中学生② 恋愛って何だろう
3年生になった。始業式の日にクラスメートの発表があり、指定の教室で待っていた。
「何これー!嫌われ者の集まりじゃん!!」
クラス中に声を響き渡らせ、女子2人組が入ってきた。伊藤千紗と柳田真菜だ。こういうDQNっぽいのは苦手だった。なるべく関わらないようにしようと思ってた。確かに大人しめの生徒が多いクラスではあった。
関わらないようにしていたのに、伊藤と隣の席になってしまった。案の定弄ってきた。やられっぱなしの性格ではないので、言い返したりした。それが面白かったのか、なぜか仲良くなった。柳田も一緒に。
そこの繋がりで、リーダー格のやんちゃな佐原祐也(同じ小学校で知り合い)、お調子者の西岡圭太、栗原正樹と仲良くなった。みんな少しマイルドなヤンキーみたいな感じだった。校外での付き合いはそれほどなかったが、学校ではいつも6人で集まって喋っていた。
同時期に、メールや当時のSNSでの頻繁なやり取りにより、2年生のときに同じクラスだった小島美春とかなり仲良くなった。こいつは3年生のときは隣のクラスだった。
「付き合ってって言ったらだめかな?」
その言葉にOKの返事をした。女の子も好きになれることを認識した。美春はそれをSNSで公表し、瞬く間に話は広まった。
次の日に学校に行くと、案の定茶化しに茶化されまくった。少し恥ずかしかったが、初めての彼女ができて楽しかったし幸せだった。
美春は伊藤と柳田をあまり好かなかったらしく、ぼくが仲良くしているのを見て泣いていた。隣のクラスの女子総出で咎められ、どうして良いか分からず、とりあえず謝って宥めた。「2人と話さないで。」と言われたのを、愚直に伊藤と柳田に伝えてしまい更に関係を悪化させた。暫くするとどうでも良くなったらしく、話していても何も言わなくなった。