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イベント[第一章]:対策と交錯

日曜日ですが区切りがいいので長くありません。

 情報収集をしてから3日経った。相変わらず簡易の店を開いているけど……客入りはあんまりよくないんだよね。一日に5組来ればいい方……みたいな?

 あ、でもその代わりに接客は丁寧に行っているから印象はいいはず!それに、通常のポーションよりも値段を高く設定し、値段を見て微妙な顔をしているところにすかさず駆け付ける。そして何気ない言葉から世間話へと話を繋げてしばらく店に留まらせる。するとどうだろう?……皆さんは長く滞在した店で何も買わずにでることが出来ますか?

 もちろん、出来ないですよね!それも店長である私となんの繋がりもなければ尚のこと出来ませんっ!

 このまま何か適当に安いものを買ってもらってもいいんだけど、それじゃあ継続して私の店には来てくれなくなるよね?だから、そこで一言

「あ、すいません!少し長話をしてしまいましたね……こんな話に付き合ってくれたんだし…買いたいものがあれば少しお安くしておきますよ?……あっ、ただし今回だけですよ?―――ちなみに当店のお勧めはこれなんですよね…………」


 これを言えば、安くしてくれると言うことで必ず何かを買わなければいけなくなる。それでも、そこまで嫌な感じはしなくなるのだ。何故なら!今回限りと言うことによって、

 長話に付き合ったのは俺だけ

      ↓

 何もしていないのに安くしてくれる

      ↓

 今回だけの特別を味わえるのは俺だけ

みたいな感じの優越感を味合わせることができるのだ!誰でも今回限りの特別…何て言われたら、なんとなくいい気持ちになるでしょ!

 この時点で既にお客さんは私の手の上になるのだ!後は一番の力作を高めの値段から少し安くして買わせることで違和感なく店の良さを知らしめることができる……って言う寸法なのだ。

 まぁ、こんな方法をとれるのは第一にお客さんが滅多に来ないから出来るんだけどね。





―――ちなみに、お客さんが商品の値段を見て驚いているのは、出来の良さに対する値段が安いためであり、決して微妙な顔になっているわけではない。

 まぁ、店長であるルフスには微妙な顔をしているかもしれないが……

 しいては面白い話を聞かせてくれた上に値段を安くされ、丁寧で優しい対応をされる。そのうえ、常に晴々しい無垢の笑顔なのだ。

 ルフスは優越感に浸っていると表現しているが事実はそうではなく、いろいろとすごすぎて客のPLが卒倒しそうになっているだけである。………理性と格闘しているとも言える……かもしれない。





 ―――この出来事が1つ目の原因となり、トッププレイヤー御用達の店となる……のはまだ先の話である。

  ・

  ・

  ・

  ・

  ・

「おっ!帰ってきたか、ルフス。売り上げはどうじゃったか?」

「ん~、ぜーんぜん!だってお客さんそのものが来ないんだもん」

「遂に、奴の再討伐が開始されるそうだぞ。先程、そこの爺が言っておった」

「えっ!じゃあいつ?!」

「カカカッ、一気にせわしのうなったの。そうだのぉ……おそらく……今日のこの前と同じ時間ではないか?」

「そうなの?!………じゃあ、あの場所に行こう!幽鬼狼さんも来るよね?」

「あぁ。一応やりたいこともあるしな」

「カカカッ、わしらは今回のイベントをまともにやってないのではないかのぉ?」

「そういわれたらそうだね………なんかイベントをしてるって感じがしないよ…」

「おそらく勇者軍では、面白いことになっているのではないか?最後にはランキングの発表や報酬があるのだろう?」


 うぅ……次のイベントこそイベントらしいものがいいなぁ。……よく考えたらこのUBMがでなかったらただ店を開いて、ポーション作って、ここら辺のMOBを倒して、素材を採取して………あれ?普通にゲームやるのと変わらない?


「カカカ、魔王に会えただけでも儲けものじゃのうて、魔王城には図書室があったからのぉ…」

「うむ、これが終われば自由に魔王城に入れるだろう……ともあれ今はUBMだ」

「はーい!じゃあ、あの山に行こう!」



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 □ 大豆の力


「よし……前回の欠点はあまりない。強いて言うならば、柔軟な対応が完璧ではないことぐらいだな」

「でもー、急にまけたよー?」

「そうだな……盾をやっててどう感じた?」

「そうだねー……徐々にだけどー、攻撃に意思を感じてきたかなー?」

「い、意思……ですか」

「そやな、途中から戦術を組み立てとったように感じたでぇ?…戦闘中に知能が上がったとかじゃねぇかぃ?」

「おそらくそうだろうな……後、醤油?」

「あ、あぁ……すまなかった。もう少し自重する」


 ったく……醤油は引き際のきわを攻めすぎるんだよな…。


「今日こそは勝ちに行くつもりで行く……が、もし勝った後は気を付けろ…」

「?…あぁ…なるほどな」

「わかったのだー」

「は、把握です」

「わっかりました!」

「がってんでぇ」


 あのときPKがいたことをそれとなく伝えておく……もしかしたら今もこの近くに潜んでいる可能性があるしな。


「よし!そろそろ残りの二パーティーもくるはずだ。準備をしとけよ」


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 □ ツァールトハイト


 後一日程度凌げば問題ないか……まさか、護衛していた方がやられるとはな…まぁ、仕方がないか。これも想定していたことだ。

 はぁ……このゲームから足が遠退くPLが出るんじゃないのか?この調子で行くと。


 勇者軍はちと考えなしが多すぎる。女神の導入までは良かったがな……。

 そうだ、狼騎士?あれは出来たのか?

【現在分離を行っています。それが完了しだい、すぐに導入できます。おそらく運営も合わせてくるかと】

 わかった。ではそのまま進めておいてくれ。余は接続可能か試してみるのでな。


 方法は違えど、目的と願いは同じのはず。うまく道を示せばなんとかなるか?



 ―――運営は外の、余は内の……


他の魔王軍の様子とかを知りたいでしょうか?もし、気になる!とかの要望があれば小話として書きます。

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