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ガンハンマー

「よし、降下地点決定」


電脳世界の空を飛ぶヘリコプターの中で私はつぶやきました。


「さあ、降下です」


そう言うと私はヘリコプターから飛び降り、眼下に広がる廃墟にパラシュートを展開しながら着地しました。


「「ガンハンマー」さん、お願いしますね」


今回、私が使うのは「ガンハンマー」という遠距離攻撃主体の武器です。


このハンマーは巨大な長い銃の形をしたもので、装填した堅牢な杭を発射することで攻撃を行います。


使い方は両手で腰元にぶら下げる様に構える感じです。


「射撃武器、苦手なんですよね」


そうです。


私は銃の標準を合わせることが不得意な為、この手の武器の扱いは下手くそです。


そんな私が何故、この武器を使うのか。


その理由は今回のターゲットにあります。


「さてさて「シェル」はどこでしょうか」


今回のターゲットであるゴーレム、「シェル」。


このゴーレムは硬い殻に身を包んだ、貝の様な姿のゴーレムです。


そして、その特徴はほとんどその場から動かないことです。


そうです。


どんなに射撃武器が苦手な私でも、流石に止まっている相手にはその弾丸をお見舞いできます。


……ちょっとセコい感じがしますが、これも作戦のひとつです。


「他のお三方は……近距離ハンマー使いですね」


ターゲットは鎧の様な強靭な殻に弱点であるその身を隠しています。


つまり、その鎧を打ち砕かないことには解体できません。


「これは私の弾丸で殻を砕く他ないですね」


ガンハンマーは通常のハンマーより重い為、かなり移動速度が遅くなります。


しかしその代わり、打ち出される杭の一撃は、通常のハンマーの何倍もの威力をほこります。


「そろそろですね……あっ、いたいた」


私はその視界にシェルの姿をとらえました。


他のメンバーは既に戦闘状態にあります。


「やはり重いだけあって、戦地への到着が遅れてしまいましたね」


しかし、この借りはしっかりお返ししますよ。


私は周囲を見回しました。


「……あそこがよさそうかな?」


私は目に入った時計塔に向けて移動し、そのてっぺんまで登りました。


「うん、ばっちり見えますね」


私は眼下にシェルを確認すると、その殻に向けてガンハンマーを構えました。


「お邪魔し……ます!」


私はハンマーの引き金を引きました。


それと同時に、その銃口から巨大な一本の杭が放たれたました。


杭は空気を切り裂きながら直進し、やがてシェルの殻に激突しました。


「さて、どうですかね?」


私が着弾地点を睨むと、そこには鎧を脱がされ、丸腰になったシェル本体の姿がありました。


「一撃とは……我ながら凄まじい威力ですね」


私は冷や汗を浮かべました。


『いいね』


『いいね』


『いいね』


チームメンバーからの怒涛のいいねラッシュです。


これは気持ちいいですね、ありがとうございます。


「では、皆さん。後はお任せします」


私がそうつぶやくと同時に、メンバーの三人はシェル本体に総攻撃を仕掛けました。


『シェル 解体』


私はチームメンバーとハイタッチを交わしました。

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