表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/50

ちょいワルを極める

<基本形>


「私、彼のことを信じてるから」


 そう言って俯く女に、男は皮肉めいた笑みを浮かべた。


「……だったら、何も言うことはない」




<ちょいワル初段>


「私、彼のことを信じてるから」


 そう言って俯く女に、男は皮肉めいた笑みを浮かべた。


「……それもいいさ。あんたがそうしたいのなら」




<ちょいワル二段>


「私、彼のことを信じてるから」


 そう言って俯く女に、男は皮肉めいた笑みを浮かべた。


「……それは本当に、あんたの本心かな?」




<ちょいワル三段>


「私、彼のことを信じてるから」


 そう言って俯く女に、男は皮肉めいた笑みを浮かべた。


「……そいつはただの自己陶酔ってやつじゃないのか?」




<ちょいワル四段>


「私、彼のことを信じてるから」


 そう言って俯く女に、男は皮肉めいた笑みを浮かべた。


「……信じるってのは便利な言葉さ。何もしない言い訳になる」




<ちょいワルアルティメット>


「私、彼のことを信じてるから」


 そう言って俯く女に、男は皮肉めいた笑みを浮かべた。


「そしてまた裏切られるのか?」


 女は顔を上げ、怒りと共に男をにらみつける。


「彼は約束してくれたわ!」

「言葉などいくらでも偽れる。なんなら今、あんたを口説いてみせようか?」


――バシャッ


 女は飲みかけのカクテルを男の顔にぶちまけ席を立つと、足早に店を後にした。男はマスターを振り返り、苦笑いを浮かべて肩をすくめた。

これってちょいワル……?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] きゃー!(≧▽≦)♡ ちょい悪ですね! [一言] 『怒ったキミは綺麗だな…… もう忘れちまえよ。キミみたいな素敵な女性を放ってる男のことなんか』 (さりげにスキンシップ) は何段に入りま…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ