まさかのメインヒロイン?主人公?2人の接触
ルミナのアトリエの主な主要メンバー
アリシア・クローデル
パッフ・ロイゼ
ガイウス・クルミトル
プレデシア・ルミナ
ガサゴソガサゴソ……
「よーし、コレだけあれば十分だろう。おまけにクエストで手に入れられる鉱石も手に入った事だしこのまま引き上げられるな。」
けど1つ気にがかりなのがあるな。
「………」
ポチャン!
洞窟の上から滴り落ちる水の音。
それに並行して足音を消してるのだろうか俺の後に続いてついてくる2人組がいる。
作ってよかったのかどうか…気配察知の錬金で作った道具がすぐ様に役立つとは思いもしなかったな。
「誰だ俺の跡をつけてくる奴は…」
もしかすると俺を始末して鉱石を奪う奴等か…だとしたら1人になったのは間違いだったか…けど逆にこんな事をなんで知っているとか言われても返答には困るし…ここは潔くどうにかしてノックアウトさせて気絶させないとだな。
「あちゃ〜バレちゃったね。」
「な!?」
「もうあんな尾行な仕方じゃバレるって言ったじゃない。錬金術を使って上手くやってよっていっつも言ってるでしょう。」
「だって、どんな事をしてるのか興味沸いちゃったんだもん。変に錬金術を使って跡をついていったらバレた時大変な事になるじゃない。」
「はぁ〜本当器用真面目というか何というか…」
いやいやマジかよ。
なんでこの2人がここに…ルミナとアリシアがいるんだ。
てか俺の事を尾行していた?なんでそんな事を…
「あ、あの〜なんで僕を尾行していたんですか?」
「いや〜ちょっと面白いのを発見しちゃってね。声をかけようかなとも思ったんだけど、君が岩陰でゴソゴソとしているから何か無くしたのかなって思って声をかけようとしたら大きな岩が動き出して秘密の扉がでてきちゃったじゃないの!それに驚くのが普通なのに君はそれを平然として中へ入っていった。コレはもう色々と慣れっこの行動だなってそう思ったんだよ。」
鋭い!中身はアホヅラなのになんでこうも探究心的なものには鋭いんだ。
「それでその話を一緒に近くで散策していた私も気になって一緒に同行したってわけ…どうせ何も考えずに入っていったのでしょう。好奇心旺盛なのはいいのだけれどさすがに1人で中に入ってはだめよ。あなた別に強い人ってわけじゃないのよね。」
相変わらずトゲトゲしい言い方だな。
ルミナの時は少しお嬢様っぽくて可愛らしい所があるのにこうも初対面で男嫌いな相手に物言いの強さにはやっぱり腹がたってくるな。
「はは、そうですね。僕そんなに戦闘とか不向きなんで、ここを見つけたのもたまたまですしそんな勘繰り深くされても困るというか…」
「ほら見なさいよ。この人ただの朴念仁よ。あなたの見極めは残念だけど外れだったみたいね。」
本人を目の前にしてえらい口調だな。
いやそこが彼女の良いポイントではあるが……
初対面でそれはなくないか!
「う〜ん。そうかな〜私の見る目は間違ってないと思うんだけど…」
その見た目に関しては悪いが否定させてくれ。
そっちが思うほど俺はただのモブで期待とかされても困るやつなんだ。
「それよりかはそちらも何かをお探しで僕の跡をついてきたんですよね?」
「うんそうそう。実はね私達貴重とされている鉱石を探しているんだ。それも濡れたら光沢に輝く鉱石なんだけど…」
「はぁ〜ルミナ。初対面の人にそんな事を言ってもわかるわけ…」
「ああ〜それなら多分あっち側にある鉱石の事じゃないですかね。さっき上の岩から滴り落ちていた水でやたらと輝いていましたからきっとその岩の事だと思いますよ。」
「え!本当名前は確かね…琥珀っていう鉱石なんだけど…」
「ああ多分それかもしれませんね。すみませんそれを詳しく見るにはその岩が完全に光沢色に輝かないと識別できないんですよ。けどまぁ御二方ならそれを識別できる鑑定をもっているから多分大丈夫だと思いますけど…」
「本当にありがとう!」
そう言って我先へと俺が指した方向へと走っていくルミナ。
相変わらずの自由奔放だな。
「………」
「ど、どうかしましたか?」
「いえなんでも…さっきの鉱石の事どうせ知らないと思ってしまった事謝るわ。」
「ああ…いえ大丈夫です。」
そう言ってアリシアも同じくルミナの方へと向かって姿を消す。
なんだかんだ言って間違ってたと思ったら直ぐに謝るのも相変わらずのいい面だよなアリシア。
「っとここにいつまでもいたら怪しまれるな。とっと出て合流の場所へと行くか。」
…………合流時間
「おいルミナとアリシアはまだ戻ってきてないぞ。どうなってんだ。」
「ふむどうやら連絡用の端末にも反応がありませんね。もしかしたらどこかで迷子になっているのでは?」
「………あの2人ならあり得そうな話だが…アリシアがついてるんだぞ。さすがにそれはないんじゃないのか?」
「ガイウスさんお忘れですか?アリシアさんはちゃんとした判断はできますが極度の方向音痴だという事を…」
「ああそうだったな。」
指定された時間通りに戻らないルミナとアリシア。
まさかまだあそこで採掘しているのか?
でもお目当ての物は直ぐにみつかるはずなんだけどな。
しかもあそこから更に奥の道はなかったはずだし…迷う事はまずないと思うんだが…
「確かに規定した時間に来ないとなると心配する部分がありますね。どなたか最後に御二方と話したもしくは一緒に同行した方はいらっしゃいませんか?何かしら探せる場所を絞れたらと思いますのでどなたか心当たりがありそうであれば申していただけると幸いです。」
受付のお姉さんに言われルミナとアリシアと話したという様な人物がいれば話していくのだが…
話したと思われる人物A
「俺が最後に話したのはあの付近だったな。やたらと熱心にコチラの事を聞いてきて、それで話しに夢中になってたかな。その後に金髪の姉ちゃんにものすごい睨まれてしまったが…」
話したと思われる人物B
「僕も彼と同じさ何やら鉱石の物質についてやたらと興味津々に聞いてくるからその事を話したていたんだ。同じく金髪のロングの女の子に鋭い目で見られたけども…」
話したと思われる人物C
「私はどんな形で鉱石を探すの?って聞かれて答えました。後何故か私にも睨みつけられたので…よく分かりませんがあまりそこから話した記憶がありませんね。」
…………いやほとんど全員と話している!しかもやたらとアリシアのルミナに対する嫉妬の目線がやばいという情報が1番の問題になっているよ。
何やってんだアイツは…少なくともゲームではそんな事なかったぞ。
「はぁ〜やっぱし俺が知ってるゲーム内容とは些か違ってたりするんだなこの世界って…」
「あ、でも確か最後にそこから見かけたのってあそこの隅っこにある岩陰の所へ行った気がするな。何か変な奴が岩陰でゴソゴソしてるのを見かけて面白そうとか言ってたからそこから戻って来てないんじゃないか?」
「なに?じゃあその岩陰でゴソゴソしていた奴は誰なんだ?」
まずい!それ多分俺の事だよな。
てかそんな上手い事ピンポイントで俺に絞られるか普通。こんなに冒険者がいるんだから少しはごたつきがあってもおかしくないだろう。
仕方がないここは上手くドローンしてここに俺がいなかったことを誤魔化せたら…
ドン!ドン!
ズドン!
ゴゴゴゴゴゴ!
「な、なんだこの音は!何かの爆発音がしたぞ!まさかモンスターか!」
「モンスター…いえしかしここでのモンスターの発生率は極めて低かったはずです。それが現れるのはまずおかしいかと…」
ヒューーン
ズズン!
ズドン!
いやおかしくないぞ。
この洞窟で激しく戦っているとなると……まさかあの2人!
ダ!
「あ!ちょっとそこのあなた!」
「なんなんだアイツまさか怖気づいて先に逃げたのか?だとしたら相当な腰抜けだな。いくら初心者でも参加できるとはいえ普通逃げるか?」
「いえ方角的に逃げているわけではなさそうですよ。寧ろ何処かに向かって走っていってるような。」
「あ?それはどういう意味だ?」
「あ、アイツだ。確か岩陰でゴソゴソしていた奴だだったのは…」
「!?」
「!?」
それを聞いてしまった2人はラクトの跡について追いかける。
「クソ!アイツだったのか!もしかしてルミナとアイリス2人を狙って閉じ込めたとかそんなやましい事考えてたとかじゃねえよな!」
「考えが安直すぎです!とりあえず今は追いかけましょう彼の後に!」
ダダダダダダ!
クソ!本当なら見放せば良かったんだが、あの2人をこんな所で死なせるわけにはいくかよ。
この世界で主人公側が死んでしまったら何もかも終わってしまう。
いや寧ろこのアトリエ世界のバランスが崩れるってのもあるかもしれない。
関わりたくないがやむを得ないよなクソッタレ!
「はぁはぁはぁ…あの2人は何処にいるんだ。」
「あれ君はさっきの?どうかしたの?」
「良かったまだ生きていたんだ。」
「え?そんな直ぐに死んだりしないよ。寧ろこんな広くない場所でどうやったら死んだりするの?」
ごもっともな意見だけどルミナならあり得るんだよな。自分で操作しておっちょこちょいというのはストーリー上で知ってるから心配の種しかないんだよ。
「そういうあなたこそどうしてこんな所に?そんな切羽詰まった感じてきて何かあったの?」
「そうだ!2人ともさっきの岩崩れみたいな音聞こえただろ。ここは危ないから早くここから出よう。」
「それをいう為に心配しにきてくれたの?あなたみたいな弱者に?」
くっ!言いたい事はわかるが、こうも堂々と弱い奴宣言されるというのどうもいかんし難いんだよな。
まぁ俺が弱いのは間違いないし…否定だってしない。けどそれとこれとは話が別だ。
「それはひとまずどうでもよくてとにかくここを出て…」
「いたぞ!ようやく追いついた!」
マジかよ。こんな時にややこしいのがついてきていたのか……ここから更に面倒な事になるぞ。




