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クリスタルモンスター シルバーバンバー

アトリエゲーム知識

クリスタルモンスター

シルバーバンバー

ラクトの前のゲームの知識ではラスボス級並に強いと称されているモンスターだが…何故か時代のズレによってか洞窟に出現し現れる。

ギギギギギ!!!


機械音みたいな叫び声を上げる。


「クリスタルのモンスターとなるとコイツはもしかして、シルバーバンバーか。」


いやでも待てよ。

シルバーバンバーはまだまだ出現しないモンスターなはず。

しかもボス戦とかでもかなりの強めのモンスターだ。

そいつがこんな場所で現れるとなると、まさか初期のシルバーバンバーなのか?


「な、なな、ななな!?」


そりゃあそうだよな。

こんなきみのわるいモンスターなんか現れたらそう驚く…


「凄い発見だよラク君!コレはもしかするともしかしてだよ。クリスタルの洞窟でクリスタルのモンスターなんて、今までにない大発見だよ!」


「言ってる場合ですか!」


何ともまぁ初めて買ってもらったおもちゃみたいな反応をする子どもみたいにはしゃいでいるモルティー。絶対に今喜ぶ要素ではない。


「ギギギギギ!」


ズン!

ズン!


な、なんだ?

ターゲットは俺達じゃないのか?

対象とする視線から晒れているような……


「!?まさか!」


奴の狙いはこっちじゃなくてボルテリアライムか!


「ギギギギギ!」


ズンズンズンズン!


やっぱりそうだ。

そのまま突進して向かっていっている。

何故だ。何でボルテリアライムなんだ。

だけど今そんな事を考えている余裕はない。

早いとこ助けてやらないと…


「それ。」


ビビー!

パシャン!

ズドン!


「ギギギギギ!ギ、ギギ!」


突進していったクリスタルモンスターシルバーバンバー。

しかしそれをモルティーは雷の錬金魔法を使って、上手く足止めをする。


「そ〜れ!」


ヒュン!

プカプカ


更にモルティーは泡の錬金魔法なのだろうか…杖を使ってボルテリアライムへさし泡で上手く宙へ浮かばせながら自分の所へと移動させる。


「狙いはこの子か〜…うーん正直な所検証という意味で調べたいんだけど…」


「ギギギギギ!」


ドドドド!

ズドン!ズドン!ズドン!


シルバーバンバーは自分の甲羅に生えていたクリスタルをまるで飛び道具の用にしてモルティーの方へと飛ばしミサイルかのようにして発射する。


「うわ〜それも興味深いよ。甲羅から発射されるクリスタル。まさにどういう仕組みなのか中をこじ開けたいぐらい興味があるわ。」


「だから言ってる場合ですか!早くボルテリアライムを連れて逃げてください。」


しかしそんな俺の言葉等無視するかの様にモルティーはそこから一歩も動かず向かってきたクリスタルのミサイルを間近に受ける。


「………ああ、まじかよ。」


モロに喰らってしまった。

何であそこで避けないんだ。

錬金に対する探究心が高すぎたためだからか…ってそんな事を考えてる場合でもない。


しかしそんな心配等無用と言わんばかりにラクトの不安が晴れクリスタルで放たれたモルティーの場所から煙をはらう姿が目に映る。


「もう〜もうちょっと的確に放たないと意味ないじゃない。まぁモンスターに言っても仕方ないかもしれないけどね。」


「モルティー先生。良かった無事で…」


けど窮地なのには変わらない。

相変わらず洞窟では揺れが止まらない。

このままだと俺達は下敷きになりかねないぞ。


「こうなったら、俺が囮でモルティーとボルテリアライムを脱出させ…」


そう思い行動へ至ろうとするのだが…モルティーは杖を回転させながら自分中心で孤を描く。


「もうちょっと研究したいから大人しくしててよね!」


バチバチ!

ギュルルルン!

バヒューーーン!

ズドーーーン!


孤を描いた後の直線での超強力な雷撃砲。

それをあんな一瞬で解き放つなんて…正直あの間合いでの隙が問題点でもあるけれど、コレは俺が思っているよりもモルティーはモブなんかでいていい存在ではないというのが改めて実感させられた。

さすがは錬金の師匠だな。


見事に命中したクリスタルモンスター。

シルバーバンバーは全身に放電が拡がり身動きがとれずにおり行動不能となって、その場でへばりついて倒れる。


「モンスターを倒したのにまだ地震が続いている。これはまずい気がする。モルティー先生早くここから脱出を…」


「………」


「モルティー先生何をしているんですか。早くここから脱出をしないと。」


「ラク君。どうやらそれは不可能になったみたいだ。私達閉じ込められちゃったみたいだね。」


「へ?」


閉じ込められた。

つまり道が塞がれたという事なのか?


「でもそれならモルティー先生の錬金魔法で。」


「うんそれもそう思った。でもそれをすればここ一帯が錬金でのエネルギーによって、暴発が起こり私達を含めて木っ端微塵になってしまうね。それでも試してもいいんだけど、どうする?」


「そんな事を言われてはいそれにしましょうという選択肢をする人が何処にいるんですか。」


普通に聞いて、普通にこうしたらいいと言わんばかりの反応に俺は切羽詰まった感じでツッコミふざけるなとそういう。


「………」


いや待てまだ慌てるな。

きっと何か打開策があるはずだ。

さっきの抜け道…はもうダメになっているな。

完全にさっきのクリスタルで道が塞がれている。

こうなってしまってはクリスタルをどうにかしないといけない……いけない。


「そうだ!その手があるじゃないか。」


「どうかしたの?何か思いついた事でもあるの?」


「モルティー先生。ここら辺のクリスタルは今錬金魔法を発動させたら暴発するのは確定ですか?」


「え?うんまぁそうだね。元凶かどうかは分からないけれど、あのクリスタルモンスターが今まで暴走する力を抑制していたのなら今の段階ではクリスタルは爆発を起こす可能性はあるわ。けど、それがどうかしたの?」


「こうするんですよ。」


俺は手に溜めた錬金魔法のエネルギーを僅かに絞りだし先程の抜け道があった場所に塞がれたクリスタルに向けて解き放つ。


ピュン!

ピカン!

ギュイーーーン!

ドッカン!


そして爆発して抜け道となっていた場所は大穴が空き倒れる道ができる。


「よし。コレなら脱出できますよ。ほら行きますよモルティー先生。ここからは僕が案内するんでついてきてください。」


「う、うん。分かった。」


そう言われながらモルティーはラクトの後に続きこのクリスタル洞窟から脱出を開始する。


ラク君意外に冷静な判断ができるんだね。

普通あの状況だと困惑して慌てふためくというのが、大体の人間の心理状態なのに君はどうしてそこまでの事ができるんだ。

とてもじゃないが、8歳の子どもがやる思考転換ではない。

君の精神年齢は大人並だ。

いや大人でもああいった状況だと不安を抱くね。

じゃあもしかするとそういう精神性をもたない心構えがあるという事なのか?

どちらにせよ今回この試験どうやら私の方が思い知らされた感じだね。


ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

ズンズンズン!!


クリスタル洞窟は瞬く間に岩が崩れ落ち道行が塞がれもう後戻りができなくなるほどの惨状となってしまい。

この洞窟は暫くの間探検はできないと後に掲示板で危険区域と知れ渡る事になる。

恐らくコレでゲーム通りでの実現であの場所が難関なクリスタル洞窟のダンジョンという事になるはずだ。


「………チッまたもや失敗か。まぁいいさ。次は絶対に殺してやるよ。モルティー。」


洞窟の方から影となって消えていく謎の人物。

モルティーを殺そうとしているその人物はいったい…


「はぁはぁはぁはぁ……何とか抜けれましたね。いや本当に悲惨な目に合いました。もう2度とあんな場所には連れていかないでほしいですね。」


「まぁまぁ何とかやれたんだからいいって事で終わりしようよ。にしても試験が有耶無耶になってしまったのは誤算だったかな。コレじゃラク君の試験をどうするか練り直さないといけなくなっちゃうわけだけど、さてどうしたものか…」


「ああそれなら大丈夫ですよ。」


そう言って、ラクトは腰につけていたポーチの中を探りある物をだす。


「コレで合格でいいんじゃないんでしょうか?」


「う、嘘。もしかしてあの土壇場でクリスタルを回収したの!どうやって!」


「ああ実はその前に鑑定する際にクリスタルをハンマーで叩いて砕いたんですよ。それで欠け落ちたクリスタルをポーチにしまったんです。小さいのがアレかもしれないですけど、ひとまず目標は達成したという事でいいんですかね?まぁ試験に関しての内容を聞いてないからアレなんですけど、ここに来てでの今の話し方だとコレでいいのかなってそう思ったんですけど、違うかったんでしょうか?」


「いいやそれでOKだよ。君は色んな意味で抜けどころがないから末恐ろしいよ本当に…」


「キュキュ。」


何故ボルテリアライムも頷きモルティーのいう事に賛同する。

何でたった3日で俺の事が分かるみたいな感じになっているんだ。


「そうか、そうだとすれば村へ戻ろうか。君の勇姿を皆んなに話さないといけないしね。」


「やめてくださいよ。単に身の上話にしかならないですし家族贔屓みたいにやたらとベタ褒めでもされたりしたら恥ずかしいじゃないですか。」


「おやおやそんな風に恥ずかしがるなんて…やっぱり君もそれなりにウブだったんだね。」


誰しも家族に自分の行いの事を話されるのは嫌だろう。その辺に関してこの人は理解できないのか…


「でも僕は単に抜け道としての活路を開いただけです。あのクリスタルモンスターを倒したのはモルティー先生ですよ。寧ろ貢献するのならモルティー先生では?」


「うふふ、そんな風に思ってくれるなんて、君は意外と繊細なんだな。」


微笑みながら単調に笑うモルティー。

何やら含みのある言い方でそうでもないと言わんばかりの反応をされる。

なんだ。単純に照れ隠しをしているだけなのか?

でもモルティーにそんな羞恥心みたいなのとかある様にはみえないんだが…


「どういう意味ですか?」


「あのクリスタルモンスターでの出現。単純に考えれば偶然であるのは間違いはないと思うよ。でもね悪いんだけど今回私はそんな形で君に試験(・・)を受けてもらうつもりじゃなかったんだ。もっと違う形であのクリスタルモンスターと戦ってほしかったんだけどね。」


「なんですって?」

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