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同伴に至るにあたってのルール

あ〜まぁ確かにルミナなら有り得なくもないな。

というかその辺あまり気にずにやっていくというのが彼女らしいと言えば彼女らしいんだが…

でもやっぱりあの主人公っちゃあ主人公なんだよなルミナって…


「それでお二人さん。僕を脅すつもりだったみたいなはなしになってはいますけど、どうするんですか?」


「くっ!作戦は失敗しちゃったわね。残念だけど私達ここでお暇させてもらっ…」


「だったら一緒に行きましょう!ほらここに攻撃専門の錬金術師が2人いた方がラクト君も気軽に探索できるでしょう。」


「いやそうですけど、実際に僕1人だけで散策つもりだったので別に御二方の手伝いは…」


「もう!めんどくさいわね!純粋にあなたと仲良くなりたいっていう気持ちで一緒に行きたいのよ。そこは察しなさいよね。」


そんな当たり前に言われても困るんだがな。

後別に仲良くなる必要はない。

正直2人と関わったらコレからの問題に差し支えそうな気がするし…何よりもこの街から早く出ていってほしいんだが…レベル的にもストーリー的にもルミナ達がいたらこの世界のバランスが崩壊しかねない。


「でも僕は良くてもそっちの方はあまりよろしくないのでは?」


「そんな事ないわよ!ねアリシア。」


「うっ……そ、そうね。別に問題はないと思います。あなたが私達に手を出さない限りはね。」


するわけないだろう。

というかさっさっとルミナを連れていけ。

どんだけ主人公に弱いんだよ。

この自称ヒロインは……ん?待てヒロインっていう立ち位置だとするならルミナは主人公でありつつみんなの憧れのヒロインでもある。

けど主人公だからアリシアと何らかの関係性があると言う事はまずない。百合的な意味で話にすらも聞かない。

じゃあこの2人の関係性は単なる友人同士という留まりだけで良かったのか?

まさか俺の知らない続きのシリーズがもしかして本当はあったりしたって事なのか?


「………」


「あの〜それでどうしますか?採取クエストで人数が増える事事態何も問題はないのですが…」


「ああ、はい。じゃあひとまず3人でお願いします。」


「かしこまりました。手続き等はコチラで省かせていただいております。ラクト様とルミナ様達に関しては色々と手続きを省ける形になってますので。」


「あ、そうなんですね。それは助かるといえば助かるんですが…」


「よーし!じゃあ西の森へ出発だね!そこから神殿近くに寄って黒曜石を回収しに行こう!」


「あ!すみません補足説明がまだありました。今回のクエストなんですが、黒曜石は外にはありません。神殿内部のみに生息しており現在外での生成はされていないみたいです。」


「どう言う事ですか?」


「今来る嵐の原因ですね。基本的鉱石は内部での生成にはなるのですが、黒曜石は外の光を浴びつつ順応に浴びていきながら黒くなって黒曜石となるんです。ですが曇っていってるせいなのか黒曜石は外での汎用性が現在著しくない事になっています。」


何でそうなるんだ。

俺の知ってる黒曜石は確かにダイヤモンドやルビーみたいな価値があるのを知っている。

でもそんなめんどくさい事で黒曜石の発生率が低くなるのか?

だとしたらゲームをしていた時にもそう言った情報がネットに上がっているのが分かる。

でも無かった。

となればコレって隠し設定か何かって事なのか…いやはやだとすればちょっとリスキー的な部分があったりするかもしれないが…


「成る程。因みにその神殿にあるのは深くにあったりするのですか?」


「いえ発見されて目星となっているのは最下層だけではないみたいですよ。」


「分かりました。それだけで十分です。後は現地にいってある程度調達してきてクエストをこなします。」


「かしこまりした。では今からマップを持ってきますので少々お待ちください。」


そう言って受付のお姉さんは神殿内のマップを近くにある棚を探る。


「さてと、じゃあここから僕達共同で動くわけですが……ルールを決めませんか?」


「ルール?いったい何のルールを決めるって言うの?」


「そんな事難しいでのルールじゃありません。単に僕達はコレから一緒に行動するにあたってお互い干渉しない。それに加えて余計な事を聞いたり話さない。そしてお互いの分け前はきちんとわける。」


「な!それだとラクト君の話し全然聞けないよ!」


ラクト君はあの時に会った男の子の場合があるのにお互い干渉しあわないって…それじゃあ意味がないよ。どうにかして少しでもお話してもらわないようにしないと。


「ルミナ。確かに私達の目的はこの男をたらし込むという作戦にはなっていたわ。」


え?そんな作戦だったのか。

自前の体のポテンシャルを活かしてでのお色気作戦。

う〜ん……コレがなんのしがらみもなかったら普通に仲間になっていたかもしれんな。


「………」


「ちょっと!何処みてんのよ!変態!いくら私達の体がナイスバディだからって欲情する目でみないで頂戴!」


「いや別にそんな目でみたわけじゃ……」


ん?待てよ。もしここで俺が2人対して変な目で見たら寧ろ俺から遠ざかって何処かへ行ってくれるんじゃ……


「もうアリシアだめだよ。そんな風に言っちゃ…ラクト君はそんな目で私達を絶対にみないんだから。私を信じて!」


何でそんな強固に絶対なんて言葉が言えるのかは分からないが変な信頼を持たれて逆に心にグサってくるものがある。

でも今後の為と思えば…


「ふふ、確かにそうだね。僕からしたら2人はいい体をしている。寧ろ僕好みだよ。旅で鍛え上げられてきた脚…豊満な胸…それに年齢にそぐわぬ大人びた体…それはもうまさにエロさまんまんでたまんない所がありますよ!」


よしコレならばきっとヤバい奴だと思われて一緒に同行なんてしたくないはずだ。

さっきだしたルール条件をだしたにも関わらずこんな事を言うのはおかしいかもしれないがそんな事を気にする奴等じゃない。

そして自分の体のポテンシャルを活かそうとした結果がこういった事を招いてしまったという後悔もしつつ今後こういった色気作戦はしないだろう。


「………」

「………」


あ、あれ?む、無反応は無反応でさすがに困るんだが……もしかして効かなかったか。


「や、ヤバいですよ。この人やっぱりそういった性癖があったのですね。ルミナこの人は絶対に仲間にさせない方がいいです。」


よ、よかった。

少し心を抉られてしまうような形での言葉の攻撃がきたが、コチラとしては想定内だ。


「………かも。」


「え?ルミナ今なんて言ったの?」


「私もしかしてラクト君好みなのかな!そうなのかな!ううん!コレってつまり私に対してのプロポーズみたいなものよね!」


「……は?」

「……は?」


俺とアリシアはルミナの言ってる事に対して疑問文を浮かべながらは?と答える。

いやそうだろう普通。今の発言がどうしてプロポーズになるんだ。ルミナの頭はどうかしてるじゃないかってくらい逝かれてるんじゃないかと内心心配しながら視線をアリシアへ向ける。


「ちょっ落ち着きなさい。ルミナ今のがあなたにとって告白という言葉だとしたらそれは大きな間違いよ。そしてアレは単に性癖を暴露させた変態の言葉にすぎないのよ!」


「うんうん。」


いや思わずうんうんと頷いて反応してしまったが、コレは肯定しなければならないとそう思ってしまい否定をしないといけないのを俺は敢えて否定はせずにそのままアリシアの言葉に同調した。


「そうかしら?でもラクト君は私達の体に欲情を持ってるという事なのよね?」


「そ、そうね。でもその中であなたが1番危ない可能性があるのよ。あなたの体は周りにとって危険性のある体なんだから、その辺自重してほしいって前から言ってるのに…あなたときたら…」


そうかやっぱりそうだよな。

まるで魔性か何かの効果があるのかもしれないといわんばかりのエロボディだもんな。

いやそれだからこのゲームをやり始めたわけじゃないぞ。

うん!断じて否だ!


「そんな呆れるかな!?私単に軽くて冒険しやすい服にしただけだよ。コレがエロくみるならその人の目が腐ってるんじゃないのかな?」


「………」

「………」


くっ!ごもっともすぎる話しすぎて、反応しづらい。側からみたら俺は腐った目をした人間なんだよな。すまないこのゲームをしていた奴等のほとんどはお前の体を理由にしてやってる奴等だ。

そいつら同様俺はお前に対して申し訳ないという気持ちしかない。


「ど、どうしたのラクト君!急に地面にへばりついて!」


「い、いや単に申し訳ないなと思って…僕は君に何て目をしてみてしまったんだと…」


「え?ラクト君になら私エロい目で見られても平気だよ。」


「な、なに?」

「な、なに?」


どう言う意味だ?という訝しむ目で俺達2人はルミナの顔を見ながら意味の分からない事を言ってるなと気にする。

しかしルミナの顔をは満面の笑みを浮かべながら何の阻害のない目をしていて心が普通の汚い奴とは違うんだなと改めて認識させられる。


くっ!もしかしてこの作戦は失敗したかもしれん。やはりこのまま作戦通りに…


「ちょ!ふざけた事を言わないで!ほらさっさっとここから離れるわよルミナ!」


「ええ!何で何で!今いい話しみたいな流れじゃなかったの!丸くおさまってはいコレでOKみたいな感じじゃなかったの!」


「そんなわけないでしょう!こんな男やっぱり他の男と一緒よ!女をエロい目でしかみないケダモノと変わらないわ!」


そういいながらルミナを引き摺ってこのギルドから去っていくアリシアとルミナ。

それをみながら内心ホッとしつつ少し残念な自分がいる。


「まぁコレが妥当な判断だよなきっと。」

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