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ラウラとメルティの居場所がまさかの第三神殿にいるという件について

しかしまぁどうした事なのか…予想な展開となってきたわね。

カギとなるコイツらが危機に陥ってるわけでもなさそうだし…まだそこまでして大した状況にはなっていなさそうなのよね。

けれどまぁ何というか…この小僧どんだけの悪運持ちなのかしら。

私からしたらこんな奴絶対に関わりたくないけれどね。


「2人して何の話をしているのですか?人目につくのであまり変な事は話さないでくれますか?」


「あら御心配ありがとうね。でも安心しなさい。私を目に見えているのはごく僅かな人間だけ…あなた達を含めてそうそういないわよ。」


確かにコイツが浮遊している状態で誰にも目に留めていないのには驚くな。

精霊だから認識されないとはいえ…ルミナ達だけに認識する阻害装置か何か使っているのかだろうか?


「それでもです。クリューダルさんが1人ボソボソと話していたらおかしいでしょう。……あ、あれ?そう言えば私精霊様とお話しするのコレが初めてな気がします。」


「ふふ、そうね。何せルミナ以外には基本的に阻害させているようにしているんですもの…こう言ってしまえば大方頷けられるんじゃなくて?」


「……さすがは精霊様ですね。」


「ふふ、ありがとう。」


「褒めてあげるのはいい事かもしれませんが、それだと矛盾してはいませんか?」


「あら何がよ?」


「マーシャさんガイウスさんそれにエルゼさんにはあなたの姿が見えていました。いくら阻害させる力があったとしてもそれを上手く扱えなかったのか…呼び出して早々にエスカさんを認識したというのはあまりにもおかしな話しじゃありませんか?」


「おかしな話し?……ふふ。」


「な、何がおかしいんですか。」


「いいえ。そう言った懸念があるのは大事なことよ坊や。…まぁ今そんな事を話してる場合じゃないはずよ。その話は後でしてあげる。」


それもそうだな。

今話すべき内容ではなかった。

こんな話でルミナ達に危機が陥ったらやばいな。


「それで私の事を敬ってるお前確か名前は…」


「アリシア・クローデルと言います。」


「そう。ならアリシア。あなたもしかしてだけれど…第3のキーストーンのある神殿の方に行ったのじゃないの?」


「!?さ、さすがですね。よ、よく分かりましたね。」


マジかよ。

何でそんな事が分かったんだ。

この話の流れで第3のキーストーンの在処が分かるなんて…


「たまたまだとは思うけれど…あの子に渡した位置が分かるアイテムがその神殿の場所で途絶えているのよ。という聞こえはいいかもしれないけれど、私が持たせたアイテムは神殿で一時的に探知しなくなくる機能がついてるわ。」


「ああ、だから行方がピンポイントに分かったのですね。…けどさっき用事があって居所が掴めなかったって…」


「ええ、自分の足で移動している部分では私にも皆目検討がつかない。でもそれとは違ったパターン…つまり探知しない場所となると…まだ第三神殿での詳細が曖昧な形で私には捉えられない事となっているのよ。」


「それってまだ精霊様では範疇に追えない領域という事ですか?」


「そこまでとは言わないけれど…何ものかがそのエリア付近でジャミングしている可能性があるって事ね。」


「いったい誰がそんな事を…」


「………」


エスカの探知する力を妨害する何か……いやそんなはずはないと思うんだが……こんなに早く現れるのだろうか……嫌な予感しかしないな。

それに3人が無事で2人が罠にかかった。

正直心配だらけだ。


「!待て待て…自分はさっきから何を当事者みたいに言ってるんだ。コレはコッチの問題じゃなく向こう側の問題だ。」


「何をそんなに頭を横にふるふると振っているのですか?馬鹿なのですか?」


「……ちょ〜と、言い草に棘がある気がするんですが……ひとまずプレデシアさん達が第3の神殿辺りにいるというのが分かりました。そしてもう一つ分かった事があります。その神殿にメーリヒさんもいると言う事……」


そうルミナ達の心配はありもするが…そんなやわな奴等じゃない。

心配なのは寧ろラウラの方だ。

俺が考えている事が確かならあの神殿は色々な意味でやばいことになっているぞ。


「そうですね。それも唯一どうすればいいのかと言う話しです。ルミナ達がラウラさんを見つけて神殿から出られればそれでいいのですが…」


「それにもう一つあるわね。あの中では恐らく魔霧物(ポイズンダスト)が散乱しているはずよ。だからそう長くいられる保証はないわよ。」


「!それでしたらやはり早く救出に行かないと!」


「待ちなさい。因みに2人が落ちていたのは経ってどれぐらいなの?」


「ここまできたのに役4時間辺りですね。」


「4時間辺り?それだとおかしくありませんか?プレデシアさん達がいなくなってから数日経つんですよ。その間にここへ戻るという選択肢はなかったという事なんですか?」


「3日もあればどうにかして、助けられると思ったのですよ。しかし私の技量では……」


「???……だとしてもエスカさんがいたら話が早かった気が…」


「私達の中で精霊様を呼べる術なんてあると思うのですか?」


そうだった。

コイツ根っからの悪だったな。

エスカは呼ばれる相手には限定となっている。

それにアリシア達はエスカの名前すら知らない……いやでもマーシャなら呼べたりできたんじゃないのか?

アリシアと同じく精霊信仰に熱い奴だった気がするんだが……いやコレ以上疑心暗鬼は予想。

先が進まなくなる。


「………ここまでくるのに4時間。あの子達が神殿に落ちてから数日……まぁまだ保っていられるわね。主に後4日は無事でいられると思うわよ。」


「本当ですか!」


「ええ…何せあそこの仕組みに関しては私が拓一詳しい物…嘘はつかないわ。」


それならルミナが行くかもしれない第三の神殿にもっと注意深く目を配れよ。

口先だけは本当偉そうでムカつく。


「それなら仕組みが分かっていると言う事はその神殿もすぐさまに開けられるんですね?」


「ええ。だからひと足先にその神殿へと向かわせてもらうわ。ちょっと試したい事もあるしね。」


デューーーン!


「って!待って!待って!」


普通に空間の中へ消えていき先に第3の神殿の方へと向かうエスカ。

勝手すぎるにも程があるだろう。


「…………」


「はぁ〜仕方がないですね。ほら早く行きますよ。ルミナのお気に入りさん。」


くっ!言い方が一々かんにさわるやつだな。

コイツにだけは俺の素性だけはバレないようにしなくては……バレたらバレたで喧嘩しあう未来しか見えない。


「あ!待ってください!必要な物を取りに行きたいので先にアトリエに戻ってからでもいいですか?」


「………それもそうですね。私も色々と用意がありますので……ひとまず東の門の入り口の所で待ち合わせしましょう。大体1時間半辺りでどうですか?」


「はい。問題ありません。それぐらいで大丈夫です。」


「では後ほど……あっ因みに逃げようだなんて思わないでくださいね。逃げればあなたのことルミナにセクハラされたと妄言をいいますから。」


「は、はは……大丈夫ですよ。ちゃんと行きますから。」


そうして妙な捨て台詞を吐かれたがひとまず気にせずにアトリエへ戻る。


………ラクトのアトリエ


「ええええ!ま、また!店を放置して神殿へ赴くのですか!しかも可愛い妹をほったらかして!」


「可愛いのは余計だろう。それにお前に店を任してというのは確かに毎回悪いと思ってる。」


「なら行くのを取りやめてください!」


「……アイツらの命がかかっていてもか?」


「うぐ!そ、それはさすがに卑怯なんじゃないんですか……お兄ちゃんたまに意地悪な事をいいますよね。」


「意地悪も何も事実な事を言ったまでた。」


まぁ本当に最近店番を任してる傾向があるからセピリアには今度何処か一緒に遊びに行かせてやるとするか…


「キュキュキュキュ……キュキュ?」


「お!丁度いいや。今回はお前にも同行してもらうからな。」


「キュー!キュキュ!」


「あ、ボルちゃんを連れていくんですね。」


「ああ今回はコイツの力が必要になりそうになるからな。」


主にスライムは排泄物を除去する為の生き物なんだが……今回に限ってはもしかしたら役にたてるかもしれない。


「………よし!ひとまず準備はOK。それじゃあセピリア悪いが…」


「はぁ〜分かりましたよ。健気な妹はほっていかれた兄を待つとしますよ。」


「言い方…まぁその帰ってきたら今度お詫びに何処か連れてってやるよ。」


「!?それってデートですか!」


兄妹でデートってなんだよ。

普通にお出かけでいいじゃないか。


「普通にお出掛けと言え…」


ガシャン!


「お出掛けと聞いて颯爽と私も参りに来ましたよ!」


ここでトリュフが俺のアトリエに訪れる。


「え、え〜とその…今大変忙しいんですが…」


「いやそれはこっちもですよ!というよりも私待っててと言ってたじゃないですか!何で帰って来ちゃってるんですかここへ!私二度手間になってしまいましたよ!


「あ…」


「今完全に忘れていましたよね。忘れるほどの用事となると…もしかして先輩の居所が分かったのですか?」


「………」


どうするべきか…ここで本当の事を言っていいかもしれないが、この人を巻き込んでしまっていいものかどうか…それにここから先は精霊のエスカもいる。不用意に話しでもしたら厄介な事になる気がしない。


「………その一応分かったと言えば分かったのですが……あまりトリュフさんが踏み込むべきではないのかと…」


「行きます!先輩を助ける為ならどんなとこでも行きますよ!」


うーん…説得しようと仕掛けた瞬間。

問答無用で助けに行くと宣言してきやがった。

何でだれもコッチの話を聞こうとしないんだ。


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