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全く話を聞かないボンクラ仲間。それに対しての怒り爆発ラクト。


「はぁ〜もういい。とりあえずお前の事は許しはしねぇこのまま連行してお前を牢屋にぶち込んでやる。」


「そうだね。ルミナの処女疑惑に関してもひとまず保留にしておいてやっぱり尋問にすべきよね。」


「まだ言うの!私が処女がどうとかについて!」


くっ!ヤバいなこのままじゃ俺がルミナを突き落としたという疑惑だけじゃなく。

ルミナを性犯罪を犯したといつ罪もなすりつけられてしまう事になってしまう。

関わりたくないつもりが逆に変な方向で関わってトラブルを起こしてしまうとは…我ながら情けないな。


「………分かりました。それで僕の罪が少しでも楽になるというのならどうぞ連行するなりなんなりしてください。」


「いやラクト氏まだ諦めるには早いですよ!」


「そうよ!そんな簡単に諦めないで!私がちゃんと2人に話を通すから!ううん!納得させるから!」


「いや2人とも気持ちはありがたいけれど多分今はそれすらも話を聞いてくれないと思います。余計な事を言えば腹をたたせる事にもなるし何よりも僕がプレデシアさんを襲ったという疑惑が一生はれない形になると思います。」


「そ、そんな…そんな事って…」


「そうだよ!ラクト氏は僕達が絶対にそんな事をしてないって弁明しますよ!」


まさかこんなに2人に信頼されてしまっているとはな…後聞き間違いではなかったみたいだけども…何故ロイゼは俺の事をラクト氏と呼ぶのか……よく分からん。

それにこのままという状態でも最悪あの街から離れればいいだけの事だしな。

家族には悪いが行方不明という形で俺の存在がいなくなったという形でいけば音沙汰なくすむと思う。

まぁ1番慕っていた妹には申し訳ないけどな。


「そらコッチにこいこのまま街にまでもどるぞ。」


「早く来ないとこのままあなたを錬金魔法で拘束させるわよ。」


やれやれこんな風に話を聞いてくれないとは…やっぱり俺には主人公達との仲間関係には慣れないという事なんだろうな。

まぁそれがモブとしてのあり方ではあるんだけども…


しかしそんな諦めかけていたのに対してやはりまだ納得がいかない主人公が2人の前に立ちはだかり道を塞ぐ。


ザ!


「……どいてルミナ。そこを通れないでしょう。」


「退かない。絶対に退かないよ。」


頑なに街に戻る道を通せんぼするルミナ。

仲間がこうも自分思いをしてくれるのにも関わらず俺の事でそんなにも庇う理由なんてあるのかというぐらいに決心な目をして2人の前に憚る。


「ラクト君は私の事を助けてくれた。その事実だけは変わらないよ。」


「だとしてもだルミナ。お前は奴の事を信用しすぎている。悪いがそれを信じるかどうかは俺達が決める。」


「話が通じないから私がこうやって説得してるんじゃんか!もうちゃんと聞いて!」


ルミナの話を全く持って聞いてくれないアリシアとガイウス。ここで俺の説得なんて最早無意味というのは一目瞭然。そして尚も悪くなっていくのは…


「ルミナあなたはあんな男に騙される程知能が悪いわけじゃないでしょう。人を見る目があるというのは私だって理解していた。けれど今回ばかりはあなたの言葉は信用できない。悪いんだけどガイウスの言う通り街に連れていって証明をしてもらう必要があるわ。」


「なんで…2人とも何でそんな事を言うの。私達どんな事でも信頼しあってここまできたじゃん。なのに…」


「そうです。ルミナは何もラクト氏の事を悪者にするというわけではありません。寧ろ2人の許しがあればそれだけでいいって話をしているんですよ。頑なに相手に一方つけで悪人にする。それでいったい何が変わるというんですか。」


主にロイゼの言う事も一理ある。

そうルミナは別にそこまでして俺の事を罪を犯すほど悪人じゃない。

そして本人に悪いところなんてまず何もないから寧ろ許してやるだけでいいって話なのに…その2人はそれを何故か聞き入れてはくれない。

それはどうしてなのか……俺はそれをよく知っている。このゲームをしている側なら寧ろ尚更だ。

ガイウスとアリシアはルミナに助けられたのがある。だからそんなルミナの事が心配で心配で仕方がないんだろう。


「チッ!これじゃあ拉致があかねぇ。どうするアリシアやっぱりアイツをココでやっちまった方が早いんじゃないのか?」


「!?」


なんて事を言い出すんだ。

俺を始末した所で何も解決しないというのは分かっているはずなのに何でそういった話になる。

マジでめんどくさいなガイウス。


「ガイウスもしそんな事したら私このパーティ抜けるから。そしたらガイウスもアリシアも困るでしょう。私は単に許してあげてっていう話をしてるのにどうしたらそんな解釈になっちゃうの。」


「……ルミナ。」


やっぱしそうなるよな。

仲間割れになっていってしまう。

そんな事になってしまったらもうこの世界は終わりだ。

だから最悪で最低の手段で自らそれに実行する他なくなる。

やるしかないか…


「は、はは、あははは!」


!?


突然ラクトが大笑いをし始め何事かと4人はラクトの方へと振り返る。


「おい何か笑ってやがんだ。お前今の状況を理解しているのか?それとも気でも狂ったのか?」


「気でも狂った?……ふざけるなよ。さっきから()のことを悪者扱いやまたや犯罪扱いにしやがって、こっちとら我慢の限界だっつうの。」


「ら、ラクト氏?」


「ラクト君。」


2人からしたら温厚な話し方をしていた俺に対して違和感を感じたのだろう。

今までの話し方に対して突然のキツイ言い方。

それに対して残り2人の反応といえば…


「それがお前の本性か?やっぱりルミナを騙していやがったんだな。このクソ野郎が…」


「………あなたのそれが本性だと言うならやっぱりルミナの言葉に対して私はそれを同調する事はできないわね。当然害があるというのが察しがつき…」


「違う!ラクト君は本当にそんなんじゃ…」


「皆んな落ち着いてください。色々と整理をしましょう。ただ彼の情報が疎かになっているだけだと思います。もっとちゃんと話しあえば…」


「だぁ!!もういいって!そんな事を繰り返してもさっきからなんもなんねぇだろう。それに2人が俺をどう弁明したって2人は聞いちゃくれない。何せプレデシアさんのことを本当に心の底から心配いや過保護すぎる心配をしているんだからな。」


「何を言ってやがんだ。お前に俺達の何がわかる。そうやって心に寄り添うという淡い言葉で協調しようというつもりならそんなの通用…」


「ああいい、いいってそれはもう。というか黙れよ頭でっかちの木偶の坊が。」


「ああ?今なんつった?」


「だから頭でっかちの木偶の坊って言ったんだよ。さっきからコッチの話なんて聞く耳も持たないくて単にプレデシアさんの事が好きすぎて俺に取られてかと思って心配してんだろう?だったら言ってやろうかもしそんな事があったのなら俺はとっくにここの出口じゃなく別の出口でプレデシアさんの事を連去ってるつうの。それぐらいわかれよ馬鹿が…」


ピシ!


「おお〜おお〜よ〜く言ってくれたな最弱冒険者。お前はここで俺が今すぐぶっ殺してやるよ。」


「ダメーーー!殺さないで!」


しかしそれを静止するかのようにしてルミナはガイウスの腰に腕を回して止める。


「は、離せ!アイツは絶対に俺がぶっ殺し…」


「さっきからそれしか言えないのかよ。ぶっ殺すぶっ殺すって…お前の頭の中身をまずぶっ殺した方がいいんじゃねぇのか?」


「く!殺してやる!!」


「あ!」


大きくルミナの事を振り払いながらラクトの方へハンマーを振り翳して走っていくガイウス。

それに対してラクトはその場から一歩も動かない。


「に、逃げてラクト君!」


「死ね!!!」


ビューーン!


「な!?」


猪突猛進で向かってくるガイウスにラクトは足に設置していた銃ポケットからワイヤーガンを取り出しガイウスに向かって射出させる。

それをガイウスは紙一重で避けるがバランスを崩し持っていたハンマーの態勢が崩れ立て直そうとした瞬間。


ブン!

バコン!

ダン!

ゴロゴロ!


ガイウスはラクトのパンチをモロに顔面に受けてしまい地面に転がって手に持っていたハンマーを手放す。


「うっ…」


カチャ!


そしてラクトはガイウスにワイヤーガンを向けて動かせないように脅す。


「や、やめて殺さないでラクト君!」


「くっ!やれよ!殺せよ!それで俺を殺したとしても俺はお前を一生呪ってやるからな。」


「はぁ〜全く名を馳せた冒険者っていうのはこうも身勝手なのかね。俺は単にお前に銃口を向けているだけだ。殺す気すらないな。」


「ならいったい何の為にそれを向けている。まさか俺の事を舐めてるのか?だとしたらお前はみくびっているぞ。殺さないお前は単なる弱虫だ。そんな奴にルミナを守れるなんて保証はない。このまま意味の分からない物を突きつけるならさっさと殺せ。」


「だ〜か〜ら。別に殺す気はないって言ってんだろ。話を聞け馬鹿野郎。第一勝手に思い込んで勝手に殺せとか言ったり勝手にプレデシアさんを守れるとかどうかの話し何てどうでもいいんだよ。お前は他に何か言うべき事があるだろう。まずこの状態でお前がすべき事…それは詫びるという事じゃないのか?」


「………詫びる?俺がお前に何を詫びるというんだ?」


「これまでの発言に決まってんだろう。ロクにコッチの話も聞かない。挙句の果てには仲間のことばに耳を傾けてすらくれない。そんなお前に詫びるという言葉は現在進行形であってる言葉だと思うけどな。それに別に俺にっていう限定的な意味はない。まず謝るとしたら他の2人なんじゃないのか?」


「!?」


た、確かに俺は何を向きになってコイツに色々と当たっていたんだ。

現状ルミナは無事だったんだ。

それだけで良かったはずなのに俺はコイツの言葉にムキになったりコイツとルミナが一緒という事だけで頭が沸いて全く話すら聞こうとしなかった。

……何やってんだ俺は…


「そうだな。お前の言う通りだ。俺は本当に大馬鹿者だ。お前に言われ殴られて目が覚めたよ。」


「そうか。ならちゃんと謝っておけよ。仲間は大事にする。それがお前のいい所なんじゃないのか?」


「……お前そんな事まで分かるのか?」


「ああいやその……直感的かな。今のお前の姿を見ていたらそう思っただけだよ。」


といいつゲーム知識の為その辺に関しては伏せて話す俺なのであった。

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