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新たな神殿へアリシアとトリュフ参加

色々とトリュフには話すことがあるのだが…時間が時間的に厳しい為急いでアリシアのいる門の場所まで移動する。


「……なんで、受付の人がここにいるんですか?」


うん御もっともな質問だな。

俺もそう思う。


「はい!ここからは私も同行させていただきます。先輩を助けると言うのもありますが、残業が嫌でその場所におられるのでしたらマスターが一言言ってやるんです。」


「そうですね。……うん?いや僕が言うんですか!?」


変ななすり付けがあってついて驚いてしまい何で俺になすり付けてきたのか訳がわからない。


「はい!何故かは分かりませんが、女の勘という奴な気がして、マスターが言った方がいいかなと思いました。」


「いや言いませんから。」


「何でですか!」


「言いたい事があるなら直接自分の口で言った方がいいですよ。わけのわからない事で言われてもメーリヒさんは疑問しか思いませんから。」


「は!?た、確かに…し、しかし…私が言った事を先輩はそのまま鵜呑みにしてくれるのでしょうか……うぬぬ難問ですね。」


「ちょっとクリューダルさん。」


アリシアなら手招きされ思いっきり腕を引っ張られ密着状態になりながらトリュフに聞こえないようにコソコソと話す。


「どうでもいいんですけど、あなたの侍女かもしれない人をコッチに連れてくるのやめてもらえませんか?」


「いやどう見ても侍女って感じじゃないでしょう。それとあの子はただの受付嬢の子ですよ。それはクローデルさんも重々承知じゃないですか。」


「だから問題があるんです。ルミナがあなたにご執心なのは嫌でも分かってますよね?」


「………まぁ分からなくてはないですが。」


あそこまで固執に付き纏われると正直コッチとしてさ色々と迷惑なんて事を言ったらアリシアは怒るんだろうな。


「他の女性を連れていったら私に長々と言われるのを分かってやってるんですか?ただの嫌がらせならあなたをあの神殿の奥底に蹴落としてますよ。」


まぁなんて言う屈託のない笑顔なんだろう。

その真顔な笑顔全然嬉しくない。


「はぁ〜もし僕がプレデシアさんを助けたならその時ちゃんと弁明しますよ。あなたに不利益にならないというのを誓っていたします。」


「言ったわね。その言葉忘れないでくださいよ。」


「???あの〜いったい何の話をされているのですか?」


「いえ!コッチの話です。……え〜と確か受付の人で…」


「はい!トリュフといいます!以後お見知り置きを!」


「え、ええ。こちらこそよろしくお願いします。……その私が言うのもあれなんですが…あんまり一緒同行するのはやめた方がいいのではありませんか?私達冒険者という名前は持っていますが、ただの受付の人が一緒だと…」


「足手纏いというのですよね?それなら問題ありません!私はこう見えて、前はそれなりの冒険者だったので…」


「え!?」


やば、つい驚いてしまった。

前っていつの話なのだろうか。

正直トリュフが冒険者だったのは初めて聞く。

というよりも今回の同行なんて本来なら絶対にない。

何せトリュフはただのNPCキャラなんだから。


「え!?ってなんですか!えって!そんなに冒険者に見えませんか私って!」


「いやそういうわけじゃないんですが…ただまだ若いからそんな冒険者には見えないなって思って…」


「いやあなたの方がよっぽど若いと思いますよ。因みに年齢は幾つなんですか?」


「……17ですが。」


「17!?」

「17…」


なんだ。

年に関してそんな違和感でもある事をいったか俺。


「まだそんなに若いのにアトリエ事業を始めたのですか。……マスター!」


「あ、はい。」


「もっと人生は謳歌に生きなければならないのですよ!そんな狭い場所だけで人生を無駄にしてはいけません。」


ぶっ飛ばすぞこの受付嬢。

今完全に俺の人生を冒涜しやがった。

何でそんな事を言われなきゃならないんだ。


「……17、17……年齢の時期に多少のズレがあっても思考云々は同じアトリエ馬鹿なんですね。」


こっちはコッチで年齢で馬鹿にされた気がする。

どいつもコイツもなんなんだ。


「僕の事は別にいいでしょう!何でトリュフさんの話から僕に振ってくるのか意味が分かりませんよ。というよりも本当にいいんですねトリュフさん。今ならまだ戻れますが……あなたがそこまで自信があるなら止めはしません。御自身の事はちゃんと自分の身で守ってくださいよ。」


「ははは!寧ろマスターこそ自分の身を守れる程余裕があるのですか?う〜ん?」


くっこの満身創痍な反応…マジで鬱陶しい。


「大丈夫ですよ。僕にはちゃんとした相棒がいますし…それに色々と今回は身を守れる奴を持参してきています。皆さんにはそれほど迷惑はかけないかと思いますよ。」


「ふ〜ん。まぁそれなら別にいいんですが……ん?相棒?相棒とはいったい?」


「ああそうでしたそうでした。一応先に紹介しておきますね。ほら出てこないボルテ。」


ラクトは小瓶の中に入れていたスライム…ボルテを取り出し姿を現せる。


「きゅ!きゅきゅ!」


「えええ!いったいどうやってその瓶に入れていたのですか!いくらボルテリアライムでもその小ささで生きていくのは無理ですよ!」


「それが僕が作った錬金術では可能なんですよ。この小瓶ただ何処にでもある小瓶なんですが…ボルテが入るとこの小瓶の中の空間はボルテが伸び伸びといられる形になっているんです。勿論物を収縮させる事もできます。物をいっぱい詰めるにはそれこそボルテの力が必要になりますからね。」


「へ〜原理がよくわからないけれど、ともかく凄いという事だけはわかりました。それにボルテリアライムがこんなにも人に懐いているなんて予想外です。もしかしてこのボルテリアライム…本当は人間であって、ボルテリアライムに擬態しているんじゃないんですか?」


「きゅ!?」


「あははそれは絶対にありえませんよ。寧ろそんな事が起こっているならうちの妹が真っ先に僕に振ってきて持っていってくださいっていいますよ。」


「……まぁそうですよね。いくらなんでもそんな事はありえないと思いつつもそんな事があるかもしれないという予想をするのは……はい私の悪い癖でした。」


「キュー……キュキュ!?」


安堵するボルテにアリシアはその様子を見て不思議に思う。


この子人間の言葉が分かっている。

となればさっき言っていたスライムの擬態という線もあながち間違いではない?

それになんだかホッとしている様子が見られるのはどうしてなのかしら?

何だか妙ですね。


「きゅ!キュキュ!」


「うわ!どうしたんだボルテ。珍しく肩に乗っかってきて……ん?何か怖がってますか?」


「キュー!きゅ…キュキュ!」


何やらアリシアの方へ手を出すような真似をしてアリシアへ指しながら危険?みたいな反応を示す。

単なる苦手で嫌だというのにも捉えるが…コイツはモンスターな為そこまでの事を気にしない。


「とりあえずはコイツがいるので、このまま行きましょう。確か4時間ぐらいでつくのですよね?道中色々と話しながら第3の神殿で起こった事をお聞きしてもよろしいですかクローデルさん?」


「ええ、そうしましょう。残り時間的にまだ数日はありますが、それでも心配なものは心配ですからね。少し急ぎ目で歩きながら話します。」


……さて、俺の予測が正しければおそらく今回第一と第二の神殿よりカオスになる可能性が高い……それを避けるための万全の準備はしてきたつもりだが…また予想外な展開も起こっている。

俺ができうる限りの事をするしかないな。


………第3の神殿前到着寸前


「という話になります。」


「成る程。」


どうやら神殿の中に入る途中でルミナが先程言ったブービートラップにはまり穴に落ちていき。

それをアリシアはそのまま動かないで言った矢先にガイウスまでもが穴に落ちていったらしい。

第3の神殿周りには複数のトラップがあるわけなんだが…それをルミナとガイウスは文字通りブービーにハマってしまった。

そうしてどうにか2人を助けにいかれないかと3人は試行錯誤をした結果数日が経ち今に至る。


「プレデシアさんが、そのブービートラップにかかって、その後にガイウスさんが落ちていった。……まぁ考えたくはないですが、大体予想ができますね。」


「ええ、本当に…あの2人は人の話を聞かないんですから困ったものです。本来あの2人の手綱は私が引いてる形ではあるんですが、最近はその手綱が外れかけていて、呆れていますよ。誰かさんのせいでね。」


「………なんかすみません。」


「自覚があるのでしたら、早々にルミナとガイウスを説得してください。あの2人があなたに執着しきる前に旅を始めたいんですよ。そもそもキーストーン集めに関しても本来はまだ集めなくてもいい予定だったんですから。」


やっぱりそうだったのか。

キーストーンはただの道寄りで通っただけ…そこでイレギュラーである俺を見つけて仲間にするまではこの地区を離れる気はなくなった。

……少し悪い気がしてくるな。


「キーストーン集め?いったい何の話をしているのですか?」


「!?」


しまった。

キーストーン集めに関してはトリュフの前ではしてはならなかった。


ラクトはアリシアにそっと近づき耳元でキーストーン集めに関してはタブーだと言う。

それにアリシアは耳が弱かったのか強張った顔をしながらラクトにビンタをする。


パチン!


「へ、変態!この女垂らし!女の敵!」


「な、にゃぜだ!」


思いっきり平手を食らうラクト。

何で平手されたのかどうして猥褻行為みたいな罵倒されたのか本人は分からずビンタされた。


「り、理不尽だ。」

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