高校生② 苦悩
【注意】軽微な性的描写があります。
入学後直ぐに合宿のようなものがあり、帰りのバスで別れた事実を思って、堪えきれず隠れて泣いていた。新しい友達を作るのも億劫になってしまった。誰にも話しかけられたくない。
学校から帰って1人になると毎日泣いていた。どうしても頭から離れない。愈、学校へ行くのさえ嫌になって、半不登校のようになった。留年はしたくなかったので、単位が出るギリギリまで休むことにした。
学校を休んだ日や放課後には、中学時代の友人の佐原、西岡、栗原とつるんでよく遊んでいた。他人に迷惑をかけるようなことはしなかったが、軽い非行のようなものだった。カラオケで流行りの失恋ソングを歌って号泣したり、ゲーセンに行ったり、家で集まって駄弁ったり。こういうときは気を紛らわせられた。
中学では少し疎遠になっていた、小学生からの仲だった上田、井上、臼井の女子3人とも遊ぶようになった。こいつらはうるさいだけで、やんちゃではなかったが。この年齢のはグループを作りたがる。小学校の名前から「新」をとって、4人ということで「新4」と名付けた。何とも安直な名前だ。
学校に行ったときは勉強にずっと集中していた。学校は嫌いだったけど、頭を使っていると他のことを考えるリソースがなくなり辛くなかった。授業を聞きながら、教科書を読んで、休んで授業を受けていない部分を理解した。そんなに頭の良い高校ではなかったので、テストでは上から1桁の順位をキープしていた。
家で1人で泣いているのが辛くて、時間も考えず知り合いに手当り次第に電話をかけた。今思えば迷惑だったと思うが、当時はそこまで考える精神的余裕がなかった。頼れる人が居て良かったと思う。
美春に誘われて初めて最後までした。
 




