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王都復興1



…「『これからどうしよっか。』」

『この国の再構築から始めるべきかと思います、拠点は大切ですから。それに、ある程度の環境は整っていますしこれ以上の地形の場所もそうそう見つかるものではないと思います。』

「『そうだよね、一から作るのはさすがに面倒だし、家は欲しいよね。』」


 ボロ家生活を脱することができるのは有難い。思い入れはあるけど、これからはそんなこと気にしてたらダメなんだよね。


「人手はどうしよう。」

「イルム様、それでしたら私のギフト『吸血鬼(ヴァンパイア)』に10人分くらいであれば作れるものがあります。」

「わかった、俺も作ってみるけどミストラもお願いするね。『死霊魔法サモンアンデット《スケルトン》』」


 俺がスケルトンを30体くらい作ると驚いたようなミストラがこっちを見上げていた。


「イルム様、魔法であるのに詠唱を必要としないのですか?」

「あぁ、うん、そうなんだよね。これも超越云々で必要ないらしいんだ。これは楽で助かってるよ、あれ長いし…あ、あと死霊魔法はギフトだから元から要らないよ。」

「…さすが…敬服致しました。では私も、『眷属召喚』」


 すると、肌の真っ白な人たちが10人出てきた。


「おぉ、すごいね。10人が限界?」

「はい、労働させるくらいの筋力持ちでしたらこれが限界です。ですが小動物程度の大きさであれば30ほどなら大丈夫です。」

「いいね。…じゃあ始めよっか、ミストラ。」

「はい、イルム様。」

……

「で、なんでこうなってるの?」

 あの後70体を召喚し、計100体になったスケルトンをミストラが指示し、テキパキと復興作業をしているミストラその他配下達を俺は、椅子に座って見ている役割を与えられた。


『主たるマスターには労働はさせられない、ということでしょう。』

「『いやいや、さすがに見てるだけは酷くない?』」

『いいんじゃないでしょうか、任せておいても問題なさそうですし。』

「『まぁ確かに…』」


 俺の召喚した自我のないアンデットは命令がないと動かないが、それをまるで生前の俺のようにこき使われても問題ない。…俺も今だったらいくらでも働くんだけどなぁ。


「ミストラ、後は任せても大丈夫だったりする?」

「はい!お任せ下さい!一刻も早くイルム様の城を建設してみせます!」

自信満々なミストラの言葉を聞き、俺は何をするか決めた。

「じゃあ、ちょっと出かけてくるね。」

「えっ?!ど、どちらに行かれるのでしょうか。でしたら、私も…」

「いや、大丈夫だよ。一応はここにいることになってるらしいし、まぁ空間が違う的な感じだから。」

「空間魔法…はぁ、了解しました。では、イルム様が戻られる前に終了させてみせます!」

「頑張ってね。じゃあ、行ってくるね。」

「はい、行ってらっしゃいませ。」


 頑張ってね、とは無責任過ぎる気がするが本人もやりたそうだし、大丈夫だよね…


「『じゃあチノ、そっち行くね。』」

『はい、お待ちしております。』

《ラグナロクへノ接続ヲ開始シマス。》


「とは言っても、一瞬なんだよな…」

「それで、どういったご用件ですか?マスター。」

「いや、大したことじゃないんだけどね、仲間とか考えてなかったからミストラのステータス見る方法が分からないのと、レベル上げの効率がいい方法がないかなって。」

「他人のステータスを見る方法ですか…現在では鑑定石なるものに触れさせる事でしか見れないとされていますが傀儡魔法に状態侵入という格下用のものがありますね。ネクロマンサーの術になりますが、マスターなら問題ないでしょう。」

 

 頭に人差し指を当てて思い出すような仕草をするチノが可愛くて、つい頭を撫でてしまう。


「傀儡か…良いイメージしないけど、便利な魔法をありがとう、だね。」

「はい、そうですね。Lv上げですと基本は殺傷ですがポーションでも効率は悪くとも上げることが可能です。ポーションは錬金術の上級以上の者でしか作れませんが、これもマスターなら問題ありませんね。」


 傀儡魔法は死霊のギフトに、錬金術は術士のギフトに含まれていて、極めればその専門の者たちよりも上手になるらしい…


「ほんとに俺って何でもありだなぁ…ありがとうね、チノ。」

「いえいえ、当然ですので。」

「Lvが上がれば能力値とギフトは強化されていくんだよね?」

「そうですね、基本Lvが上がれば他のものも上がりますが、ギフトはあくまで一定のレベルを超えなければ上がらないと言うより使って熟練する事が限定条件です。」

「じゃあ、俺のギフトのレベルが上がってるのは基本レベルが高すぎるから無理やり上がっちゃったと…」

「そういう事でしょうね…では、早速覚えに行きましょうか?」

「うん、また宜しくね。」


 今後何をしたらいいか皆目見当がつかない俺は、思いついたことを一つずつ確実に潰していくことにした。


私用で十日ほどパソコンに触れませんでした…

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