悪役令嬢が私をいじめるのには訳があるそうです。× 私と私の中学生活 コラボ!
天才G様に感謝!
天才G様の作品、とてもおもしろいので是非一度読んでみてください!
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※フィルさん視点の話です。
同じところでずっと勉強していて飽き飽きしてきたので、ちょっと気分転換に部室で勉強をしようということになった。
まあ、場所が変わるだけでやってることは変わらないんだけども。
ーーと、いうわけで部室にきたら、謎の光が発生していた。
……え、これどうしよう?
先生に報告するべき?
私はどう対処していいのか分からなくなって、隣にいるソフィアさんに助けを求めるが……ソフィアさんの方がテンパっていた。
えーっと、どうしよう……
そう悩んでいたらいきなり光がさらに眩しく光った。
思わず目を閉じてしまう。
……もう、大丈夫かな? そう思い恐る恐る目を開けると……
女の子が2人いた。
1人はセミロングくらいの黒髪の子、もう1人は同じく黒髪のショートヘアの女の子だった。
身長的に年下かな?
「あれ? ここどこだ?」
「どこかの部屋、かな?」
女の子2人は私たちに気づいていないようで、あたりをキョロキョロしている。
え!? 光る前には女の子2人いなかったよね!?
……夢でも見てるのかな?
……痛みはある。夢ではないようだ。
「あの……どうしたの?」
「フィルさん!?」
「え、えっと……そのー……」
「私達急にこの部屋にきたんですけど、ここどこですかー?」
「花桜梨!?」
2人とも困ってるみたいだし、このままでは話が進まないので私は勇気を出して話しかけてみたら、ショートヘアの女の子……いや、花桜梨ちゃんと呼ばれた女の子が状況を話してくれた。
「ここは国立イシス学院のテーブルゲーム部の部室だよ」
「イシス……学院? 聞かない名前…… ここって何県ですか?」
「剣?」
「ん?」
なんだろう、話が噛み合ってるようで噛み合ってない気がする。
剣ってなんだろう? うちの学校に剣なんてあったっけ?
いや、あったとしてそれを言って何になるんだろう?
「例えば青森県とか……秋田県とか……」
「え、何それ?」
「え?」
なんだろう、根本的な何かが違うみたいだった。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
花桜梨ちゃんとセミロングの女の子 (マユちゃんというらしい) の話を聞くと、どうやら日本? という国から来たみたいだった。
この世界に日本なんていう国はないから一瞬嘘かなって思ったけど、嘘をついているようには見えなかった。
さっき剣? で会話が噛み合わなかったし、もしかしたら別の星や別世界の住民だったりするのかな?
まあ、そんなことよりも気になってることがあるんだよね……
それはさっきから花桜梨ちゃんに心を読まれている気がするということだ。
もしかして異世界人? はみんな心が読めるのかな?
「そんなことはないですよ。多分私だけです!」
「また読まれた!?」
うう……なんだか思うように扱われてるような……
まあ、いっか。
それよりも……
「せっかくの機会だし、みんなで遊ばない?」
「いいのか?」
「もちろん! ね、ソフィアさん!」
「ええ、私は大丈夫ですわ」
「ならお言葉に甘えて!」
やっぱりここでやることと言ったらゲームだよね!
何にしよう……
人狼は絶対に花桜梨ちゃんの圧勝になりそうだし……あ、これなんてどうかな?
「2人ともチェスのルールは分かる?」
「一応は……」
「私も動かし方くらいなら分かるぞ」
「ならこれでトーナメント形式でやろっか」
こうして私は紙を広げてペンを滑らせる。
私とソフィアさんがぶつかっても面白くないからね。
初戦は私とマユちゃん、ソフィアさんと花桜梨ちゃんでいいんじゃないかな?
よし、それじゃあ早速始めよう!!
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
チェスも中盤戦。私対マユちゃんの試合は私の有利で進んでいる。
このままいけば勝てるかな?
そう思っていたら
「あれ? ここどこ……?」
「マユちゃん……?」
マユちゃんがまるで記憶喪失みたいなことを言い出した。
まるで最初のような反応だ……
「あ、言い忘れてたけどマユはすごく忘れっぽいんです!」
「忘れっぽいっていうレベルじゃないような……」
「えっとね、マユ。今はーー……と、いう感じ!」
「なるほど……」
花桜梨ちゃんがマユちゃんに事情を説明してマユちゃんは納得した様子だった。
気のせいかな?
マユちゃんの口調が女性っぽくなったような……
……気のせいか。
「すみません、再開しますね」
「あ、うん」
こうして私たちはチェスを再戦した。
……あれ? マユちゃん一気に無駄な手無くなった!?
いや、落ち着け。まだ私が有利……本当に有利なのか? これは!?
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
この後のチェスは私の完敗だった。
だっていきなりマユちゃん強くなるんだもん!
この後ソフィアさんもボコボコにされてたし……
「そろそろ帰らないとね……門限だし」
「そうですわね。マユさん達は……」
「あ、帰る場所がないならうちにおいでよ! 大した料理はできないけど衣食住くらいなら提供できるよ」
「いいんですか?」
「もちろん。早速移動しよっか」
私はそう言って部室を出た時だった。
後ろから強烈な光が輝いた。
あれ……これは最初の……?
光が収まったタイミングで後ろを振り返ると、そこには2人の姿はなかった。
ただ、いつも通りの部室がそこにはあった。
2人の名前を読んでみたが、一行に返事は返ってこなかった。
「……元の世界に帰れたのかな?」
「きっとそうですわ」
「……また、会えるかな?」
「会えるといいですわね。そのときは帰る方法をちゃんと知った状態で」
私とソフィアさんは微笑み合うと、ゆっくりと帰路を辿り始めた。
ところで、何か忘れてるような気がするけど……気のせいだよね!
2人が課題を部室に忘れてきたうえに、手をつけてないことに気付くのは翌日の朝でした。
コラボ、楽しかったです!
またやりたいなぁ♪