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転生論④ 行きたい場所 ※

幼少期から時々見る夢があった。3歳くらいで、ぼくに似た見た目。少し違うところもあるが、朧気(おぼろげ)でよく分からない。


農村部のようなところで両親と3人暮らしだ。狼のような、ハスキーのような見た目の、大きめの動物を飼っている。ぼくの倍以上の大きさだ。もう犬に似てるから犬で良いや。


この犬は、ぼくが来てほしいと思うと瞬時に隣に来る。原理は分からない。大柄な男の子と喧嘩したりして助けを求めると、瞬時に割って入る。相手に何かする訳でもなく、ぼくを守るだけだ。当然他の子は逃げて行く。


基本的には農耕で収穫したものや、狩りの獲物を食糧としている。時々ものを売りに来る人がいて、その人から生活用品を買ったりする。


最近になって、初めて父の狩りに着いていったようだ。家から(しばらく)く歩いて森に入っていく。何人かの成人男性を中心とし、ぼくくらいの年齢、またはそれより上の男の子が集まって行く。


狩りの方法に圧倒された。小規模だが魔法を使うのだ。大きめの猪のようなものを数で攻めて段々と弱らせて行く。最終的には網を放って捕縛し、血抜きのためか最後は物理的にとどめを刺す。


魔法はそれぞれ違っていた。人によって得手不得手があるのだろうか。


時々出た怪我人は、連れ帰って治療をする。ここでは女性陣が活躍する。治癒魔法をかけるのだ。浅い傷はみるみる塞がる。


男女の役割分担は明確ではない。狩りをする女の人も治癒魔法をかける男の人もいる。性別に依っても魔法の得手不得手があるのだろうか。


他の性別はあるのかないのかはっきりとは分からない。地球人のように性淘汰されて男女しかないのだろうか。


科学もある程度発達しているようだが、発展の仕方がちぐはぐだ。魔法で補える部分が大きいからか。どうなのだろう。


疑問に思うのは、何故(なぜ)こんなにも地球に似た環境があるのか。何故(なぜ)こんなにもこの依代は人間に似ているのか。


地球に似た環境の方が生命が繁殖しやすいのだろうか。そこでは、人間の形が最適なのだろうか。それとも、ぼくが地球生まれの人間だから、人外の宇宙に比べてここは宇宙素が近いということだろうか。……後で考えよう。


ここに行きたい。目標ができた。後は行動するのみ。


やり方はもう(ほとん)ど分かっている。準備が必要だ。



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