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自立の始まり

アレから9年が経ち皆それぞれの道を歩んでいくというぐらいの年になって、皆が思う自分の道を歩き出し始めた頃俺は早々にセリダス兄貴よりも早くあの村から出て今では独立して自分のアトリエ工房を作る事ができたのだが……


「え!?じゃあまだ工房は入れないんですか!」


「ああすまねぇな。コッチとしても早く仕立てたい所なんだが、まだ完全に全てが出来上がったってわけじゃねぇんだよ。」


「それはつまり工事が進むに連れて何か部品が足りないとかそういう事ですか?」


「ああまぁそれもあるが…単に工事が進むとい意味合いで進むのが遅れてしまっているというのが事実だな。部品がどうにも要望していた物が足りなかったらしい…」


マジかよ。

それだと早々に開店しようと思っていたアトリエのお店が出すことができないな。

となるとやっぱりあそこに行くしかないか…


「因みになんですけど、その不足している材料。それを手に入れられれば工事は早く終わらせられそうですか?」


「あ?ああまぁそりゃあコッチが要望していた物のだしそれがアレばどうにかはな。」


「分かりました。なら暫く待っててください。できるだけ早く持ってくるんで…」


「え!あ!おいにいちゃん!」


そう言ってラクトはある場所へと走って向かう。


「いやいやマジかよ。あの素材を手に入れるにしたって少々骨が折れるよくな品物んだぞ。それをどうやって入手する気なんだ。」


………クルクル街のギルド


「ここでいいんだよな。初めて入るな。」


ここはクルクル街のギルドハウス。

どんな依頼でも何で受けられる事ができるし…実力があればそれなりに儲け話にもなるぐらいのクエストも受けられる。

まぁ俺は正直そんな危ないのにはツッコミたくなかったんだが…場合が場合なので致し方あるまい。

それにこのゲームの世界ではなかなかアトリエシリーズであまりないシステム導入だったのでよく覚えている。

そもそもギルドがあるというのはRPGゲームでは珍しくはないんだが……アトリエゲームでは中々珍しかったな。

クエストとかミッションとかはあったりしたんだけれども…


「え〜と、確か…必要な素材はっと…あったあった。」


※クエスト・鉱石採取。

難易度は⭐︎3つ…

同行ありの為初心者でも安心。


よしコレなら何とかいけそうだな。

一応以前に念の為ギルド加入はしたから受けられるはずなんだが……問題はランクだよな。


「はい問題ありませんよ。ランク5でも構いません。今回はモンスターの討伐とかはありませんので安心してくれて大丈夫です。」


「そうですか。良かった。」


もしかしたら駄目かもと思ったんだが何とかいけて安心だ。


「それではあちらの方で待機しててください。もう少しで何人かの手勢の人達が来ると思いますので、その時に出発しようと思っています。」


「分かりました。」


受付のお姉さん相変わらず良い人だな。

どうやらこの街に移転してきて正解だったな。

親父達には相当無理だって言われていたけれど……特に妹のセピリアが中々兄離れしてこなくて大変だった。

後ボルテの奴は元気だろうか。

何故かあのアトリエから離れようとしなかったから何かあるのかなとも思ったりしたけれど……別に何かあるわけじゃなかったしな。

よく分からんやつだったな。


「それでは皆さんお待たせしました。」


おっと時間だな。

まぁこのまま気楽にいけばいいよな。


手勢達が集まるメンバー。

そのメンバーに俺は何処かで見たことがある顔を見つける。


「ゲッ!」


あ、あの4人組は…この世界での重要メンバーのアリシア・クローデルとパッフ・ロイゼにガイウス・クルミトルそれに1番厄介なのが……プレデシア・ルミナこの世界での主人公じゃないか。

間違いないゲーム原作と同じ主要メンバーだ。

でも何故だこの街で訪れるという要素は俺がクリアした知識ではなかったはず…なのに4人がここにいるだと?


「な、何かがおかしくなっているのか?それとも俺の攻略不足でもあったりするのか…」


「では皆さん今から向かうエリアへと行きますのでしっかりとついて来てくださいね。まだ名もしれないギルド所属もいますのでそこは配慮もしつつ周りに気を遣っていただけると幸いです。」


「勿論だよ!何せ私達はまだまだ駆け出し冒険者だからね。」


とプレデシア・ルミナが周りに大受けするような言い回しで音頭をとるかのようにして場の空気を和ませる。


しかし妙だな。

昔の洞窟であったあの時の子…あの子も確かプレデシア・ルミナだったはず。

いや正確にはソレーシ・グレーディアという名前だったから完全に人違いではあったんだが…

ちゃんとした確証がないから本当かどうかはあの時定かではなかったけれど今回の目の前にいるのは間違いなくプレデシア・ルミナだ。

記憶そのもの事態に間違いはない。


「おいルミナあんまり人前で大騒ぎするなって言ってんだろうコッチはそれで恥ずかしいんだぞ。」


「え〜でもこうやって私達の事を認識してもらわないと私達がちゃんとした冒険者だって分かって貰えないじゃん。」


「俺達の目的を履き違えるなよ。目的は主にお前が求める錬金素材だろう。アトリエで使うに必要なアイテムがこのギルドにあるって話だからわざわざ次に向かうルートを後回しにしたんだろうに…」


「えへへ、ごめんごめん。でも皆んな優しいよね。こんな私の為に我儘を聞いてもらって、本当ありがとうね。」


「ま、まぁ仲間だしな。突然といえば当然だろう。」


うわ〜青春だな。

ゲームしてる時とは偉い違いのインパクトだ。

こうもやっていた側の視点で見てしまうとどうも目に当てられないというか……

てかガイウスの奴絶対にルミナの事が好きだろう。

目線が太ももと胸に完全に目がいってたな。

というよりほんとうに色々と出ているんだなプレデシア・ルミナって…自分の容姿端麗に気付いていないのか…服装も際どい部分があるしとてもじゃないがあのメンバーに入るのは少々理性的にキツイよなきっと。


ガシ!


「ルミナ気をつけて。今ガイウスあなたの事をエッチな目で見てたよ。」


「な!?言いがかりはよせよアリシア!俺は単純にルミナの事を見ていただけだ。」


「嘘だよ。どうせ1番際どい所の胸とか足を見てたんじゃないの。コレだから男子は…」


「あはは、まぁまぁ落ち着いてよ。アリシアだって、スカートの丈のラインがギリギリな所あるじゃない。それを言ったらアリシアも色々と言えない部分があると思うよ。」


「私はちゃんとスパッツ履いてるからいいのよ!あなたの場合は色々と絶対領域的に危ないから言ってるんじゃないのよ。」


「そう?」


「そう?じゃないでしょう!もう気をつけてよね!」


「ごめん気を付ける。」


何の会話をしてるんだあの3人は…ここへ何しに来たんだ。

そんなたわいもない会話をしたなら他所にいってほしいな。俺的には絶対に関わりたくないからさっさっとクエストをこなして帰ろう。


「………僕にはサッパリ理解できない会話ですね。」


「まぁまだお子様のお前には早いはなしだわな。」


「子ども扱いはしないでもらえますか。コレでも知性ではあなた達よりも格上なんですよ。戦闘面においては遅れをとるかもしれませんが…」


ああそうだったそうだった。

あまりにも当たり前すぎて無視をしていたけれどロイゼって主に仲間のバッファー要員だったから気にしてなかったけど戦闘面では確かに役にたたなかったな。

てかアリシアと被ってるから2人も同じバッファー

って必要なのかよって思ったりもしたっけか…


そんな懐かしい4人をみつつ俺達は鉱山エリアの麓へと移動する。


ダルダニア鉱山


「ここが鉱山か……確かにここならお目当ての鉱石グロッカスがあるかもしれない。いやないと困るんだけどな。」


「それでは皆さんモンスターに注意しつつクエストを始めてください。それぞれがほしい物が見つかりましたらそちらを持ち帰っても問題ございません。」


それぞれのメンバーが役割を持ちつつ警戒しながら鉱石の採取や他の何か珍しいものが見つかればそれを拾って持ち帰る。


そして俺もまたその1人でもありグロッカスを求めて少し離れた所へと移動する。


「さてせてとお目当ての奴はどこにあるかな。確かあの街から離れてはいるこの場所だけれど実際には中級辺りの冒険者なら入れる難易度だったのは覚えている。だからある意味ここの地形は詳しかったりするんだよな〜」


洞窟のマップ事態に何も変化がなければだけど…


「………やっぱり見つからないか。」


そうだよな。

普通に考えたら妥当なんだよな。

もしプレデシア・ルミナが俺と同い年ならまずここに立ち寄るのはおかしな話だ。

なにせここに立ち寄るのはこのゲームでの2つ目の作品なんだ。

16歳ならばここにいるという時点で既に不自然ではあったけれども……正直俺が知っているルミナのアトリエではなくなっているんだよな。


ガコン!


「おっ!まさか!」


ゴゴゴゴ!


「ビンゴだ!」


もしかするとと思ってこの洞窟の隠し穴のボタンがあるかないかと特定の場所にあるかもしれない岩の隙間を手探りしていたら案の定ヒットした。


「チャンスはここだけだな。もしかしたら見つけられるかもしれない。」


俺はそう意気込んでズレた岩の穴の場所へと入っていきお目当てのグロッカスの鉱石があると信じながら何もない事を祈って突入する。


「今の見た?」


「うん。まさかあんなところに隠し通路があるなんて…」


「ねぇついて行ってみない?」


「そうだね。危険かもしれないけれどもしかしたらという可能性もあるしね。」


「そうこなくっちゃ。」


しかしその姿をみていた2人組がおりラクトの後に続いて中へと入っていった。

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