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俺の知らない新たな錬金術……次元?時間?を動かせる錬金術というのを新たに目の当たりにする

時間無視。

錬金術の工程を無視するやり方。

明らかに次元を超えた力だ。

そんなのを初っ端から使える主人公ルミナ。

俺はこの瞬間嫌な予感しかしないというのを肌にひしひしと伝わっていた。


「ルミナその力はアレか何を対象としているんだ?」


「う〜ん比較的に言えばその場での空間と言えばいいのかもしれないわね。例えば私達がいるこの空間…この空間を対象にすると上の場所でのリビングや外での時間帯の動きはここよりも速くなってしまうのよ。」


「速くなってしまう?つまりルミナが構成した錬金術はここを対象にしてしまったから上にいたセピリアが遅いって言って降りてきたって事なのか?」


「あ〜ちょっと違うかな。時間の流れ的にはセピリアのいる場所は普通の時間通りになっている。でもここでの時間帯は遅くなっているのよ。」


「どういう意味だ?時間の流れでのストッパーみたいなのが存在しているって話なのか?」


「ううん違うわ。この釜に入っていた私の錬金術で作った道具。コレにだけ流れる時間を速めているのよ。でも私達がいるこの空間と上の空間では時間の流れが普通だけど遅くなっている。一部の対象は速くなりつつあるけれど残された対象は普通の時間でありつつ遅くなる。」


「もしかして三次元の法則か何かの話をしていますか?」


「そう!それそれ!」


「三次元の法則だって?い、いきなり科学的な事を言うんだな。」


「お兄様私達が使う錬金術でも科学的なのも存在しますよ。全部が全部非科学的なものばかりじゃないんですから。」


う〜ん混乱するな。

たかだかやりこんでいたアトリエゲームにそういった概念要素を蓄積されて話されるとは……この世界はファンタジーなんじゃなかったのかよ。


「そんな事よりも速く準備してくださ!もう営業開始の看板は建ててるんですから。」


「わ、分かった。……とりあえず簡単にだけ説明してくれるか。お前の作った錬金された奴それが何でそんな速くに完成したのか。」


「言ったでしょう。対象とする部分を遅くして制裁させる時間を速めたって…」


「……それって何を対象にしたんだ?」


「私とラクト君よ。2人を対象に1時間ずつの間隔をずらせば制裁された物が完成したのよ。」


「………なぁだとしたら何故俺とお前は時間の間隔…いや影響を受けているのに普通に話せたり体を動かせたりできるんだ?」


「???そんなの科学的根拠が分からない私にはさっぱり分からないわ。」


「OK聞いていて結局わけがわからないがお前のせいで店の時間帯を遅らせたというのだけが唯一理解できたよコンチクショ!」


急いで俺は店の準備をする為に色々と店の品物をかき集めて陳列させながら店の営業を進ませどうにかしながら営業を間に合わせる。


「……と言っても私のも使い捨てにしなかならないんだけどね。どんだけ速く完成させた物でもあなたみたいないい錬金道具がつくれるわけじゃないわ。」


そう呟きながら持っていた完成道具を優しく撫でるルミナ。その道具はみるみると錆びていき腐り果てながら崩れ落ちていく。


「本当どんだけ練度をあげたとしても私には必ずしも有効期限が存在しちゃう。直ぐに使えるものだったら話は別だけど…速めに作るデメリットはどうしようもないのよね。」


………営業開始時間


「よし!ギリギリ開店準備は間に合った。後は客が来るのを待つだけ…さ〜て今日のお客様はどんな人がくるのか…」


カランカランカラン!

バタン!


「いらっしゃいませ。」


おっ開店早々にお客様来店。

コレは幸先がいいのかもしれな…


「お邪魔しますよ!ここにルミナいるんじゃないんですか!」


うん分かってた。

分かってはいたけれど……少しは期待してもいいじゃないか。


「……や、やあクローデルさんいらっしゃい。うちのお店に何か用が?というよりもプレデシアさんに用があるんですよね?」


「そうよ。昨日も帰りが遅かったから何処にいったのかを聞いたらはぐらかすし…今日朝起きてルミナを起こしにいったら既にいなかったのよ。そこで私はピンときたわけルミナは絶対にここにきているんだってね。」


力強い確信めいた発言。

最早ルミナはここにくるのが当然の域と化してマジで嫌なんだが…


「あれ?アリシアどうしたのここに来て…」


「ルミナあなたまたこんなところに来て…私達の事ちゃんと忘れてないでしょうね。」


「こんなところは余計ですけどね。」


「ごめんなさい。どうしてもラクト君を仲間にしたくて私からアプローチしにきたのよ。こうでしないとラクト君って頑固者だから中々仲間になってくれないのよね。」


「さっきもいいましたが、僕はあなた達の仲間になる気はありません。僕はこのお店でアトリエをやっているんです。それなのにあなた達の仲間になってしまったら色々と連れ回されるじゃないですか。営業なんて持っての他ですよ。」


「そうだよアリシア。営業妨害になるからちゃんと来る時にはちゃんと前もって言わないとダメだよ。」


それをあなたがいいますか。

それをお前が言うのか…


兄妹は心の中でそう思った。


「ぐっ…確かにその通りですね。ちゃんとした礼儀をもって入らせていただくそれが由緒正しき挨拶ですものね。」


由緒正しき挨拶はいきなりここに入ってルミナはいるかって!叫ばないんだよ。


「それよりもアリシア私に何かようがあるのかしら?」


「……今日は特に何もないですよ。ただこのままここで滞在するというわけにもいかないのでそろそろ話し合いをしないといけませんよ。」


「うん分かってる。でもそれはラクト君を仲間にしてからでも問題ないわよね。」


「いやその彼がいつ仲間になるのかが問題だから話し合っているんです。最悪このまま現状維持だと私は…」


「ん?アリシアが?」


「!?まさか。」


「いえ何もありません。ひとまずあなたがここにいるとわかっただけでも安心しました。ちゃんと言いたい事も言えましたし私はとりあえずここでお邪魔します。」


そう言って、アリシアは俺の方へと視線を向ける。


「一応その…コレまでの度々の失礼申し訳ありませんでした。コレからはあなたの事もちゃんと考えていこうかなと思います。この場所にいる限りはの話しですけどね。」


何とも素直じゃない改めの言葉だが…彼女なりの親切心なんだろうな。

ゲームではここまで男嫌いを発していなかったのが…モブである俺が原因でルミナをこの場所に留まらせてしまったのが唯一の欠点ではある。

……それに今のアリシアの発言もしかしたら…


「そ、それじゃあ置賜しました。」


ギィー!

バン!


「痛っ!!!」


「おいラクトはいるか!」


そう言って出てこうとした矢先に玄関の扉を勢いよく開けるガイウス。

その勢いよく開いた扉がアリシアが開けようとしてかがみ込もうとした瞬間思いっきりオデコにぶつかり額を押さえながら涙目になる。


「は、は〜いますけど…何かご用で?」


この家はルミナの仲間しか入って来ないのか…昨日からやたらと出入りしすぎて、本当なんなんだいったい。


「実は……って、あ?何やってんだお前こんなところで…」


「ガイウスこそ急に扉を開けないでちょうだいよ。思いっきりオデコにぶつかったじゃないのよ。」


「ああ?どういった態勢でオデコに扉の開けた跡がつくんだ?逆にミラクルだろ。」


「そうね。本当そうよね。というよりもまず謝るのが普通なんじゃないかしら?乙女の額によくもまぁ平然としながら奇妙な顔をしてるんじゃないわよ。」


「おお、何か大丈夫そうだし別に心配する必要も無さそうだな。」


「大丈夫じゃないわよ!痛いわよ。」


なんだこれ?コントか何かか?


「あの〜他のお客様の迷惑になりますのでもう少しお静かにしてもらえませんでしょうか?」


「他のお客さん?」

「他のお客様?」

「他の客?」


こ、コイツら痛い所で疑問を浮かべやがって…そもそもルミナまで疑問を浮かべるか普通?


「あの〜僕に何かようですか?」


「そうだ!そうだ!ついでに全員いるみたいだしすまないが俺と一緒にきてくれ。」


「いやだから理由を…」


「理由は後で話す。すまんがここは俺の言う通りに頼む。」


「しかしですね。」


「お兄様ここは私が店番をします。」


「え?セピリアがか?」


「はい。コレでもこのアトリエの帳簿をつけていますからね。」


「それはこっちもちゃんとしているんだけど……いややっぱり不安でしかない。まだ店を開けて数日なんだ。トラブルだって多いはずだろうし…」


流石に1ヶ月も経たない店番を妹に任せるわけにはいかない。


「……ねぇガイウスそれってラクト君がいかないとどうしても駄目なの?」


「あ?ああ〜まぁそうだなラクトの力が必要になるな。」


「そう…それで私達も必要というのはあったりするの?」


「いや基本的にはラクトさえいればいい。」


え?俺1人だけ?もう嫌な予感しかしないんだけど…


「そう……だったら悪いんだけど、ラクト君だけ連れていってあげてくれるかな?ここは私とアリシアが見るから。」


「へ?」

「はい!?」


「お、おお…そうか。それなら別にいいんだが……それでいいのかラクト?」


「いやいいわけ…」


「いいわけあるはずがないじゃないですか!あなたは本当に何を考えてってちょっと!」


「ほらほら!今すぐラクト君が必要なんでしょう。ここは私達…可愛いお店番子が対応するから。ね?」


「むっ……まぁ可愛いというのは否定しませんけど。」


え?何?何なの?何か俺の店なのに何か勝手に店番選択をされて話が進んでるんだけど……どういう状況なのいったい。

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