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ラウラ達の提案に義心に思うラクト。そして要らぬ言葉を言うルミナに鉄槌の怒り

ギルドの受付嬢3人

ラウラ・メーリヒ…ルミナの仲間になる1人の物理撃攻撃有能なアタッカー?

トリュフ・クレッティー…ラウラの後輩受付嬢にして鑑定が得意。

クテュラ・リンゲル…2人の先輩でありその他諸々に関して気にかけながらよりよい幅のいいお姉さん。

はぁ〜色々とすっ飛ばしてる部分がある気はするが…この3人が自分のギルドの為に残業しない為の特攻チームか何かってことなのか……しかしこの3人でどうにかして残業しない為に働くとなると…俺がする事ってやっぱりなんなんだろうか。

磁電鉄鉱石を増やすなんて芸当俺にはできないし…


「よ、よろしくお願いします。リンゲルさん。」


「あ、私の事はクテュラお姉さんって呼んでくれていいからね。」


「は、はぁ……」


どうにもとっつきにくい人だよな。

ゲームの中では確かに先輩後輩で出てきてはいたが、あんまし交友関係はないわけだし…それこそルミナの立ち位置で交友関係が増えるんだが……なんかもうマーシャ然りラウラ然り…俺が主軸になってる気がする。


「さて本題の話しといきますね。……クリューダルさん。次のクエストで私達と一緒に同伴をしていただきたいのです。」


「はい?」


what?今何て言ったんだ?


「私達と同伴をしてほしいんです。何故自分がと思うのですが…見た限りそれ相応な錬金術の扱いに長けていると思われたので…」


「話の筋が見えてきませんね。ただ錬金術に長けているという話でしたらそこで盗み聞きをしている2人に頼んでみてはどうですか?」


ビク!

ビク!


いつの間にか物隠れしていたルミナとマーシャが聞き耳を立てながらコチラの話を聞いていたらしい。

それに2人はビクつきながら姿を現す。


「えへへバレちゃったわね。」


「ご、ごめんお兄ちゃん。つい気掛かりというか・気になっちゃって…」


お兄ちゃんがいなくなったらこんなにも不安になるなんて…私どれだけお兄ちゃんに独占欲があるんだろう。

寧ろ…あの夢が今私の中でモヤモヤとしている。


「どうかしましたかマーシャさん。顔色が浮かないみたいですけど…何か考え事ですか?」


「う、ううん!何でもない!そ、それよりも、どうしてお兄ちゃんの力が必要なの?それだったらこの贅肉お化けのルミナがいけばいいと思う。」


「ぜ、贅肉お化けって……マーシャ〜もうちょっとオブラートに包もうね。人が気にしてる事をずパッと言うのはあまりにも人の心がないよ〜」


「コチラとしてもマーシャさんの言ってる事に関しては道理ですね。あなた方の目的に僕が同行したところで何もならない気がするんですが…」


「ああそれは心配ありません。別に戦闘面で何かしらやっていただくとかそういった面はありませんので…寧ろ私は非戦闘民なので、2人が私の代わりに戦闘を任すというより護衛していただく形になります。」


「え?」


あ、あれ?ラウラって確か表沙汰にはなってないが、物凄強いんじゃなかったけか?

身バレをしてない形であるなら話は別だけど…確かこの2人には自分の事を言っていた気がする。

ああいやそうか…ルミナとマーシャがいるし俺もその事に関しては知らないわけだから自分の素性を隠しているのは当たり前か…


「え?ってもしかして私の事何かしら戦力になるから誘ったんじゃないかって思ったりしましたか?残念ですが私にそういった野蛮行為はできません。何せ可愛い受付嬢なので!てへ!」


…………


この周りの空気そして沈黙。

どうしてくれんだよいったい。


「ん〜?クリューダルさん達の戸惑いは何となく分かるんですけど〜どうして、トリュフとクテュラは黙ったままなのかな〜」


「え、えーと、そ、その、ほ、ほら!先輩って先輩じゃないですか!だから、どう返したらいいのか分からなくて!」


フォローになってないし誤魔化せてもいない。

この子こんなアホな子だったけか。


「ふ〜ん。まぁ後でトリュフには個人的な話をするとして…」


「ふぇぇ!個人的な話をされるんですか!ちゃんとフォローしたのに!」


「何処がですか何処が…それでクテュラは何で黙ってるんですか?」


「う〜ん?私の口から言ってもいいのかしら?」


「………いえやめておきます。」


関係性がそこまで分からないから何とも言えないが上位関係的にはクテュラの方がやっぱり先輩だからなのか…言い返しができなかったんだろうか。

まぁその辺俺が気にしても仕方がない。


「………」


「あ、ごめんなさい。今のは私達なりのジョークみたいなものだったのだけれど、変に気遣わせてしまいましたね。」


「い、いえ。ちょっとした気前の良さというか、周りを気遣っての自虐と言いますか…周りを妙な空気にしたくないという想いやりみたいなのを僕は感じとれたのでそうは思ってはいませんよ。」


「………」


なんだ?

ラウラがキョトンとした顔をしてコチラをみてくる。

何かまずい事でも言ったか?


「……そんな感想が出てくるとは少し予想外でした。……成る程ただの秀でた錬金術者での冴えない男じゃなさそうですね。」


おい待て今冴えない男とかいった。

初対面ではないがまだ2回目でしか会ってない奴に普通そんな事言うか。

いや言わないだろう。

コイツの神経どうなってんだ。


「こら!あなた。ラクト君は冴えないんじゃなくてただ鈍感な男なのよ!そこの所訂正しなさい!」


お前はちょっと人の心というのを知ろうか……ど直球に言えば済まされると思うなよ。


「こほん!僕に関しての話はひとまずどうでもいいです!それよりもそちらの御二方を紹介したというのはコレからの事を踏まえての紹介で良かったのと僕をあなた方の目的とする為の同行人で間違いはないですね。」


「ええ纏めてくれてありがとうございます。また追ってお知らせ致しますので具体的な話はその時にします。あの場で話した話に関しては色々とあなたには申し訳ないという部分があるので、もう少しコチラで改善を施してきます。」


「そうすると助かりますね。あなた方の残業時間がより少なくなるかほとんどないと言うのを祈ってますよ。」


「ふふ、ありがとうございます。それではまた後ほど…」


「それじゃあまた今度会いましょうマスター!その時はもっといい物を紹介してくれたら嬉しいです!」


「ラクト君にはまだもう少しお話ししたいところですが…ひとまず今後の楽しみという事で…」


そう言って3人は俺のアトリエから去っていき。

ようやく静かな時間とまではいかないが…一時の安寧がくる。


「………ふぅ〜とりあえず帰ってくれてよかった〜」


「本当に良かったね。でもあの人達と何の話をしてたの?お兄ちゃんの力がないとダメな話って何?」


「ああその事なんだが……」


ひとまずアイツらのギルド枠で内密してほしい部分を伏せながら俺はマーシャにラウラが話していた事を話す。


「……残業時間をなくす為にお兄ちゃんの力が必要。そして磁電鉄鉱石の数を増やすという話し……でもそれって意味があるの?今の話を聞いてたら彼女達に利点なんてないと思うんだけど…」


「まぁそうだな。ぶっちゃけった話しこの話に関しては俺は建前だと思っている。そもそも具体的な事を述べてはいたけれど、大まかな内容はぼかしていた気がする。火の魔鉱石が導入できないから代わりとする物が必要とする。それが磁電鉄鉱石の代わりとするのは些か違うだろう。」


「じゃああの人達は嘘をついてお兄ちゃんを騙していたというの?」


「いいや嘘はついていないだろう。ここ最近ギルドの方で磁電鉄鉱石による鑑定が多くなったと聞いた。俺の時はスカだったけれど…それが違う地区では高く売れるというのが分かった。問題点としてはそこにある…誰かがそこのギルドで鑑定によって価値がある磁電鉄鉱石が判明されたのなら…」


「!?ここの地区のある物資がほとんど持っていかれるかもしくは戦争が起こる可能性がある。」


「そういう事だ。だからあのラウラという人は俺が作った磁電鉄鉱石の何かで販売されているのかどうかを確認した。まぁどれも販売はしてないからそれは幸いだったけどな。」


一歩間違えれば俺は許可を得ずに販売してでの犯罪者になっていたという事か……でも輸入されている場所がモッグマックの拠点…根城にあったんだからそれは単なるドロップアイテムとして判定されないか?…何か妙な行き違いがあるな。


「……国家戦争とまではいかないレベルだとは思うけど、そんなに磁電鉄鉱石というのは価値が高いものなの?」


「さっきもいったが、この地区ではそこまでの値にはならない。違う地区でしか高値で買い取ってくれないんだ。」


まぁあの場所だと恐らく磁電鉄鉱石の研究者がいたからあればあるほど研究段階が進むって話じゃなかったけかな。


「……だったら直接その地区に行って確かめるというのも手なんじゃないかな?」


「馬鹿を言うな。今の状況で俺らが行ったとしても何にもならん。それに向こうには……」


「ん?向こうには何?」


「……いや何でもない。」


あぶねぇ〜危うく向こう地区のお姫様の名前を言いそうになった。

あの場所でのお姫様はやたらとルミナにご執心且つガイウスを見て一目惚れになってたからな。

かと言って書状渡しというこの地区の許可がない限りそういった行為は禁止されてたはずだ。

というかそういう云々カンヌンなしでこの地区エリアに来たというのに…ルミナ達に絡んでしまってから最早めちゃくちゃだな。


「???というよりもさっきから気になっていたことがもう一つあるんだけど。」


「あ?なんだ?」


「そこでずっと涙目になりなから大人しくしているルミナはいったいどうしたの?」


「ぐすん。ぐすん。うっうう…」


「ああ、ちょっと2人だけの話しをしていてな。色々とおいたがすぎたから少しだけ叱ったんだ。」


笑顔になって言う台詞じゃないよお兄ちゃん。

ルミナが泣くほどどれだけの怒りをぶちまけたんただろう。

私も色々と言葉には気をつけよ。



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