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精霊種っぽくないぬいぐるみの精霊種

こいつが仮にあの精霊種と同等ならば可能性的にはいずれルミナを裏切る可能性がある。

でもそれは終盤の話しであって今すぐじゃあない。

中盤辺りでは上手く利用できる奴だと認識されて精霊界ではそれなりにいい駒扱いされてんだったけかな。

まぁでもコイツ自身も裏切られるわけだから自業自得だけどな。


「何よ。何見てんのよ。」


「いや何でも……それよりも本当にあの神殿にキーストーンはあるのですか?」


「は?私の言葉が信じられないわけ?」


「いや信じる信じないの話ではなくてですね。神殿の噂はかねがねきいてるので…そういった話は聞かないんですよ。」


「そうね。人間世界ではそうなのでしょうね。でも精霊界では違う。神殿はいくつもある場所の中でも人間達と精霊達での情報が違う。」


「どう言う意味ですか?」


「人間と精霊…それぞれ自分がする役目があるって話なのよ。まぁ難しい話をしてもアンタみたいな下賤な男には分からないでしょうけどね。ふっ…」


なんか小馬鹿にされた。

別にそこまで知る必要はなかったから別にいいんだけど…


しかしエスカの精霊の言う通りあの神殿は人間と精霊とで価値観が違う話しというのは何かしらのCPキャラから聞いた気がする。

ゲームの話しだから聞き流して程度はいはいと進んでクリアしたから特に問題なかったけれど…

コイツみたいな精霊が出てきたらまた話しが何処かしら拗れてしまう場合があるかもしれない。

だからもし違った話しならばと思ってみたのだが…


「す、すみませんね〜自分もあまり神殿について詳しくないので…」


と苦笑いをしてどうにかして誤魔化す他なかった。

変に勘繰りされない為という理由でもある。


「ふん!本当役に立たない人間ね。それぐらいの事知らなくてどうするのよ。」


「え〜と私も初めて聞いたのだけれど…」


「あなたは何でもかんでもうんかはいしか言わないからでしょう。質問があるならちゃんと私がどうしてあなたを必要としているのか理由ぐらい聞くのが普通なのに…はぁ〜こりゃあ適任する相手を履き違えたかしらね。」


「え〜と、エスカでいいのですかね?」


「そう言えば自己紹介がまだだったわね。私は精霊のエスカ・ファンデュルラ。まぁこの子が許した相手なら気軽にエスカと呼んで頂戴。」


めんどくさ。

こんなのがルミナの担当精霊だと思うと不憫にしかならない。

コレが当事者でなければどんだけ楽観視できた事か…


「さて、私を単に呼びつけて挨拶だけとは言わせないわよね?何かしら情報ぐらいないと割に合わないわ。」


何の割に合わないだよ。

けど単に呼んでもらったというだけの形でエスカを呼んだだけだし…何かしら対価がないと駄目なのだろうか?


「ううん!何もないわよ!」


「あなたはっ倒されたいのかしら。」


若干苛立ちな声をしてルミナに辛辣な言葉を吐くエスカ。

うんまぁ特にコレといった用事がなくて呼び出されるのは精霊的にも癪に触るよな。


「ふぅ…今回だけは見逃してあげる。次くだらない事で呼び出したらあなたの正気もらっていくからね。」


「うん!じゃあまたねエスカ!」


「くっこの子本当に分かってるのかしら。はぁ〜やっぱり苦手だわこの子。」


そう言って亜空間へと入っていき姿を消すエスカ。

なんだか物凄く疲れているというのは気のせいだと思いたい。


「どうだった初めて見た精霊は?」


「ああ、その違う意味で凄かったかな。」


「でしょうでしょう!私も最初ビックリしたんだ。始めに私と会った時に神殿へ行って秘めたる力の石をキーストーンを回収してほしいって言われたんだけど…何の事かさっぱりわからなくてね。そしたら転々と違う街へ行ったり村へ行ったらここへ辿り着いたのよ。」


マジかよ。つまり手当たり次第に行き当たりばったりみたいな形でここまできたのか。

でもルミナの最初の村ってそんなに遠くない神殿が1つあったと思うんだが…それもガイウスと最初に訪れる神殿なはずなのに……何処でそんな検討ちがいになったんだ。


「そ、そうなんですね。プレデシアさん目的とする神殿がもうすぐ近づいているのは分かりますが1人で入る気なんですか?」


「勿論だよ!あっでもでもラクト君もついてきてくれたら嬉しいかな。」


「嫌ですよ。僕は黒曜石を回収したら直ぐにでも嵐前の対策をしないといけないんです。なので神殿の入り口前までは一緒についていきますのでそこからは別れて行動にっていない!?」


何故か独り言のようにして話していた俺は既にルミナの姿はなく周りを見渡すと先に進行していたルミナが手を振りながこっちこっちと手招きする。


「うんやっぱり相容れないな。」


最早コッチの話は聞かず無鉄砲にして先々と進みだす彼女の姿を見て、絶対に仲間にはならないとそう決めた。


「後さっきの精霊との会話で仲間がどうのこうのという話し絶対に撤回してもらわないとな。」


そう呟きながら俺たちはもう間近に近づく神殿へと赴く。


「うわ、やけに天気が悪い…というかここの頭上だけやたらと雲が渦巻いてませんかね。」


「そうね。何か嫌な予感はするけれどここまできたら神殿に入らずにはいられないわ。」


そう息巻いてはいるが足がガクガクと震えているんだよな。

何で無理して1人できたのか意味が分からない。


「そうですか、それなら無理せずに頑張ってくださいね。ヤバいと思ったら直ぐに逃げたほうが1番いいと思いますので…」


「ふぇ!」


あ、涙目になりながらコッチをみてきた。

完全に一緒についてほしいっていう顔だな。


「僕はこの黒曜石を回収したら戻りますのでプレデシアさんも入るなら早く入った方がいいのでは?」


「そ、そそ、そうだよね!うんそうだよそうだよ。でもちゃんと心構えは必要でしょう。だからラクト君が黒曜石を回収するまではもうちょっとここで待機しようかな〜」


なんの待機なんだと言いたい所なんだが、敢えてそこに触れずに自分はそのままありったけの黒曜石を回収する。


………数十分後


「うん。コレだけあれば十分か……さてと。」


回収し終わって後ろを振り返るとルミナはまだガクガクと震えながら入り口前で立ち塞がっていた。


どうしたものか…ここで俺がついていっても何の意味もないしな。

正直ルミナのする活動に今後俺に対しての評価がどう変わるかというのもある。

でも目的とするキーストーンを回収しなければずっとあの町にいるのも確か……とすればこう言う選択肢なら問題はないかもしれないな。


「はぁ〜〜やれやれ。……プレデシアさん。」


「ひゃ、ひゃい!」


物凄いビビってるな。

相当怖気づいてるとみた。


「あのそんなに行くのが怖いのでしたらまた後日とかに…」


「こ、こわくにゃいし!」


語尾おかしくなってんじゃん。


「はぁ……ん?」


「どうかした?」


「いや何だか雲がどんどん濃くなってきてるなって思って……」


なんだこの違和感。

何処かで身に覚えが…


「!?まず!プレデシアさん今すぐ神殿の中へ!」


「え!?え!?でもでもまだ心の準備が!」


「いいから!早く!」


俺はルミナの手をとって急いで神殿の外側から中へ駆け込む。


「はぁはぁはぁ。」


「ちょ、ちょっとどうしたのよ!何で急に中にはいるなんて…」


ピカーン!

ズドン!

ゴロゴロゴロゴロ!


「やっぱり外で大きな雨と雷。そして神殿周りに響く轟音…コレは紛れもなく。」


ギュィーーン!

ガシャン!

ガコン!

ガラガラガラガラ!


「え!?え!?何何!何がどうなってるの!」


「………」


この状況に関してルミナは知らない?いやそんなはずはここの神殿のギミックは既に精霊種から知らされているはずなのに何でそんなわけの分からない顔を…


神殿は雨と雷の影響によって、神殿のカラクリが起動し表側には大量の水が周りにはり町に戻る事ができなくってしまう。


ガシャン!


「嘘!閉じ込められた!何で!」


そうこのギミックが発動したらこの神殿をクリアするまでは出られない形となる。

だけど出られる方法が実はあるんだ。


「安心してプレデシアさん。大丈夫。外の方が危険だから中に入って安全を確保しただけ。出られる方法はちゃんとあるから問題ありませんよ。」


「そ、そうなのね。でもここのキーストーンを手に入れるのが目的だからどちらにしても中に入らないといけないのは変わらないんだけどね。」


「いや自分のコンディションを万全にするなら一度戻った方がいいですよ。それにこの悪天候じゃ尚更ですし…ちゃんとお仲間さんと一緒にきたほうが1番いいかと…」


「ぷす!!」


何で頬を膨らませる。

俺何か変な事言ったか?


「ラクト君の馬鹿!もういいよ。じゃあ一度町に戻ってみんな呼べばいいんでしょう!」


何か罵声を浴びさせられたんだが、ひとまずここで一緒に神殿をクリアするという事はなさそうで助かった。


「じゃあエスカからもらったリバースストーンを出してください。それで行った町に戻れるはずですから。」


「ふん!そんな事言われなくても分かってるわよ。」


そういいながら何故か逆ギレをして懐にあるポケットから石を取り出すルミナ。


ふぅどうやら石の事に関しては初手の段階でもらっていたらしい。それはそれで余計な事を言わなくてもよかったかもしれないな。


「あ、あれ?……あれれ!?」


「ど、どうかしたんですか?」


何か嫌な予感がする。


「ど、どうしよう。町に戻る為の設定をあの町でしてこなかった。コレじゃあ町にもどれない。」


「………は?」


思わずは?と口にしてまった。

というのもあまりにもポンコツすぎる女主人公すきで頭が痛くなってしまいここからどうすればいいのかを唖然としながらルミナの事を見る。


「と、とりあえずその石を見せてください。確認してみますので。」


「う、うん。お願いするわ。」

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