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お節介な妹がペットを連れて現れた件についてマジでどうにかしてほしいんだが…

ラクトのアトリエハウス


「うーーーん!よしこんなものだろう。」


大体な形で俺の知ってる錬金術で作った数々の部品。

普通に日本にいる者達からしたらあまり目新しいというのはないかもしれないけれど、若干アレンジをしてこの世界よりに作った。

というのも丸々日本と同じ物を作るのは正直な所部品関係とかがあったりしてできないものがあったりする。


「でも似たよりでどうにかして形として作ったのはでかかったし。おまけにあの鉱山での副産物として手に入れた鉱石…コレも多めに回収できて良かったって感じだな。」


とりあえず後は明日になるまで待つとして今日は…


「どこかしらで飯を買いに行くか。昨日はもうアトリエを作ってもらうという形でそのまま夜中から作業してもらってたし…ルミナ達が探してくるかどうか心配だったから敢えてあまり人気のない宿舎で泊まったけれど…やっぱり家を空けておくというのはまずかったな。」


街に買い物へ行く最中ラクトは何やら気配みたいなのを感じとる。


なんだ?誰かついてきているのか?

やたらと視線が刺さるというか……寧ろ逃がさないようにして完全にマークされている感じだな。

ひとまずまくか。


ダ!


!?


ラクトが一気に走るのを見て慌てたのか尾行していた者がラクトの後を急いで追う。


おうおう追ってる追ってる。

でも残念だけれどここはもう俺の庭みたいな場所だ。悪いがまかせてもらうぞ。


ダダダダダダ。


5分後…


「ふぅここまでくればもう追ってはこないだろう。けどいったい誰が俺を追跡してくるんだ。全くもって見覚えないんだけどな。追跡される理由が……まさかルミナ達とかじゃないよな。……いやそんなわけないか無鉄砲すぎる性格だしあんな暴言みたいな事をはいたんだ。寧ろ嫌われる要素しかないんだ。2度と関わらないってそう決めたんだからあまり気にしても仕方がないよな。」


そう思い買い物の続きをする俺は市場で色々な食材を買って家に帰る。

しかしまたもやコチラの後を追うような気配を察知し…またさっきのやつかと呆れるぐらいにしつこく付き纏ってくる。


たくなんなんだよさっきから一気にまけたと思いきやまたもや追跡されるって……いやまた追跡されるというのもおかしな話しだよな。

俺はそれを回避する為に違うルートで買い物を済ましてこうやって帰っている。

寧ろ尾行させるチャンスは与えてなかったはずなんだが…


「………嫌な予感しかしないな。」


「………」


サ!


「あ!」


ラクトの姿が一瞬にしていなくなったのを見てまたもや慌てる尾行者。

また後を追い隙間のある通路を曲がり抜けると…


カチャ!


「誰だ。俺の後を追いかける悪い奴は…」


俺は上手くまけた後に尾行した人物の背中の後ろへ回って銃にみせかけたワイヤーガンを頭に突きつける。


ん?何だかやたらと小さいな。

女の子か?けど女の子が何で俺なんかを?


そしてその子はゆっくり回ってコチラへ顔を向ける。するとその姿は…


「げ!セピリア!」


「会いたかったですお兄ちゃん!」


ガバ!


セピリアは俺に思いっきり抱きつきながら嬉しそうにして頬に頬擦りしながら歓喜する。


「ちょ!何でお前がここにいるんだ。ここには誰にも言わずにあの村から去ったはずだったんだが。」


「はいだからこうして追いかけてきたのです。」


「答えになってないぞ。それでそうだったのかと納得いくわけないだろう。何でお前がここにいるんだ?」


「だからお兄ちゃんの後を追ってここへきたのです。」


何で憤慨しながら偉そうに言ってるんだよ。


「悪い。なら質問を変える。どんな方法でここまできたんだ?」


「えーとですね。はいこの子のおかげです。」


「って!ボルス。」


「キュキュ!」


スライムらしくない鳴き声をしながら俺の肩に飛びつき頬擦りをしながら喜ぶ。


「おいおい!普通にべちゃべちゃしているんだが!昔はそんなの発してなかっただろう。」


「あ、その子最近やたらと体内の分泌なのかどうか分からないんですけど、払拭しているみたいなんです。」


「え?だとしたら俺についてるこの免疫は…まさか何かしらの腐った物か何かって事なのか?」


「大丈夫です。その辺に関しては害がなかったので、問題ありません。」


「その言い方から察するに何かしらで試したということなんだな。」


「え〜と……そうだ!お兄ちゃん。久々に家族の再会をしたという事で良かったらお兄ちゃんの家に連れていってもらえませんか。」


「え?嫌だけど。」


「ど、どうしてですか!何で連れてってくれないのですか!」


「いやだってお前…後ろにある荷物それ、明らかに引っ越してきたもしくは家を飛び出た人が背負う荷物だろ。あからさまに俺の家に住む気でここまできたんじゃないのか?」


「…………そ、そんな事はありませんよ。」


賢い頭をして、そういった誤魔化しが苦手なのは相変わらずときたか…


「悪いがお前をこのまま家に上がらせるわけには行かないんだ。そらボルテと一緒に元の村に帰った帰った。」


「ううっ……」


しかしセピリアは今にも泣きそうな顔をしながらコチラに訴えるかの様な眼差しでどうにかして泊まらせようとしているのか…そういった魂胆が丸見えの為俺には通用しない。


「残念だけれどそんなこけおどしみたいなのは俺には通用…」


「ひ、酷いです!こんなか弱い妹をこんな場所で捨てるなんて…そんなのあんまりじゃないですか!」


「おい誤解を招く言い方をするんじゃない。他の人に聞かれたらどうする。」


ざわざわざわざわ…


「は!?」


しかし時は既に遅くいつの間にかコチラを見ていた住人達がコッソリと覗いていたのかヒソヒソとしながらヤバいヤバいみたいな事を言ってるというのだけはなんとなく感じとれる。


「ニヤ。」


「コイツ…」


どうやら妹セピリアの悪知恵らしく。

俺の事を嵌めたのか住人がいたのを既に把握しながらの演技をかまし俺が断れない理由を作る為の自作自演をして俺を妹を蔑ろにする兄だという認識をさせようとしていた。

なんて恐ろしい奴なんだ。


「くそ!こい!」


「きゃ♡」


「きゃ♡じゃねぇ!何で喜んでんだよ。」


普通に喜んでいる妹のセピリアを連れて人気のない所にいたのにも関わらずまた違う意味で人気のない所へと移動する羽目になってしまう。

というかこの妹は相当頭が回るというのをすっかり忘れていた。


近くの路地裏


「はぁはぁはぁ。だぁもう分かった分かった。しばらくウチにいてもいい。」


「本当ですか!ありがとうございます。」


ふふ、やっぱり無理言って正解でしたね。

家族に内緒で来た事がバレたらどれだけお咎めされていたか分かったものじゃありませんし。

それにあんな話をされたら私だって家でぐらいしますしね。


「ふぅじゃあどうするかなコレから。ひとまず空き部屋がまだあったからそこに暫く滞在という形で…」


「あ、それは問題ありません。コチラで住む場所は手配しています。お兄ちゃんの家はその家が完成(・・)するまではいさせてもらう形で問題ありませんので。」


「………」


「どうかしましたか?」


「いやあまりにも住む場所にかんして手際がよすぎないか?この場所に俺が住むということも何か既にリサーチ済みみたいな前提で話してる感じもするし……まさかお前。」


「いや〜それにしても今日は暑いですね。もうすぐ夏がくるってことなんですかね。」


話をはぐらかしやがった。

アイツもしかして俺がここにいた事をもう随分と前から知っていたんじゃないのか。

じゃないと家が完成なんて話どうあったってする方がおかしな話しだしな。

コレは何か訳ありでここに来た可能性が高いな。

暫くは様子見といくしかないか。

はぁ〜せっかくの俺のスローライフが…


「それにしてもお兄ちゃんなんだか昔と違って雰囲気変わりました?昔は俺なんて言葉使わなかった気がするのですが…」


「まぁその成長期ってやつかな。人前では礼儀正しく身内には打ち解けた言葉。わざわざ家族に対して丁寧語を使うのも馬鹿らしいしな。」


「うーん!!俺口調のお兄ちゃんも大好きです。まさに兄度が増したという事ですね。」


なんだよ兄度って…お前の中での俺はいったいどういう形で認識しているんだ。


「お前も大分成長したよな。背もなんだか伸びているし前よりも身長伸びたんじゃないのか?」


「ふふん!気付きましたか!その通りです。お兄ちゃんと会えなかったこの4年間…セピリアは身長が2センチも伸びたのです!」


「そうかそうかそれはそれは……」


まぁ身長だけか。


「今何処を見て身長だけか?みたいな事を思いませんでしたか?」


「!?お前心をよめるのか!」


「心をよまなくても反応だけで分かりますよ!ふーんだ!どうせ私は胸だ成長しない。ただの貧弱な女の子ですよーだ!」


「けど部分的に出てる部分とか一応成長しているんじゃないのか?太ももとかお尻とか…」


「お、お兄ちゃん…それはいくらなんでも…兄妹でセクハラはよくないと思います。お兄ちゃんがシスコンなのは仕方がありませんが…あまり他所ではそう言った事言わないでくださいね。」


「俺がシスコンじゃなくてお前がブラコンなんだよ。」


「ガーン!私はブラコンなんかじゃありませんよ!もしブラコンならセリダス兄様の事も好きだって事になるじゃないですか!」


それはセリダスの事が嫌いだって言ってるのも同然じゃないか。

セリダスが可哀想すぎる。


「まぁお前が何で俺の所に来てこの街に住むかはおいおい話すとしてひとまずは今日の寝場所を案内してそこから……」


俺はその続きの言葉を言おうとした瞬間自分のアトリエ前にいる4人の姿が目に入り言葉が詰まる。


「な、ど、どうして4人がここに…」


「あ!いたいたようやく発見したよ!ラクト・クリューダル君。」

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