の方へ赴いた場所と全くもって似ている。……いや完全に一致すると言わんばかりの場所は……そう俺とルミナが訪れた場所の神殿そのものだ。
「こ、ここってまさか。」
「ああお前にとっちゃ見た事のある場所だろうな。そうここはアイツがお前と一緒に入った神殿のうちの1つだ。」
な、なんで俺がここに来なきゃいけないんだよ。
全くもって理解ができない。
来るのから普通ルミナだろう。
俺がこの神殿に必要とされるだって?
ふざけるのも大概にしろよ。
「おーい。連れてきたぞ。」
そう言えばなんかある人物にここまで連れてくるまで何も言うなって言っていたな。
いったい誰なんだ?
「……やっほ〜昨日ぶりだね。元気だった。」
「エルゼファアールさん?なんでここに?」
「ああ私の事はエルゼって呼んでちょうだい。あの時の船の仲なんだからお互い愛称で呼びましょう。ラク君。」
「ラク君って……なんかちょっといいかも。」
「いやいいのかよ。そこは子どもっぽくて嫌とか何とか言うのかと思ったんだが…」
「さすがはラク君ね。器がデカくて何よりだわ。まぁぶっちゃけ言うと素の方も出してくれてもいいんだけれどね。」
!?もしかして俺の内面に気付いているのか?
ただのモブの魔法使いかと思いきや…もしかして案外注意しなきゃいけない人物だったのか。
「素?何言ってんだ?コイツが偽物とかでも言いたいのか?」
「え?あなた本気で言ってるの?」
「は?何がだ?」
「はぁ〜まぁいいわ。素性を隠しているのなら無理に出す必要性がないものね。それよりも私があなたをここに連れてくるように言った事なんだけどね。」
ひとまず俺の内面については話を逸らしてくれたらしい…でも俺をここに連れてきたというのがエルゼだというのがまず分からない。
いったい何故俺を?
「まずその話をする前にある子を紹介してもいいかしら?」
「ある子?」
「そう…まぁその子曰くどうやらあの船の騒動を解決するにあたって色々な知識をだした人じゃないとこの神殿攻略は不可能と言われててね。だとしたら君が1番適合なんじゃないかとそう思ったのよ。」
「な、成る程。だからラクトが必要だって事だったのか…言われて納得したぜ。」
そんなわけあるか。
神殿攻略には確かにそれなりの知識とか謎解きはあるけれど…主人公達が神殿攻略するのにそこまでの知識力は必要ないんだよ。
誰だよそんなデマみたいなのを言って俺を必要とかいった変な奴は…
「あの〜それは何かの勘違いだと思いますよ。僕が神殿を攻略する知識があるというのはあまりにも突拍子すぎる判断かと思います。以前だって無理矢理神殿から抜けただけにすぎないんですから。」
「いいえ。そうだとしてもそれは偶然ではなく必然だったんだと思う。」
「あら?私が出てこいって言うまで出ないんじゃなかったの?」
「話が進まなさそうだから私が出てきた方がいいって思って仕方がなく出ざるおえなかった。」
別に出てくる必要性はないと思うんだが…まぁ何を勘違いしてか分からないがそいつの顔を拝むとする事にしよう。
そう思ったが矢先。
奥に潜んでいたのか隠れていた女の子が俺達の前に現れる。
「な!?」
「初めまして、マルティーナ・マーシャ。体は小さいけれど、魔法に関してはそこにいるエルゼよりは上だと思う。」
「生意気な子ね。久々に会って、そう言った言い方しかできないのかしら?」
「いひゃいいひゃい、は、放して〜……は、放せ〜」
顔は無頓着なままで左右の手を動かしながら痛さをアピールしてやめさせてくれというアピールする。
最早何かの動物にしか見えない。
というよりも…彼女は…今後の魔法使いで初めて仲間になる奴じゃないか。
何でこんな場所に?いやそもそもエルゼと関係があったのか…
「おいおい…話が進まないからさっさっとやってくれ…というか何でルミナは必要としないんだ。アイツもこの神殿を開かせる鍵なんだぞ。」
「うう…ほっぺが痛い。……え〜と、何と言うか、別に彼女なしでも神殿は入る事ができる。それに彼女がいると神殿内での魔物が活発になって動く…それはもう分かってるはずだよね?」
「いや実際になって一緒に入った事はないが、確かに魔物があの神殿でヤバいという事になっていたのは何となくだが、ルミナから話を聞いて察した。でもそれはアイツが魔物を呼ぶ体質というよりかは単純に好奇心だけで魔物を引き寄せてただけというのがあったかもしれないぞ。」
まぁその事に関してはあながち間違いではないのかもな。確かにルミナには興味に対する神経差がヤバい。自分が気になった物は何でも触れて確認する癖がある。
でも俺は知っているあの場所で起こった出来事…アレはルミナが悪いわけじゃない。
原因は別にあるからだ。
「あ〜ただ単に話を聞いただけの人の意見なんて、聞く耳ももたないね。」
お前も同じなんだけどな。
言い分としては…コチラの方が一理あると思うんだが…何を持ってそんな事が言えるんだ。
「いやそっちだって、同じだろうが。ルミナの話を聞いただけで厄介者扱いしてる時点でどう考えてもイーブンだろうが。」
「ふっコレだからポンコツは…」
「な!?」
「どうどう!落ち着いて落ち着いて!」
今にも殴りかかろうとしていたガイウスを俺は羽交締めにして静止させどうにか攻撃を防がせる。
「そもそも私は話を聞いただけで判断する人間じゃない。ちゃんと相手を映し出してどんな人間なのかを予想をたてながらはなしている。コレをそっちのポンコツ人間と同じにされちゃ困るな。」
「ふんす!ふんす!ふんす!」
物凄い鼻息をしながらさらに襲いかけようとするガイウスを俺は必死なって抑え付けるが、パワーあまりにもデカすぎて抑え付けられなくなりそのままガイウスは猪突猛進する。
「このガキが!!」
「はぁはぁはぁ……てか抑える必要性なかったし…完全に無駄な体力だった。」
「え?それってどういう意味なの?」
力尽きて項垂れていた俺にいつの間にか横に来て話しかけるエルゼ。
ついしまったと思いながらどう説明しようかと考えてはいたのだが……別に隠す必要性はないなと思いありのままを伝える。
魔法使いの女の子マーシャが泣きながらガイウスの追ってを避けてぐるぐると回りながら逃げ回っている最中俺はエルゼにマーシャの事を話す。
「あの子がいずれあの男達の仲間になる?……まぁ見た感じ相性は良さそうには見えるわね。」
そんな風に見えるというのがエルゼの目がどうかしてるというのはきっと気のせいなんじゃないんだろうな。
あの2人を見て息がピッタリなんてのはまずない。
協力する技にいったいどれだけの好感度上げに失敗した事か……待てよ?ここで俺があの2人の関係性を保ちつつよりUPさせれば今後ルミナ達の冒険に差し支えない範囲でやっていけるんじゃないのか。
正直な所マーシャがここに現れたというのが未だに解せないが……
「僕の感でしかないんですけどね。それでここの神殿を攻略するのに対して僕の力が必要というのはまあわ置いておいて…門を開くには証が必要なんじゃないんですか?」
「おおそうだそうだ!証が必要だったな。……あ?だったらやっぱりルミナが必要じゃないか。」
今更それに気付くのかよ。
「ああそれなら問題ないわよ。」
そう言って何処からか声が聞こえ周りを見渡すが何処にも見えず、更に声が聞こえる方へ視線を向ける。
「ここよここ。ここだってば。」
デュワーーーン!
「うわ!!!」
ガイウスの足元から黒い空間と共に出てくるエスカ。
アイツ…ルミナから離れられないんじゃなかったけか?……もしかしてそれも嘘をついていたのか……ゲームではそんな事言ってなかったんだけどな。
「お、お前はルミナとよくいる意味の分からない精霊。」
「意味の分からないは余計よ。私はちゃんと説明していたのにそれをあなたがちゃんと理解しないのがいけないんじゃないのかしら?」
「いや誰が聞いたって意味の分からない事だろうよ。そもそもお前の言ってる事に言ったい誰がすんなりと信用するんだ。」
「そこの坊やは私の事をすんなり受け入れたわよ。ちょっとかわってはいるけれどね。」
「変わってるというの余計ですけどね。変わってる部類ならそちらも十分変わっていますけど。」
「なによ!?私の何が変わってるというのよ!」
全体的にだよ。
ぬいぐるみっぽい姿で現れて変わってないというのが無理あるだろう。
「まぁまぁそんな事でギャギャ騒いでも仕方がないでしょう。ここに出てきたんだから早いとこ門をあけましょうよ。」
「そういうあなたも十分な変わり者だけれどね。」
「え?私が?」
「あら?自覚がないのかしら?私がここに現れて驚きもしない。そんな人間は初めてみるけれど……単なる人間じゃないわよねあなた達。」




