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第三の神殿へ入る前の推察と考察

………第3の神殿前にいるロイゼとマーシャ


「……どう?何かわかった?」


「………仕組み的にはやはり精霊以上の力が必要ですね。」


「精霊様の力が必要なの?でも前の神殿の時は精霊様の力なしでも開けれたよ。」


「はい。最初の神殿の時もそうでしたと聞きました。そしてギミック系が多いのがどうやら神殿を紐解く鍵なのだと自分は理解しました。………しかし。」


「魔法でも錬金術でも今回は開けられないってわけ?」


「うん。後この仕組まれていたブービートラップなんだけど…どうやら僕達の前の誰かが仕組んでいた可能性が高い…」


「え?じゃあ既にこの神殿に入った人がいるってわけ?もしかして、ギルド依頼されたあの女の人とか?」


「その人かどうかは分かりませんが…短時間でできるような仕組み形ではありませんね。何人かが寄せ合わせて仕組んだというのが僕的には辻褄があいます。」


「……この数日でどうにかしてルミナ達を助けようとしたのは結局の所無駄骨だったて事なんだね。」


「そうとも言い切れませんよ。僕達の他に神殿に潜り込んだ形跡がある。それはつまり…僕達以外にもこの神殿に潜り込んだ誰かがいる。目的は定かではありませんが、この神殿で何かしら企んでいるものがいたらそれらを止める必要があるでしょう。」


「そこまでする義理はないと思うんだけどね。」


「義理とかそういうのとか関係ありません。冒険者たるもの神秘な場所での悪徳行為は御法度なんです。」


「ふ〜ん。それじゃあこのトラップがその神殿を守るためのものだったら?」


「あははは、それだったらそれで1番問題ありませんよ。でもそうじゃなかったらという話しで僕は話しました。なので原因を探る必要があります。」


「道理だね。私もここまで来たからには引き下がるわけにはいかない。コルデリアを助ける事ができるんだから…正直こんなに早く三つ目のキーストーンの在処がわかるとは思いもしなかったけれど。」


「同感です。ルミナがキーストーン探しのアイテムを持っていた為指し示した場所がまさかあの行方不明になった受付嬢の方と同じ場所におられるとは…」


「でもおかしくないかな?何でその人はここに来ようとしてたんだろう。お兄ちゃんと約束をしてとある場所に同行するって言っていた矢先に不幸な事故と事件が起きた。あの人の家にあったあの石がこうも簡単にいる場所を特定できたのは幸いだったけれど…」


「いえきっと誰しもが簡単に突き止められたわけじゃないと思いますよ。あの石は単なる魔鉱石ではありますが、ちゃんとした裏付けの鑑定を行わなければこの場所にしか生息しない魔鉱石というのには気付けなかった。……しかも泡を出せる魔鉱石なんですからね。」


「泡を出せる魔鉱石はやっぱり相当珍しい物なんだね。私も本でしかみてはいなかったけれど、泡を発生する魔鉱石は早々みなかったかも。」


「ただ…少し問題があります。」


「問題?」


「……あの魔鉱石は深い場所にある最深部の場所までいかなければ手に入る事は不可避…そしてこの神殿での最深部では相当高ランクギルドか冒険者じゃないと潜入はできないはず…」


「じゃああの人もしかして相当強いとかなの?」


「可能性はありますね。それにもしかしたら誰かと一緒に潜ってる可能性もあります。まぁそれで地上に帰って来られないとなると…」


「アクシデントが起こった可能性があるわけか……」


「……」

「……」


「とまぁこういった考察をした所で意味がないので、ここからはどうやって潜って助けるかを再認識した方がいいでしょう。」


「錬金術も駄目。魔法も駄目。まずはそこからの話しじゃない?」


「はい。なので…」


ゴゴゴゴ!


「え?」

「え?」


神殿の周りに地響きが起こり何事かと周りを見渡しながら警戒をするロイゼとマーシャ。

しかしその警戒も直ぐに解き始め神殿の入り口が2つ開いたのを確認する。


「扉が開いた。しかも2つ……」


「2つですか。きかかいですね。」


扉が2つあるという事は出入り口が2つあるという意味……この神殿には2つも出入り口があるとなると少々嫌な予感しかしませんね。


「私が必要時って事かしらね。」


空中からふわふわと浮かんでゆっくりと下に降りてくるゆるかわぬいぐるみ。


「あ、精霊様。」


「久しぶりねマーシャ元気してた?」


「あ、うん。その以前は色々とありがとう。」


「何を御礼言ってるのかしら?私はあなたに助言をしただけ、それをまだ行動に移せてない時点でお礼を言われる筋合いはないわね。」


「だとしても!……コルデリアがまだ生きのべる術ができたとしても私としては命の恩人だと思ってる。」


「………そう。なら勝手に感謝しとけばいいわ。」


本当人間というのは愚かで可哀想な人物。

たったこれだけで感謝されても無駄だというのに…


「え〜と、そのお初目お目にかかります。」


「あら、あなたがルミナの仲間のもう1人なのかしら?」


「あ、はい!バッフ・ロイゼといいます。その、ルミナさんがいつもお世話になっております。」


「………」


「どうかされましたか?」


「いえ何も…」


あの子の仲間とは思えない礼儀正しい子が多いのはなぜかしら。

本当関係性に疑いしかないわねこの子達は…


「あ、あの!開けたもらってありがたい話ではあるんだけど、このまま先に進もうとしても結局の所駄目な気がする。」


「ええ、分かってるわよ。だからもう少し待ってなさい。あの坊やがもう時期お前達の前に現れるはずだから。」


「え?」


「もしかして!」


エスカの言葉に反応する2人はどうやら誰のことなのか察しコチラに近付いてくる足音の方へと振り向く。


「皆んな待たせたわね。」


「お待たせしてすみませんでした。」


「お兄ちゃん!」

「ラクト氏!」


「どうして、私が先に声をかけたのに第一声があなたの方に向くんですかね。」


「さ、さぁ…」


何故か分からない信頼の目が俺の方へと向けられている。

それでなのかアリシアは俺に対してより一層怪訝そうな目で見てくる。


「やれやれ、ようやくきたのね遅いじゃないのよ。」


「申し訳ありません。準備するのに色々とトラブルが生じまし…」


「トラブル?……あ。」


「はえ〜どうなってるんですかそのぬいぐるみさん。本物なのですか?それとも錬金術とかで浮かんでいるとかなのでしょうか?」


そりゃあまじまじと見られるよな。

何せ俺達は得体の知れない物体と話してるわけなんだし…そう疑いのある目をしても仕方がない。

……いや興味の眼差しという言い方の方が合ってるかこの場合。


「……ふむどうやら色々と改善する余地がありそうね。」


「え?今何かいいましたか?」


「いいえ何でも……初めまして私は精霊よ。気軽にエスカと呼んでくれもいいし…精霊様でも構わないわ。」


「え、ええ…せ、精霊ですか?あ、あの精霊なのですか?」


顔を引き攣りながらエスカの方へ指をさすトリュフ。

そしてぎこちない首の回し方をして俺の方へと顔を合わせてくる。


「はぁ〜ここにいる人達はそのぬいぐるみが精霊という認識を持っています。お心はわかりますが、ひとまずそのぬいぐるみは正真正銘の精霊です。今はそれで納得していただいてください。」


「ちょっと。いくら何でも乱雑すぎやしないかしら。もっと私の事を崇めたてるような物言いをぐえ !」


「ほ、本物なのですね!本当の本物の本物なのですか!」


「ちょ!こら!は、離しなさい!私がぬいぐるみだということを忘れちゃいないでしょうね!」


痛みなんかない癖にそんな装う必要あるのかよ。

精霊だからという威厳だけという態度しかねぇじゃねぇかアイツ。


「……ひとまずあっちの方は無視をしましょう。」


遠くから無視をするな!という声が聞こえるが敢えてスルーをする。


「現状の確認をしたいのですが、今はどう言った状況になっているのですか?」


「ラクト氏僕から説明をさせていただきます。」


ここまでの経緯をロイゼが説明をしてくれて色々な考察やこの神殿の扉が2つ開いた事を教えてくれる。


ロイゼと同様俺と同じ考えみたいだな。

誰かがここにブービートラップを仕掛けた。

しかもそれが別の誰かか…もしくはラウラともう1人誰かいる。

可能性的にはない話しじゃないが…ラウラはきっと1人でここにきたのだろう。

だけどその理由今の段階では分からない。

やっぱり神殿の中にはいる必要があるわけなのだが…


「……二手に分かれましょう。」


「はい!?」


1番最初に驚いたのはアリシア。

何故彼女がそこまでして驚くのが分からないが、とりあえずこのまま話を続けるとしよう。


「ラクト氏。先程扉が2つある事でどちらに進むかという意見が出るのが普通では?それを分かれる必要でのメリットは何処にあるのでしょうか?」


「ちょっとロイゼ。お兄ちゃんの意見を最後まで聞かなきゃ。」


「おっと!確かに意見を聞く前に質問をするのは愚の骨頂でしたね。すみませんラクト氏どうぞ続きを…」


聞き分けがいいというのも少し違和感があるな。

ルミナとかガイウスとか…ルミナを好きすぎる奴がいて話にならなかったし何かやっと話が通じる相手が現れたと心から喜ぶべきなのだろうか……しかしコイツもまた俺を仲間の1人として誘い出そうとしている。

強制ではないが意志が主にルミナよりなんだよな。


「俺がどうして、二手に分かれようと提案したわけなんだが……この神殿には奥へ進む為のスイッチがあるんだ。だから片方だけが奥へすすんでも意味がない。だから二手に分かれて行動しようと提案をした。」

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